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  1. ツマトリソウ(褄取草) 2022

     サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草で、ツマトリのツマは妻ではくて「褄」なんじゃ。 花弁の先端にしばしば淡い紅色の縁があり、その色の入り方が鎧の威色目の一つである褄取りに似ているため。  先端の葉腋から花柄を伸ばし、白色の径1.5-2cmの花を上向きにつける。(縁がピンクのこともある) 花冠は7弁(or6~8)に分かれて咲き、雄しべは7個、雌しべは1個ある。  北海道、本州、四国に分布し、亜高山の草地、半陰地、...

  2. クロユリ(黒百合) 2022

     ユリ科の植物じゃが、通常のユリとは属が異なり「バイモ属」に属する特殊な花じゃな。 北海道以北に自生するものは「エゾクロユリ」と呼ばれたりもする。  花は鐘状で、茎先に1-数個を斜め下向きにつける。 花被片は6個で楕円形、暗紫褐色または黒紫色になり、網目模様があり、内面の基部に腺体がある。  中部以北~北海道に自生する植物じゃが、染色体の違いから分けられておるんじゃ。 北海道のものは染色体数が3倍体で...

  3. ユキザサ(雪笹) 2022

     かつては「ユリ科」の植物じゃったが、分類法の変更で「クサスギカズラ科」となった。 和名は花が白いので「雪」にたとえ、葉がササ(笹)に似た形状によることからじゃ。   薄暗い場所でよく見かけるため、白さが一層際立つ花じゃな。 花期は5-7月。茎先に円錐花序をつけ、小さい両性花を多数つける。  花序と花柄にも粗い毛が多いく花被片は白色で6個、長楕円形で幅は狭く、平開する。 雄蕊は6個あり、花被片より短い...

  4. ホウチャクソウ(宝鐸草) 2022

     「イヌサフラン科」の植物で日本全国に分布しておる。 雑木林などの樹間のひらけた場所に群生し、初夏に地味だが白から緑へのグラデーション花をつける。  先端の葉の付け根から長さ2cmほどの花が1-3個垂れ下がって咲く。 花被片は6枚(3枚の花びらと3枚のガク)で合着しないが、開かないので筒状に見える。  雄しべは6個、花糸は長さ約2㎝、基部に微細なパピラ(乳頭状突起)があり、花被片よりやや短い。 葯は長さ5~6...

  5. イブキトラノオ(伊吹虎の尾) 2022

     北海道から九州の山地帯から高山帯に分布し、日当たりのよい草地に群生する植物じゃ。 北海道~北陸に見られるものを「エゾイブキトラノオ(アミメイブキトラノオ)」と分ける場合もあるのぅ。   30cmから高いものは100cmを越え、先端に長さ6cm前後の白色か淡紅色の花穂をつける。 (今回の画像では白花のみとなっておる) 滋賀県伊吹山に多く、花穂が虎の尾に似ていることから、「伊吹虎の尾」と名づいたものじゃ。  明...

  6. マイヅルソウ(舞鶴草) 2022

     北海道から九州の山地帯上部から亜高山帯の針葉樹林に多く群生する植物じゃ。 日本では北のものほど大きく、南のものほど小さく、南限の屋久島のものは葉が1cm程だとか。  茎は高さ10-20cmほど立ち上がり、途中に2枚のハート形の葉をつけておる。 花が咲かない芽は大きめの葉を1枚つけ、葉は幅が広くはっきりとした柄がある。 (葉裏に毛はなく、この点で近縁種のヒメマイヅルソウと区別できる)  花は茎頂の長さ2~8㎝の...

  7. オドリコソウ(踊子草) 2022

     北海道~九州に分布し、野山や野原、半日陰になるような道路法面などに群生しておる。 シソ科オドリコソウ属の多年草じゃ。  花は白やピンク、クリーム色もあるようじゃが、花爺は白と淡いピンクしか見ておらん。 普段通う山では白い花ばかりで、ピンク系はなぜか見られないんじゃ。 上部の葉腋に白色〜淡紅紫色の唇形花を密に輪生する。  葉も茎もいかにもシソ科らしい雰囲気を持っておるのぅ。 高さは30-50Cmほどにな...

  8. オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢) 2022

     野山の花が好きな人で、これを知らぬ人はおらんじゃろう。 オオバコ科クワガタソウ属の越年草で、路傍や畑の畦道などに見られる雑草じゃ。  早春の花として、花の撮影好きな人は必ず撮影するじゃろう。 花爺の地域ではアチコチで群生するほと、多くは見かけないが何とか探せるかのぅ。 ヨーロッパからの外来種で、本来は駆除対象になる植物じゃ。  花弁は4枚じゃが、それぞれ大きさが少し異なるので、花は左右非対称じゃ...

  9. ヤブニンジン(藪人参) 2022

     セリ科ヤブニンジン属の多年草で、地域によって「ウマゼリ」ともよばれておる(新潟県など) とにかく花が小さくて見逃してしまうこともあり得るじゃろう。  この花は「線香花火のような」と表現されることが多いんじゃ。 外側に突き出るように両性花があり、中央に雄花があつまるという変わった形じゃな。  中程に集まる雄花は花柱が退化して雄しべ5個。 両性花はやや大きく、雄しべ5個と長い子房と発達した花柱2個があ...

  10. ムラサキケマン(紫華鬘) 2022

     ケシ科の「キケマン属」の花で、キケマン属ながら紫色の花を付けておる。 ほぼ日本全土で普通に見られる草花じゃな。  花は茎の上部にびっしりと総状につき、紅紫色で長さ1.2〜1.8cm。まれに花が白いものもある。 花弁は4個で、外側の2個と内側の2個は形が異なる。 外側の花弁のうち上の花弁は後ろが袋状になって突き出て、内側の花弁2個は先端が合着している。  全草が有毒で間違って食すことがないよう注意が必要じゃな...