天皇、皇后両陛下

九州北部豪雨の被災者をお見舞い

 天皇、皇后両陛下は27日、空路で7月の九州北部豪雨の被災地・福岡県入りされ、被災者と懇談した。同県で開かれる「第37回全国豊かな海づくり大会」への出席のため、28日から30日まで同県を訪問する予定だったが、両陛下の希望で予定を1日増やし、被災地を見舞うことにした。

 7月の九州北部豪雨は、福岡、大分両県を中心に甚大な被害が出て、死者は37人に達し、今も4人が行方不明。福岡県と大分県日田市の26日までのまとめでは、親戚宅などへの避難を除き、516世帯1283人が仮設住宅などで避難生活を続けている。

 最初に訪れた朝倉市役所杷木支所では、家族を亡くした被災者6人と懇談。妻と娘、孫の3人を同時に失った渕上洋さん(65)が「娘のおなかには臨月の男の子がいました。あと15日で産まれるところでした」と、とつとつと語ると、天皇陛下は「本当に残念なことでしたね…」となぐさめていた。また、「前向きに生きていきたいと思っています」との被災者の言葉に両陛下が深くうなずく場面もあった。

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