KDDI、トヨタ・NTT次世代車向け基盤開発連合に参画意向
KDDIは1日、トヨタ自動車とNTTが提携を発表した人工知能(AI)や通信基盤開発の枠組みに参画する意向を表明した。高橋誠社長が同日開いた2024年4〜9月期の決算発表の記者会見で「高速通信規格の5Gや衛星などを使えば途切れない通信ネットワークの構築に貢献できる。積極的に参画していきたい」と明らかにした。
KDDIはトヨタと組んでコネクテッドカー(つながる車)向けの通信基盤を構築しており、トヨタとNTTの枠組みでもこれまでの研究成果を生かしていく考えだ。
トヨタとNTTは10月31日、自動車の交通事故防止のためのAIや通信基盤開発で提携すると発表した。NTTの次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用し、自動運転技術を向上させる。
高橋社長はまた、シャープが保有する堺市のテレビ向けパネル工場跡地をAI向けデータセンターにする計画について、26年3月期にも本格稼働する方針を示した。
シャープの堺工場は8月、テレビ向け大型液晶パネルの生産を終了した。工場建屋や土地はAIデータセンターへの転用を目指しており、ソフトバンクとKDDIが名乗りをあげている。KDDIとは共同出資会社の設立を視野にデータセンターの共同運営を検討することで合意している。