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住宅取得に関する意識の変化
- 2012-10-29(18:37) /
- 住宅(不動産)
最近、住宅取得に関して、意識の変化を特に感じる記事などをよく見かけるように
なりました。
かつての住宅取得に関する意識としては、
「20~30年の住宅ローンを負っても家を買いさえすれば、十数年後には値上がりし、
自然に資産形成ができる」や
「経済成長によってインフレになり、貨幣価値が下がり、当初の住宅ローン返済額は
所得の増加との相乗効果により大したことはなくなる」と
いうようなものだったかと思います。
しかし、この20年強の間に変遷を経ながら、あらゆる価値観や認識が一変しました。
・ 土地神話等が崩れ、不動産価格は一部の地域を除いて下落するものである。
(よほどでないかぎり、資産形成にはならないということ)
・ 今後も日本経済は低成長が予想され、リスキーなインフレ懸念以外は緩やかなデフレ、
または横ばいが続く可能性が大きい。(2極化は考えられますが・・・)
(貨幣価値はそれほど下がらないということ)
・ 新興国等の台頭や雇用環境の変化などにより、所得の増大は見込みにくい。
・ 少子高齢化による社会保障費の増大による増税の可能性が今後も大きい。
など、かつてと比べると真逆に近い変化です。
そんななか、住宅取得に関する意識も大きく変わってきたのを感じます。
・ ローコスト住宅が増えたことを考えると、資産価値として見切りをつけ、
極力、生涯賃金に占める住宅コストの軽減をはかっていくという意識層が増えた。
(平均年収の低下等家計的な影響ももちろん大きいと思われます)
・ 住宅コストの軽減をはかっていくという意識は同じであるが、立地や環境等の条件は
落としたくない層として、リノベーションという発想が注目されています。
(日本の住宅は資産価値の下落が激しく、条件や質の良い中古住宅をリノベーション
することで総住宅コストが抑えられる。空家率の上昇の恩恵も・・)
・ 住宅を投資や事業的にとらえる方も増えてきており、不労所得獲得や所得獲得手段の
複数化として賃貸併用住宅を建築される方や移住・住みかえ支援機構などを利用した
ミスマッチ住宅の活用などをおこなう方も増えてきております。
・ もちろん既存住宅(実家など)のリフォームで当面済ますという方も増えております。
下記の記事(日経新聞デジタル版)に興味深いシミュレーションが載っておりました。↓
http://www.nikkei.com/money/investment/mandi.aspx?g=DGXZZO4766147025102012000000&df=1
3モデルの住宅シナリオがシミュレーションの前提ですが、3モデルとも77歳もしくは、
78歳で金融資産がマイナスに転じます。
人生90年時代においては、従来の住宅シナリオだけでは通じないということです。
今後、住宅取得においては、
価格だけでなく、価値としてどうかという視点の重要性がさらに増すこと、
そして、人生最大の投資という側面において、リスクを常に把握することの意識を高める
ことが大切で、コンサルティングにおいても認識してもらうよう努めたいと思います。
今回のお話は、住宅取得を経済的な面のみで話しておりますが、
もちろん、夢や希望、願望といった精神的な面も大切です。
住宅取得を検討される方の価値観を重視し、両面のバランスを価値観に合わせて整えていく
ということに違いありません。
くれぐれも誤解のないようにお願い申し上げます!!
なりました。
かつての住宅取得に関する意識としては、
「20~30年の住宅ローンを負っても家を買いさえすれば、十数年後には値上がりし、
自然に資産形成ができる」や
「経済成長によってインフレになり、貨幣価値が下がり、当初の住宅ローン返済額は
所得の増加との相乗効果により大したことはなくなる」と
いうようなものだったかと思います。
しかし、この20年強の間に変遷を経ながら、あらゆる価値観や認識が一変しました。
・ 土地神話等が崩れ、不動産価格は一部の地域を除いて下落するものである。
(よほどでないかぎり、資産形成にはならないということ)
・ 今後も日本経済は低成長が予想され、リスキーなインフレ懸念以外は緩やかなデフレ、
または横ばいが続く可能性が大きい。(2極化は考えられますが・・・)
(貨幣価値はそれほど下がらないということ)
・ 新興国等の台頭や雇用環境の変化などにより、所得の増大は見込みにくい。
・ 少子高齢化による社会保障費の増大による増税の可能性が今後も大きい。
など、かつてと比べると真逆に近い変化です。
そんななか、住宅取得に関する意識も大きく変わってきたのを感じます。
・ ローコスト住宅が増えたことを考えると、資産価値として見切りをつけ、
極力、生涯賃金に占める住宅コストの軽減をはかっていくという意識層が増えた。
(平均年収の低下等家計的な影響ももちろん大きいと思われます)
・ 住宅コストの軽減をはかっていくという意識は同じであるが、立地や環境等の条件は
落としたくない層として、リノベーションという発想が注目されています。
(日本の住宅は資産価値の下落が激しく、条件や質の良い中古住宅をリノベーション
することで総住宅コストが抑えられる。空家率の上昇の恩恵も・・)
・ 住宅を投資や事業的にとらえる方も増えてきており、不労所得獲得や所得獲得手段の
複数化として賃貸併用住宅を建築される方や移住・住みかえ支援機構などを利用した
ミスマッチ住宅の活用などをおこなう方も増えてきております。
・ もちろん既存住宅(実家など)のリフォームで当面済ますという方も増えております。
下記の記事(日経新聞デジタル版)に興味深いシミュレーションが載っておりました。↓
http://www.nikkei.com/money/investment/mandi.aspx?g=DGXZZO4766147025102012000000&df=1
3モデルの住宅シナリオがシミュレーションの前提ですが、3モデルとも77歳もしくは、
78歳で金融資産がマイナスに転じます。
人生90年時代においては、従来の住宅シナリオだけでは通じないということです。
今後、住宅取得においては、
価格だけでなく、価値としてどうかという視点の重要性がさらに増すこと、
そして、人生最大の投資という側面において、リスクを常に把握することの意識を高める
ことが大切で、コンサルティングにおいても認識してもらうよう努めたいと思います。
今回のお話は、住宅取得を経済的な面のみで話しておりますが、
もちろん、夢や希望、願望といった精神的な面も大切です。
住宅取得を検討される方の価値観を重視し、両面のバランスを価値観に合わせて整えていく
ということに違いありません。
くれぐれも誤解のないようにお願い申し上げます!!
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- THEME : ファイナンシャル・プランナー(FP)
- GENRE : ファイナンス
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