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経済対策を決定、非課税世帯に3万円 補正予算13.9兆円

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政府は22日の臨時閣議で総合経済対策を決めた。物価高の影響を特に受ける住民税非課税世帯に1世帯あたり3万円を支給する。半導体・人工知能(AI)分野への投資促進策も盛り込んだ。実質GDP(国内総生産)を21兆円程度、成長率を年率1.2%ほど押し上げる効果を見込む。

裏付けとなる2024年度補正予算案の一般会計からの支出は13.9兆円となる。特別会計などを合わせた財政支出は21.9兆円、国と地方自治体、民間資金をあわせた事業規模は39兆円になる。

経済対策、閣議決定の発表資料(PDFが開きます)

経済対策は①日本経済・地方経済の成長②物価高の克服③国民の安心・安全の確保――の3つを柱に位置づけた。

石破茂首相は22日、首相官邸で記者団に「経済対策の成果をできる限り早期に国民に届けるため、補正予算を速やかに編成し、各党の協力を得ながら国会での早期成立を目指したい」と語った。

「国民の暮らしが豊かになったと感じてもらうためには現在と将来の賃金・所得が増えることが必要だ」と指摘した。

住民税非課税世帯への給付は子育て世帯は子ども1人あたり2万円を加算する。学校給食費の減免など地域の実情に応じた対策に充てる重点支援地方交付金を活用する。

電気・ガス料金の補助を再開する。23年1月に開始していったん終えたものの、24年8〜10月に酷暑対策として一時復活させた。家庭の電力使用量が最も多くなる冬季の25年1〜3月に実施する。

ガソリン補助金は規模を縮小しつつ続ける。現在は1リットル175円ほどに抑えている価格上限を185円程度にする。電気・ガス、ガソリンへの補助により、25年2〜4月の消費者物価指数(CPI)の上昇率を0.3ポイントほど抑える。

半導体とAIの技術開発や設備投資計画を支援する。今後10年間で50兆円超の官民投資を生み出し、160兆円ほどの経済効果につなげる。

30年度までに10兆円以上を充てる。最先端半導体の製造を目指すラピダスなどを念頭に補助・委託として6兆円、政府機関を通じた出資・債務保証に4兆円以上を投じる。

24年1月の能登半島地震と9月の豪雨災害からの復旧・復興を加速すると明記した。避難所環境の改善のためトイレやキッチンカーといった資機材を整備する。避難所となる学校体育館のエアコン整備のペースを倍増する。

首都圏を中心に相次ぐ「闇バイト」対策も強める。警察の相談対応や犯罪者の取り締まりに必要な体制の確保などを進める。

自民、公明両党は10月の衆院選で過半数を割り込み少数与党となった。補正予算案の成立に協力を得るため、国民民主党が重視する「年収103万円の壁」の引き上げ方針を経済対策に明記した。

ガソリン減税も「自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し、結論を得る」と記載した。3党の税制調査会が12月にまとめる税制改正大綱に向けて話し合う。

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