REAPERでアルカノイド
UVIがフリーのレトロゲームPiNGを配布開始して話題になっているが、それを見てアルカノイドのJSプラグインがあることを思い出した。
Full/X Arkanoid JS game - Cockos Confederated Forums
PiNGみたいに音が出ないのがちょっと寂しいけど。
因みに、これを投稿したのはあのタッピングで有名なアダム・フラーラだったりする。
アルカノイドは彼が作ったものではないようだが、彼自身が作ったものでは
Mibratoがわりと使いやすくてお勧め。
Full/X Arkanoid JS game - Cockos Confederated Forums
PiNGみたいに音が出ないのがちょっと寂しいけど。
因みに、これを投稿したのはあのタッピングで有名なアダム・フラーラだったりする。
アルカノイドは彼が作ったものではないようだが、彼自身が作ったものでは
Mibratoがわりと使いやすくてお勧め。
起こるべくして起こったことを「異常」として捉えること
【これはひどい】東京駅100周年記念Suica 購入出来なかった人が罵声・暴動で東京駅がカオス状態 - NAVER まとめ
この騒動を見てそれを異常事態であるかのように言う人は多い。だが、(最終的には希望者全員が購入できるようになったものの)希少価値が出る可能性のあるものを早い者勝ちにしてしまった以上、こういう騒動が起こるのはむしろ当然と捉えるべきなのではないか。
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こういう手法で商品を販売する場合は、コレクターが必死になるのはもちろんのこと、それに加え、組織的構造を背景に持つバイヤー達が目の色を変えてやってくるのは目に見えている。だから当然それを織り込んだ上で計画を立てなければならない。
また、商品がまだ残っているにもかかわらず販売を突然中止し、しかも何の説明もなしというのも最悪の対応だったと言えるだろう。みな時間と金と労力というコストをかけて買いに来ている。そういう人達が納得のいく説明を求めようとすることは横暴でもなんでもない。そしてルール違反の徹夜組や横入りをした人達がお咎めもなくブツを購入できた事実は、ルールを守って買えなかった人達を一層苛立たせるだろう。
もちろん、だからと言って全ての人間が駅員を怒鳴ったり物を壊したりするわけではない。そういう事態が実際に起こった事実をもって異常と捉える人達もいる。
だが、例えばネット上で大勢の人々が集まる場所では、必ずと言っていいほど荒らしが出現して暴れまわることになる。世の中には常に一定数のトラブルメーカーがいて、母数が増えれば増えるだけそういう人達が混じりこむ可能性が高まるわけだ。そうでなくとも普通の人がクソリプをしてしまったりするのが現実だろう。
それをネットの中だけの出来事だと考えるは間違いだ。というのも(ネット上のトラブルメーカーがネット外でもトラブルメーカーであるとは限らないが)ネットの外にもまたトラブルメーカーがいることは間違いないからだ。また、強盗や殺人、暴行、虐待、いじめなど、本当に重大な事件はネット上よりもむしろネットの外で、あるいはネットという限定から解き放たれ外に波及した時に起こっているという事実もある。つまり、匿名でないことは全く危険性を排除しない。
そういう条件を鑑みた上で見ると、あれだけの人数が集結し、しかも揉め事の種がそこに屹立しているとなれば、そういう場所でネット上と同じように荒らしが暴れまわったりクソリプが飛び交ったりするのはなんら不思議なことではない。そもそも、一般企業のルール破りすら常態化しているのが現状だろう。金儲けや競争や保身が懸かればトラブルメーカーでなくともそういうことをしてしまったりするわけだ。
要するにあの騒動は、それが起こりやすくなる状況下で、起こるべくしてごく普通に起こったと捉えるのが妥当なのではないか。そしてそれを異常と捉えることは、このような結果を想定できなかったということに他ならない。
今回の事態は基本的にJR側の不手際という側面が大きいだろう。そしてJR側がこのような状況が起こることを異常事態であると認識していた以上、それを防ぐことは出来なかっただろう。危険性を予知する能力とそれを未然に防ぐ能力や実際にそれが起った時に上手く対処する能力はまた別だが、前者の能力がなければ後者の能力を発揮することが困難になるのは言うまでもないからだ。
この騒動を見て「異常な奴らが異常な暴れ方をしている」と異化して見下すのは容易い。だが、実はその認識は自身の危機察知能力の不足を示すものでもあるわけだ。
