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  1. ミヤマアズマギク(深山東菊) 2023

     キク科ムカシヨモギ属の多年草でアズマギクの高山型の亜種。 北海道〜中部地方以北の高山帯の乾いた礫地や草地に生える。  茎の高さは5~15センチで、毛が密生する。 根際に長いへら形の葉が多数つき、茎にも小さい葉がつく。  7-8月頃に茎の先端に径3-4.5cmの頭花を1個上向きに付ける。 総苞片は線形で尖り、背面と周縁に長い白毛がある。 舌状花は、幅1-1.5mm、通常先は急に狭くなって尖るが、ときに2歯となる。 ...

  2. イワヒゲ(岩髭) 2023

     ツツジ科イワヒゲ属に分類される高山植物で、草本状の常緑矮性小低木の一種。 中部地方以北~北海道に分布し、高山帯の風当たりの強い岩場の裂け目などに張り付くように生える。  本州中部以北の山登りをする人は見ることもあるじゃろう。 高さは10cm程度で茎は分枝して緑色のひも状になる。 葉は鱗片状に重なって茎に密着しており、ヒノキの葉のように見える。  葉の途中にふくらみができると、そこからスズランのような...

  3. コマクサ(駒草) 2023

     ケシ科ケマンソウ亜科コマクサ属の多年性草本の高山植物。 美しい花と、他の植物が生育できないような厳しい環境に生育することから「高山植物の女王」と呼ばれる。  北海道から中部地方の高山帯の風衝岩屑斜面などの砂礫帯に分布している。 礫地または砂礫地に群落をつくり、大雪山の赤岳と宮城県の蔵王連峰には「駒草平」という地名もある。 厳しい環境に耐えられるよう、地上部は小さくても、地下に茎や根を長く伸ばして...

  4. エゾノハクサンイチゲ(蝦夷白山一華) 2023

     北海道から東北地方北部の高山帯に分布する高山植物。 「ハクサンイチゲ」とほぼ同じだが、葉の幅が広く先端がとがらず、やや草丈が低いようじゃな。  高山の乾いた草地に生えるキンポウゲ科の多年草で、草丈は15-40cmほど。 高山植物として有名なハクサンイチゲの北方型の変種だ。 茎や葉柄には粗い毛が密生する。 根出葉は3出複葉で小葉はさらに細かく裂け、柄のない茎葉が4枚輪生する。  花は散形状に2~6個つく。白...

  5. チシマノキンバイソウ(千島金梅草) 2023

     高山帯の湿った草地などに生え、茎の高さは20~80センチ。 高山植物でおなじみの「シナノキンバイ」と同属の北海道版とも言われる。  大雪山系~知床山系の沢の源頭部や草地に生える多年草。 群生することが多い。数枚の根生葉は掌状に裂けているように見える。 根出葉は円心形、径4~21cmで3深裂し、側裂片が1~2回羽状深裂するので5出掌状複葉に見える。 裂片は披針形~狭披針形、縁は切れ込み状鋸歯となる。  ...

  6. コエゾツガザクラ(小蝦夷栂桜) 2023

     北海道(知床・大雪山・夕張・日高) の高山の湿った草地や雪渓の周辺に生える常緑小低木。 エゾノツガザクラとアオノツガザクラの交雑種と言われる(ツツジ科)。  エゾノツガザクラの一変種で、花冠が小さく丸み(膨らみ)が強い淡いピンクの花。 花冠の形や外面がほとんど無毛である点で区別される。 高さ10~30cm程の常緑の小低木。  葉は密に互生し、葉身は5-10mmの線形。 7-8月に枝先に小さな淡紅色から白色の花...

  7. チングルマ(珍車、稚児車) 2023

     バラ科(ダイコンソウ属orチングルマ属)の落葉小低木の高山植物。 パッと見れば樹木とは思えない花じゃな。(別名、イワグルマ、チョウカイチングルマ)  中部地方以北~北海道の高山の雪渓周辺の多湿地に生える。 高さは10cm~20cm程度で、枝は地面を這い、群落を作る。 葉は奇数羽状複葉、小葉は狭倒卵形で、硬く、光沢があり、縁には鋸歯がある。 秋の紅葉はマット上に広がり見事じゃな。  枝先に直径2.5cm前後の白...

  8. エゾコザクラ(蝦夷子桜) 2023

     北海道のみで見られる小型のサクラソウ。 国外では千島、オホーツク海沿岸、アラスカからカナダまで分布している。  北海道で高山の湿った所を好んで生え、雪が解けるのを追いかける様に花を開いてゆく。 6月下旬頃から咲き始めるが、雪渓が長く残るような場所では8月中旬でも見ることができる。 大雪山では至るところに群生して、お花畑がピンクに染まっている。  高さ2~15センチの多年草で、葉の鋸歯は3~13個、小...

  9. ウコンウツギ(鬱金空木) 2023

     海道~東北地方北部の亜高山帯に分布するスイカズラ科「タニウツギ属」の高山植物。  道南部にはタニウツギなどもあるが、全道的に見られるのはウコンウツギじゃな。  亜高山~高山帯の尾根や斜面などに生え、幹の高さが30~200センチになる落葉低木。 枝は灰褐色~灰色で、若枝には2列に屈毛が生える。 葉は対生し、長楕円形~楕円形で先は尖り、基部はくさび形に細まり、脈上に毛がある。  枝先や葉腋から長さ1-...

  10. ウツボグサ(靫草) 2023

     シソ科ウツボグサ属の多年生植物の1種で、日当たりのよい山地に自生する。 漢方でも使われる薬用植物で、別名をカコソウ(夏枯草)と呼ばれる。  茎は基部が少し地表を這うように伸び、高さが10~30cmに直立またはやや斜めに立ち上がる。 シソ科に多いが茎断面が四角形である。 葉は葉柄がついて茎に対生し、披針形から卵状長楕円形をしていて、葉縁にごく浅い鋸歯が少数ある。 茎葉全体に細かい白毛が密生するが、シソ科...