中国地方の小売り9月販売額、残暑で伸び アイス好調
中国経済産業局が20日発表した、中国地方5県の9月の商業6業態の販売額は前年同月比1.3%増の2080億円だった。9月の残暑が厳しくアイスや飲料が好調だった一方、秋物の婦人服は低調だった。個人消費の判断は「持ち直しの動きに足踏み感がみられる」で据え置いた。
6業態のうち百貨店を除く5業態で前年同月を上回った。スーパーやコンビニ、ドラッグストアでアイスや飲料が好調で、家電量販店ではエアコンがよく売れた。気温が高く、例年以上に夏らしい商品が9月に入っても売れ続けた。秋物の婦人服などの衣料品、おでんや鍋物の食材は振るわなかった。コメ不足の影響もあり新米の価格上昇が売り上げ増に寄与した。
同日発表した9月の鉱工業生産指数(2020年=100、季節調整済み、速報値)は、前月比で1.1%上昇し105.6だった。中国地方の基幹産業である自動車で、8月の台風で工場が停止した反動によるもの。生産動向は「緩やかな持ち直しの動きがみられる」で据え置いた。
業種別でみると自動車は同9.1%増だった。汎用・業務用機械工業は船舶用ポンプがアジア向けの引き合いが強く6.3%増となった。