昭和な鈍感企業が奪う活力、人材軽視は衰退への道
編集委員 安西巧
バブル経済崩壊以降の日本経済の低迷期を「失われたX年」と表現し始めたのは1990年代半ば。嚆矢(こうし)は1995年12月14日付日経金融新聞の1面コラム「複眼独眼」だったと記憶する。記事の見出しは「『失われた10年』はご免」。住宅金融専門会社(住専)の破綻処理を巡る金融界のモラル喪失や優柔不断さを指摘しながら、勇気と責任のある行動が欠如したままでは「90年代の日本は『失われた10年』になりかね...
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