今年の元日の読書には、「渡辺洋次郎対談集 弱さでつながり社会を変える」を選んだ。渡辺さんは、アルコールや薬物依存で少年院や精神科病院、刑務所での生活を繰り返し、その後、自助グループとの出会いを経て、今は依存症の人たちが地域の中で回復するのを支援する障害福祉サービスの事業所でスタッフをしている。
本書の対談相手は、精神科医の松本俊彦さん、元厚生労働省事務次官の村木厚子さん、公認心理師の伊藤絵美さん、「インクルーシブ教育」研究者の小国(こくに)喜弘さん、上智大学グリーフケア研究所名誉所長、高木慶子さんの5人。テーマは社会の「生きづらさ」だ。
渡辺さんはどんな専門家にでもちゅうちょせず会いにいく。その勇気はまぶしいけれど、走り続けなければ倒れてしまう自転車みたいでもある。薬物やアルコールを使わず一日一日を生き抜くため、彼は絶えず人に会いにいく。全国の自助グループへ。それで足りなければ米国の自助グループへ。
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