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舞台「太鼓たたいて笛ふいて」 際立つせりふの音楽
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百花繚乱(りょうらん)の演劇界だが、やはりこの舞台を挙げておきたい。ひとつの役を繰り返し演じ、深める。大切なそのことが、くっきりと見えるから。大竹しのぶが作家、林芙美子を演じる10年ぶり5度目の舞台だ。栗山民也演出。
井上ひさしの鶴屋南北戯曲賞受賞作で、2002年に初演された音楽劇である。極貧生活から流行作家にのし上がった林芙美子は、どう戦争と向き合ったか。第2次世界大戦中、ペン部隊として戦線を...