<転売非難から垣間見える資本主義への憎しみ>
この騒動ではもう一つ気になったことがある。それは転売に対する非難の多さだ。だが、安く買って高く売るというのは資本主義の基本であり、それを否定することは資本主義の否定に他ならない。よって資本主義社会を肯定する以上、転売自体を否定することは出来ない(小売りや資本主義の中核をなす株の売買もやっていることはせどりと同じ。派遣がやっていることも本質的には消費財たる人間を売り買いして利ざやを稼ぐせどりそのもの)。
もちろん市場にはルール(自由の剥奪)が不可欠であり、そのルールや運営方法が悪いという主張は当然あるだろう。幾ら金を儲けてもそれで欲しいものを買えなければ意味がないわけで、それが本当に必要としている者達の手に渡りやすくするような規制を求める声が高まること自体は別におかしなことではない。
だがどちらにせよ、転売そのものを憎むことは資本主義を憎むことと変わらない。これは、資本主義(金儲け)を肯定し、それに順応して上手くやっている者も、実のところ内心ではそれを憎んでもいるということの表われなのではないか。だとすれば、みなもっとストレートに「俺は資本主義を否定はしないがそれが大嫌いだ」と言えばいいのに、と思った。
――尚、この騒動に関して日本特殊論を打ち立てている人も結構見かけたので一応触れておくと、例えば日本がお手本としているアメリカでは、毎年取っ組み合いなどの騒動が起こるブラック・フライデー・セールという恒例行事があったりする(最近はイギリスでも似たようなことが起こっているらしい)。
2012年
2012 BLACK FRIDAY COMPILATION - Fights, Zombie Americans
2013年
Black Friday Shopping Chaos [Super Cut Compilation]
2014年(イギリス)
「競争社会とは、こういうことさ。」
この騒動を見てそれを異常事態であるかのように言う人は多い。だが、(最終的には希望者全員が購入できるようになったものの)希少価値が出る可能性のあるものを早い者勝ちにしてしまった以上、こういう騒動が起こるのはむしろ当然と捉えるべきなのではないか。
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こういう手法で商品を販売する場合は、コレクターが必死になるのはもちろんのこと、それに加え、組織的構造を背景に持つバイヤー達が目の色を変えてやってくるのは目に見えている。だから当然それを織り込んだ上で計画を立てなければならない。
また、商品がまだ残っているにもかかわらず販売を突然中止し、しかも何の説明もなしというのも最悪の対応だったと言えるだろう。みな時間と金と労力というコストをかけて買いに来ている。そういう人達が納得のいく説明を求めようとすることは横暴でもなんでもない。そしてルール違反の徹夜組や横入りをした人達がお咎めもなくブツを購入できた事実は、ルールを守って買えなかった人達を一層苛立たせるだろう。
もちろん、だからと言って全ての人間が駅員を怒鳴ったり物を壊したりするわけではない。そういう事態が実際に起こった事実をもって異常と捉える人達もいる。
だが、例えばネット上で大勢の人々が集まる場所では、必ずと言っていいほど荒らしが出現して暴れまわることになる。世の中には常に一定数のトラブルメーカーがいて、母数が増えれば増えるだけそういう人達が混じりこむ可能性が高まるわけだ。そうでなくとも普通の人がクソリプをしてしまったりするのが現実だろう。
それをネットの中だけの出来事だと考えるは間違いだ。というのも(ネット上のトラブルメーカーがネット外でもトラブルメーカーであるとは限らないが)ネットの外にもまたトラブルメーカーがいることは間違いないからだ。また、強盗や殺人、暴行、虐待、いじめなど、本当に重大な事件はネット上よりもむしろネットの外で、あるいはネットという限定から解き放たれ外に波及した時に起こっているという事実もある。つまり、匿名でないことは全く危険性を排除しない。
そういう条件を鑑みた上で見ると、あれだけの人数が集結し、しかも揉め事の種がそこに屹立しているとなれば、そういう場所でネット上と同じように荒らしが暴れまわったりクソリプが飛び交ったりするのはなんら不思議なことではない。そもそも、一般企業のルール破りすら常態化しているのが現状だろう。金儲けや競争や保身が懸かればトラブルメーカーでなくともそういうことをしてしまったりするわけだ。
要するにあの騒動は、それが起こりやすくなる状況下で、起こるべくしてごく普通に起こったと捉えるのが妥当なのではないか。そしてそれを異常と捉えることは、このような結果を想定できなかったということに他ならない。
