Epilogue -阿蘇観光ホテル-
ホテルの周りには温泉施設の跡が残されていました。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
辺りには硫黄の匂いが立ちこめています。
ちょっと興味をそそるボイラーらしき残骸がありましたが
流石に近寄る気にはなりませんでした。
こんなトコでぶっ倒れたら次の探訪者が来るまで
見つかりそうにありませんし…
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
久しぶりのホテル廃墟でしたが
やはり産業遺構とは雰囲気が違って少し生々しさが残りますね
リゾートホテルというものは華やかな雰囲気を身にまとっている分
他の廃墟と比べても朽ちた姿というものは、より栄枯盛衰を強く感じます。
しかし名門として栄華を築いたホテルの姿を垣間見る事が少し出来た気がしました
きっと訪問客は胸を踊らせながらこの赤い三角屋根を見ていたのでしょう
そう感じながら私は最後にこの赤い屋根をもう一度眺め
ホテルを後にしました―。
廃欲 -阿蘇観光ホテル-
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
階段を上がり、上階を目指します。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
待っているのはやはり荒れた部屋と虚無の世界
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
Nikon D700 + Tokina AT-X 16-28mm F2.8 PRO FX
最上階には広いホールがあった。
おそらく沢山の人生の門出を飾った場所。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
大勢の人達の人生、喜怒哀楽を演出した場所も今は静かに眠っています。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
眼前に広がり続ける廃と虚無の世界。
しかし私がこの虚無空間を欲して訪れているのはまぎれもない事実。
廃欲とでも言うべきか。
そこに興味をそそるべき歴史的事実が覆い被さる時、
私の興味度は大きく膨れ上がるのです。
刻を照らす光 -阿蘇観光ホテル-
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
このホテルでは廃墟となった後
映画のロケも行われたようです。
映画タイトルは「輪廻」。2006年に公開されたホラー映画ですね
まぁ私は見た事ないですが。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
薄暗い館内を差し込む光は
確実に時を刻んでいく姿を照らしています
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
プロローグで出した画像と同じ場所。
夏の青葉が暗く殺風景となった廊下の中で
ひときわ鮮やかに目に映りました。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
湿気を持ったニオイ -阿蘇観光ホテル-
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
ホテル内を静かに散策してみます
Nikon D700 + Tokina AT-X 16-28mm F2.8 PRO FX
館全体に広がる湿気を帯びたニオイが鼻にまとわりつく
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
朽ちた。というより破壊されたホテルの模型
廃墟となったホテルの中にある模型は何とも言えない気分にさせられます。
きらびやかな現役時代には誇らしげに置いていたものが
皮肉な事に今となってもホテルの姿を象徴するかのごとく。
Nikon D700 + Tokina AT-X 16-28mm F2.8 PRO FX
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
そして客室。
ランプやソファなど、そのまま残された部屋が多くありました。
そのせいか、激しく朽ちたロビーと比べ
まだいくらか営業当時の雰囲気を残しています。
名門の果てに -阿蘇観光ホテル-
Nikon D700 + Tokina AT-X 16-28mm F2.8 PRO FX
ホテル廃墟によく見られる荒され方です
ロビーと言えばホテルの顔なのですが
そこには既に名門ホテルとしての面影は少なく。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
事前に調べていて私が興味を持ったのは、
現役時代、昭和32年に昭和天皇が熊本に来られた際、宿泊されたいう記述。
その後も二度に渡ってこのホテルを利用されたらしい。
全国的にもその名を馳せたホテルだった。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
こういう言い方をしては何だが、
それほどの名門ホテルが時代に呑み込まれ朽ちていく。
その姿を実際に目にしてみたいという感情が私の中に起こったのである。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
初見で受けた印象は割りと普通のホテル。
当時は日本屈指の豪華さを誇ったホテルだったのでしょうが
今の時代となってはさほど目を見張る程のものには映りませんでした。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
しかし、どことなく気品があるような。
館内を回っていくうちにそんな気もしてきました。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO