山形のアイジー工業、全拠点で温暖化ガス実質ゼロ達成
建材メーカーのアイジー工業(山形県東根市)は温暖化ガスの排出量が実質ゼロとなるカーボンニュートラルを、山形県と茨城県にある工場や各地営業所など全拠点で10月末に達成した。2023年から順次、再生可能エネルギー由来の電力や、国が認証するJ―クレジットを活用した液化石油ガス(LPG)を導入することで実現した。
再エネ電力の調達先の一つ、バイオマス発電のサミット酒田パワー(同県酒田市)で21日に達成式典を開いた。26年3月期中に稼働する下妻工場(茨城県下妻市、現在は整備中)でも再エネ電力を活用する。各拠点で使うガソリンや灯油などもJ―クレジットで相殺している。
全社達成を受けてアイジー工業は11月以降、外壁材や屋根材を「実質カーボンフリー製品」として供給している。森安弘社長は21日、「カーボンフリー建材を求めるユーザーが増えている。外装建材業界で先行位置に立てたことを、当社製品の販売・普及に役立てたい」と話した。
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