今回の事態は基本的にJR側の不手際という側面が大きいだろう。そしてJR側がこのような状況が起こることを異常事態であると認識していた以上、それを防ぐことは出来なかっただろう。危険性を予知する能力とそれを未然に防ぐ能力や実際にそれが起った時に上手く対処する能力はまた別だが、前者の能力がなければ後者の能力を発揮することが困難になるのは言うまでもないからだ。
この騒動を見て「異常な奴らが異常な暴れ方をしている」と異化して見下すのは容易い。だが、実はその認識は自身の危機察知能力の不足を示すものでもあるわけだ。
<転売非難から垣間見える資本主義への憎しみ>
この騒動ではもう一つ気になったことがある。それは転売に対する非難の多さだ。だが、安く買って高く売るというのは資本主義の基本であり、それを否定することは資本主義の否定に他ならない。よって資本主義社会を肯定する以上、転売自体を否定することは出来ない(小売りや資本主義の中核をなす株の売買もやっていることはせどりと同じ。派遣がやっていることも本質的には消費財たる人間を売り買いして利ざやを稼ぐせどりそのもの)。
もちろん市場にはルール(自由の剥奪)が不可欠であり、そのルールや運営方法が悪いという主張は当然あるだろう。幾ら金を儲けてもそれで欲しいものを買えなければ意味がないわけで、それが本当に必要としている者達の手に渡りやすくするような規制を求める声が高まること自体は別におかしなことではない。
だがどちらにせよ、転売そのものを憎むことは資本主義を憎むことと変わらない。これは、資本主義(金儲け)を肯定し、それに順応して上手くやっている者も、実のところ内心ではそれを憎んでもいるということの表われなのではないか。だとすれば、みなもっとストレートに「俺は資本主義を否定はしないがそれが大嫌いだ」と言えばいいのに、と思った。
――尚、この騒動に関して日本特殊論を打ち立てている人も結構見かけたので一応触れておくと、例えば日本がお手本としているアメリカでは、毎年取っ組み合いなどの騒動が起こるブラック・フライデー・セールという恒例行事があったりする(最近はイギリスでも似たようなことが起こっているらしい)。
2012年
2012 BLACK FRIDAY COMPILATION - Fights, Zombie Americans
2013年
Black Friday Shopping Chaos [Super Cut Compilation]
2014年(イギリス)
「競争社会とは、こういうことさ。」
HOFAのIQ-Limiterが凄い
IQ-Limiterのデモを試してみたが、非常に出来がよい。味付けをしないトランスペアレント系としては今のところ最上のものなんじゃないか。これは(非味付け用途として見るなら)確実にPro-Lを超えた。
【追記】とは言ったものの、もうしばらく試してみたところ、音の輪郭のぼやけにくさ、音の距離の取り方は確かにPro-Lよりも上だが、何にでも合う無難さという意味ではやはりPro-Lの方が上かもしれないと思った。というのも、上記の特長に加え、音が平べったくならないのがIQ-Limiterの利点なわけだが、その分ミックスの腕がもろに結果に反映されてしまう。平面化するというのは、隙間を埋め出っ張りを押さえるということでもあり、失うものもある代わりに無難にまとまるというメリットでもあったわけだ。特にPro-Lは縦のラインのバランスの取り方が本当に上手いと改めて思った。【了】
IQ-Limiter | HOFA-Plugins
▼IQ-Limiter
ここのメーカーのプラグインはどれも非常に多機能なのに、リミッターに関しては「1 switch and 1 control」とあるように、本当に最小限の機能しかない。その分内部で高度なことをしているのではないか、と勝手に思っているが実際のところ定かではない。
操作は簡単。ただ「IN」と「OUT」で入力量と出力量を調整するだけ。
「1 switch」のリミット・モードは「FAST/MED/SLOW」の三つが用意されている。「MED」は最も一般的なモード。「FAST」はさらにそれよりも透明感のある設定だが、過度な入力があった場合に音が歪みやすくなる。逆に「SLOW」は最も歪みにくいセーフティな設定。ただし、市販されている既存の音源などに使ってみたところ、シンバルなどにおいて逆に「SLOW」の方が音割れしやすくなる場合があったので、どのモードが音割れしにくいかはソースによっても変わってくるようだ。
