筑波大、大学教員による推薦入試を導入 16年度にも
筑波大学は2016年度にも、同大の教員が推薦した生徒を面接などで選抜する入試を導入する方針だ。大学の研究室に見学に来たり、教員が出前授業などで出会ったりした優秀な高校生を推薦。書類審査や面談、論文試験などを通じて合否を決める。大学教員が見込んだ「とがった人材」の獲得を通じて、大学の競争力向上につなげる。
新制度の詳細はこれから詰めるが、募集人員は数人になる見込み。推薦した教員を除く複数の教員で面接するなどして透明性を確保する。
推薦入試は通常、高校の校長が推薦するケースが大半で「大学の教員が推薦するのは、国立大学では初めて」(筑波大学)という。文部科学省大学入試室も「こうした制度はこれまで聞いたことがない」と話している。
推薦入試は筆記試験だけでは測れない多様な人材を獲得する狙いで、各大学が導入している。筑波大に推薦で入学した学生の割合は約25%。今後は推薦入試の種類を増やし、定員に対する比率を段階的に40~50%に引き上げる計画だ。
東京大学も16年度から推薦入試を導入予定で、全学部に推薦枠を設け計100人を募集する。