お母さんに「晩ご飯は何がいい?」と聞かれたら、私はよく「モロヘイヤスープが飲みたい」と答えます。ネバネバ野菜のモロヘイヤを使ったスープは、エジプトの代表的な家庭料理の一つです。古代エジプトのファラオ(王)の時代からエジプトに根づいていたとの説もあります。
モロヘイヤを巡って、二つの有名な言い伝えがあります。一つ目はイスラム教シーア派王朝・ファーティマ朝(909〜1171年)の第6代カリフ・ハーキムが、市民に対して食べるのを禁止したという話です。「自分が独占するため」とも「シーア派を弾圧したスンニ派の統治者の好物だったため」とも言われます。モロヘイヤは、アラビア語のモロケイヤ(「王様の」という意味)から転化した言葉だともいいます。
もう一つは、古代エジプトにさかのぼります。元々、モロヘイヤは有毒な植物だと思われていましたが、紀元前17世紀ごろに異民族ヒクソスがエジプトに侵入した際、エジプト人に食べさせて、無毒だと証明されたそうです。王が治療に使ったという説もあり、この時期から人気料理になったのかもしれません。
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