「Settings」では「Show Output ISP」にチェックを入れてインター・サンプル・ピーク・メーターに切り替えることができるので、これでISPを管理できる。また、右下の▲にカーソルを合わせてドラッグすると、GUIをある程度伸び縮みさせることが出来る。
通常129,90 EURのところ、今ならイントロ価格で119,90 EUR…。うーん、割引率低いな。
-------------------------------
さて、Pro-Lの何が良かったのかと言うと、リミッターとしての基本性能の高さに加え、他の多くのリミッターよりも味付けが少なく、どんなソースでも無難な結果を出す汎用性を備えていたからだ。しかし基本性能が高いと言っても、他のものよりは良いという程度で、やはり輪郭のボヤけやスピーカーへの張り付き、平面になるというリミッター特有の変化は見られた。
Invisible LimiterなどはPro-Lよりも全体的に輪郭がボヤけにくく、スピーカーとの距離の取り方も上手かったが、一方でセンターの定位はPro-Lよりもボヤける、音がやたら硬くなる、低音や高音が強調されるなどの特徴があった。そしてその分ソースを選ぶため、非味付け用途としてマスターで使用するには少々疑問があった。
このように、今まで自分が試してきたリミッターにはどれも良いところと悪いところが混在していて、その中で一番バランスが優れていているのがPro-Lであり、故に自分はそれを評価していた。つまり、その音の変わり方全てに満足しているというわけではなく、あくまで相対的満足だったわけだ。
しかしIQ-Limiterは、そんな風に相対評価としてどうこうというより、絶対評価として見ても十分に良い。まずなんといっても音の輪郭がぼやけにくい。そしてスピーカーに張り付くような圧迫感が出にくく、距離を取るのが非常に上手い。この能力はInvisible Limiter以上。その上平面にもなりにくいときている(これはその分ミックスで上手く整理しなければならないということでもあるが)。味付けも殆ど感じさせず、変に音が柔らかくなったり硬くなったりもしない。つまりどんなソースにも合う汎用性を備えている。
機能に関しては最低限のものしかなくGUIもショボいが、とにかくリミッターとしての基本能力が非常に高く、音の変わり方に不満を全く感じない(もちろん、技術は日々進歩しているので、何年も後になって振り返ってみるとコレにも不満を覚える可能性はあるが)。そういうリミッターは今のところコレしか知らない。
ただ、唯一音割れ耐性に関してはPro-Lの方が上のように思った。と言うのも、Pro-Lはソースに合わせて「Lookahead」や「Attack」などを設定すれば大抵の場合は音割れを回避できてしまう包容力を持っているので(ソースによって音割れしにくい設定は変わってくる)。もちろん、その設定の音を気に入るかどうかという問題は別にあるが。 何にせよ、設定を色々弄れる分サウンド・バリエーションがあるというのはPro-Lの一つの強みだろう。
とはいえ、今トランスペアレント系のリミッターで何がお勧めかと言えば、迷うことなくIQ-Limiterと言う。音を前に出したい、何が何でも音圧を上げたい、音をより派手にする目的でリミッターを使用したい、という人には物足りないかもしれないが、リミッターの段階では極力音を変えたくないという人にとっては、今のところこれ以上のものはないだろう。これはきっと新たな定番プラグインになるはず。
***
因みに、HOFAのリバーブとコンプも試してみたが、どちらも一級品。恐らくEQの出来も良いのだろうけど、これはインターフェイスがゴチャゴチャしていて余り弄る気にならなかった。ゲインも-24dBまでしか下げられないみたいだし。これだとPro-Q2の方がいいなあ、と。ダイナミックEQ機能が付いているのは羨ましいが。
EQに関してはPro-Qがアップグレードで格段に良くなったため、ピュア系EQはもうあれだけでいいんじゃないか、というのが正直なところ。ただダイナミックEQ機能が付かなかったのは本当に残念だが。一年ほど前にToDoリストに入れると言っていたはずなのに、何故実行されなかったのだろうか。それが実行されていたら、速攻アップグレードしたのだが。というか、アップグレードに$99とか高すぎる。
【追記】とは言ったものの、もうしばらく試してみたところ、音の輪郭のぼやけにくさ、音の距離の取り方は確かにPro-Lよりも上だが、何にでも合う無難さという意味ではやはりPro-Lの方が上かもしれないと思った。というのも、上記の特長に加え、音が平べったくならないのがIQ-Limiterの利点なわけだが、その分ミックスの腕がもろに結果に反映されてしまう。平面化するというのは、隙間を埋め出っ張りを押さえるということでもあり、失うものもある代わりに無難にまとまるというメリットでもあったわけだ。特にPro-Lは縦のラインのバランスの取り方が本当に上手いと改めて思った。【了】
