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地震解析]
青森県西方沖周辺でのごく浅い震源の最長静穏期間は1989年4月~2011年3月の約22年間。M6を越える地震の発生は7回で、震源深さ250kmの1971年6月のM6.6の深発地震を除くと残る6回は以下の通り。1964年5月の秋田県沖でのM6.9と翌日発生の
青森県西方沖でのM6.5、同年12月に秋田県沖でM6.3、1983年5月に秋田県沖で日本海中部地震M7.7、
青森県西方沖で同日にM6.1・翌月にM7.1、2011年3月に秋田県沖でのM6.4。下のごく浅い震源のグラフと比較すると、1958年頃までは比較的長い静穏期間が続き、以降で1944年に始まった詳細不明の特定震源での地震が頻発、その約6年後の1964年に秋田県沖でM6.9、翌日に
青森県西方沖でM6.5が続けて発生。更に翌月には新潟県下越沖で新潟地震M7.5が発生(当エリア外)。これら一連の地震のうち、秋田県沖M6.9と翌日の
青森県西方沖M6.5は翌月発生の新潟地震M7.5の引き金となった可能性あり。秋田県沖M6.9の直後の5月~翌年1月まで詳細不明の特定震源はわずかに北東側にずれて発生している。その約4ヶ月後、元の特定震源が再発、その2年後の1978年9月~1980年1月まで特定震源で地震が多発後、やや長めの特定震源での静穏期間1980年1月~1981年9月の約2年後の1983年に秋田県沖で日本海中部地震M7.7が発生。その余波で翌月までに
青森県西方沖でM6.1・M7.1が発生。特定震源での発生は1985年7月での発生を最後に途切れ、ごく浅い震源はそこから約4年間の静穏期間を経て、1989年~2011年までのごく浅い震源の最長静穏期間に至る。この静穏期間は東日本大震災の余波で翌日に発生した秋田県沖M6.4で途切れている。
現在、最長静穏期間直後の2016年12月までの約5年間の静穏期間からその後の静穏期間が約8年間継続中。2000年以降の年間地震回数は2009年の14回が最多で、東日本大震災の2011年でも9回、その後は1~4回に過ぎず、今年もまだ1回のみで地震の少ない状態が続いている。
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地震解析 東北 青森)
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