大企業製造業の景況感、横ばい 9月日銀短観
日銀が1日発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、前回6月調査(プラス13)から横ばいのプラス13だった。IT(情報技術)市況の回復を受け半導体などが伸び、電気機械が10ポイント改善しプラス11となった。
業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」の割合を引いた値。9月調査の回答期間は8月27日〜9月30日で、回答率は99.2%だった。
大企業製造業の業況判断DIはプラス13と、QUICKが集計した民間予測の中央値(プラス13)と同じだった。自動車は5ポイント悪化のプラス7、先行きは2ポイント改善のプラス9だった。認証不正問題の影響が緩和しつつあるものの、8月の台風10号など自然災害による工場停止の影響が響いた。
大企業非製造業のDIは前回調査(プラス33)から1ポイント改善してプラス34だった。2四半期ぶりの改善となった。猛暑で夏物衣料など関連商品の需要が伸び、小売りは9ポイント改善のプラス28だった。宿泊・飲食サービスは3ポイント改善しプラス52だった。好調なインバウンド(訪日外国人)需要が押し上げ要因となった。
企業の物価見通しは全規模全産業で1年後は前年比2.4%、3年後は2.3%、5年後は2.2%となった。企業は政府・日銀が掲げる2%物価目標近くで推移するとみている。
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