IQ-Limiter | HOFA-Plugins
▼IQ-Limiter
ここのメーカーのプラグインはどれも非常に多機能なのに、リミッターに関しては「1 switch and 1 control」とあるように、本当に最小限の機能しかない。その分内部で高度なことをしているのではないか、と勝手に思っているが実際のところ定かではない。
操作は簡単。ただ「IN」と「OUT」で入力量と出力量を調整するだけ。
「1 switch」のリミット・モードは「FAST/MED/SLOW」の三つが用意されている。「MED」は最も一般的なモード。「FAST」はさらにそれよりも透明感のある設定だが、過度な入力があった場合に音が歪みやすくなる。逆に「SLOW」は最も歪みにくいセーフティな設定。ただし、市販されている既存の音源などに使ってみたところ、シンバルなどにおいて逆に「SLOW」の方が音割れしやすくなる場合があったので、どのモードが音割れしにくいかはソースによっても変わってくるようだ。
「Settings」では「Show Output ISP」にチェックを入れてインター・サンプル・ピーク・メーターに切り替えることができるので、これでISPを管理できる。また、右下の▲にカーソルを合わせてドラッグすると、GUIをある程度伸び縮みさせることが出来る。
通常129,90 EURのところ、今ならイントロ価格で119,90 EUR…。うーん、割引率低いな。
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さて、Pro-Lの何が良かったのかと言うと、リミッターとしての基本性能の高さに加え、他の多くのリミッターよりも味付けが少なく、どんなソースでも無難な結果を出す汎用性を備えていたからだ。しかし基本性能が高いと言っても、他のものよりは良いという程度で、やはり輪郭のボヤけやスピーカーへの張り付き、平面になるというリミッター特有の変化は見られた。
Invisible LimiterなどはPro-Lよりも全体的に輪郭がボヤけにくく、スピーカーとの距離の取り方も上手かったが、一方でセンターの定位はPro-Lよりもボヤける、音がやたら硬くなる、低音や高音が強調されるなどの特徴があった。そしてその分ソースを選ぶため、非味付け用途としてマスターで使用するには少々疑問があった。
このように、今まで自分が試してきたリミッターにはどれも良いところと悪いところが混在していて、その中で一番バランスが優れていているのがPro-Lであり、故に自分はそれを評価していた。つまり、その音の変わり方全てに満足しているというわけではなく、あくまで相対的満足だったわけだ。
しかしIQ-Limiterは、そんな風に相対評価としてどうこうというより、絶対評価として見ても十分に良い。まずなんといっても音の輪郭がぼやけにくい。そしてスピーカーに張り付くような圧迫感が出にくく、距離を取るのが非常に上手い。この能力はInvisible Limiter以上。その上平面にもなりにくいときている(これはその分ミックスで上手く整理しなければならないということでもあるが)。味付けも殆ど感じさせず、変に音が柔らかくなったり硬くなったりもしない。つまりどんなソースにも合う汎用性を備えている。
機能に関しては最低限のものしかなくGUIもショボいが、とにかくリミッターとしての基本能力が非常に高く、音の変わり方に不満を全く感じない(もちろん、技術は日々進歩しているので、何年も後になって振り返ってみるとコレにも不満を覚える可能性はあるが)。そういうリミッターは今のところコレしか知らない。
ただ、唯一音割れ耐性に関してはPro-Lの方が上のように思った。と言うのも、Pro-Lはソースに合わせて「Lookahead」や「Attack」などを設定すれば大抵の場合は音割れを回避できてしまう包容力を持っているので(ソースによって音割れしにくい設定は変わってくる)。もちろん、その設定の音を気に入るかどうかという問題は別にあるが。 何にせよ、設定を色々弄れる分サウンド・バリエーションがあるというのはPro-Lの一つの強みだろう。
とはいえ、今トランスペアレント系のリミッターで何がお勧めかと言えば、迷うことなくIQ-Limiterと言う。音を前に出したい、何が何でも音圧を上げたい、音をより派手にする目的でリミッターを使用したい、という人には物足りないかもしれないが、リミッターの段階では極力音を変えたくないという人にとっては、今のところこれ以上のものはないだろう。これはきっと新たな定番プラグインになるはず。
