「ミセスロイド」の白元、民事再生法の適用申請
負債総額255億円 事業は継続
使い捨てカイロや防虫剤などで知られる日用品メーカーの白元(東京・台東)は29日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請したと発表した。民間調査会社の帝国データバンクによると、負債総額は255億円。鎌田真社長は辞任し、間瀬和秀取締役が6月1日付で社長代行となる。
同社は防虫剤「ミセスロイド」のほか、保冷枕「アイスノン」や脱臭剤「ノンスメル」などの製品を持つ。事業を継続しながら再建を目指す。
白元の2013年3月期の売上高は304億円。日用品業界では価格競争などが激しい。花王やライオンなど大手メーカーに押される形で前の期と比べて減収となり、民間調査会社によれば赤字に陥っていた。
白元は使い捨てカイロ「ホッカイロ」を手掛けていたが、1月に製薬会社の興和へ同製品の国内販売事業を売却している。
白元は29日、「弊社が取り扱う製品・商品は、これまで通りの品質を維持し、安定供給する」とのコメントを自社のホームページに掲載した。