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因みに、HOFAのリバーブとコンプも試してみたが、どちらも一級品。恐らくEQの出来も良いのだろうけど、これはインターフェイスがゴチャゴチャしていて余り弄る気にならなかった。ゲインも-24dBまでしか下げられないみたいだし。これだとPro-Q2の方がいいなあ、と。ダイナミックEQ機能が付いているのは羨ましいが。
EQに関してはPro-Qがアップグレードで格段に良くなったため、ピュア系EQはもうあれだけでいいんじゃないか、というのが正直なところ。ただダイナミックEQ機能が付かなかったのは本当に残念だが。一年ほど前にToDoリストに入れると言っていたはずなのに、何故実行されなかったのだろうか。それが実行されていたら、速攻アップグレードしたのだが。というか、アップグレードに$99とか高すぎる。
REAPER:パラメータ・モジュレーション機能を使ったサイドチェイン
動画編集なんかしたこともないしする予定もなかったが、ただ安いというだけで買ってしまったVegas Pro12 Edit。しかしこのまま眠らしておくのは勿体無いので、取りあえずREAPERのチュートリアル動画を作ってみた。しかし使用するのはこれが最後になりそうな予感。
以下が実際にそれを使用して作ってみた動画。
せっかく動画編集ソフトを使っていながら、基本一発取り。
レンダリング形式は「インターネット 1280x720-30p」を選んでみたが、実際のところ一体どの形式でレンダリングするのが最適なのかさっぱり分からない。自分が使用しているスクエア型に合わせようとすると、どうしても画質が荒くなってしまう。
ソフトに関する感想としては、元値が結構するソフトのわりに、特定の部分を枠で囲んだりする機能が殆どないのが残念だった。あと、プロジェクトを最後まで再生すると再生ボタンが凹んだままになって再び再生できなくなることがあったのが気になった。しかしVSTが使用できるのは面白いし、わりと使い易いソフトなんじゃないかと思う。
▼動画の補足
動画に盛り込めなかった部分を捕捉しておくと、shaping画面の詳細は以下のようになっている。
また、動画では実際に演奏として出力される特定のパートをトリガーとすることを想定しているが、そうではなく、トリガーとしているトラックの音量をゼロに固定した上でMIDIで特定のリズムを刻み、それをトリガーにするという手法もある。
***
ちょうどこの動画を作り上げたところで悪質な風邪に見舞われ、黒金からしばらく寝込んでいた。そのせいもあって、この期間に無駄遣いをすることはなかった。Broadway Litesなんかは欲しかったのだが。しかしあれはセール価格で考えみても編成の少なさのわりに値段が高すぎるし、そもそも評判を余り聞かないのも気になる。実際のところあれはどうなんだろう。デモの音は凄くいいのだが。
以下が実際にそれを使用して作ってみた動画。
せっかく動画編集ソフトを使っていながら、基本一発取り。
レンダリング形式は「インターネット 1280x720-30p」を選んでみたが、実際のところ一体どの形式でレンダリングするのが最適なのかさっぱり分からない。自分が使用しているスクエア型に合わせようとすると、どうしても画質が荒くなってしまう。
ソフトに関する感想としては、元値が結構するソフトのわりに、特定の部分を枠で囲んだりする機能が殆どないのが残念だった。あと、プロジェクトを最後まで再生すると再生ボタンが凹んだままになって再び再生できなくなることがあったのが気になった。しかしVSTが使用できるのは面白いし、わりと使い易いソフトなんじゃないかと思う。
▼動画の補足
動画に盛り込めなかった部分を捕捉しておくと、shaping画面の詳細は以下のようになっている。
また、動画では実際に演奏として出力される特定のパートをトリガーとすることを想定しているが、そうではなく、トリガーとしているトラックの音量をゼロに固定した上でMIDIで特定のリズムを刻み、それをトリガーにするという手法もある。
***
ちょうどこの動画を作り上げたところで悪質な風邪に見舞われ、黒金からしばらく寝込んでいた。そのせいもあって、この期間に無駄遣いをすることはなかった。Broadway Litesなんかは欲しかったのだが。しかしあれはセール価格で考えみても編成の少なさのわりに値段が高すぎるし、そもそも評判を余り聞かないのも気になる。実際のところあれはどうなんだろう。デモの音は凄くいいのだが。