日経平均伸び悩む 増税路線を警戒か
29日の東京株式市場で日経平均株価は伸び悩んでいる。民主党の新代表に野田佳彦財務相が選出されたが、今後増税路線が取られるとの見方から景気への影響を懸念した売りが出た。民主党代表選の開票を前に、後場寄り直後に新首相誕生を期待して一時上げ幅を100円超に拡大し、8900円台に乗せる場面もあったが、現在は30円程度高く推移している。
野田氏は今後の経済政策について、財源は歳出削減で確保し、不足分は税制措置をとるという方針を打ち出している。市場では「野田氏が代表になると増税路線が確定する」(国内証券の情報担当者)と嫌気する声が聞かれた
市場では「日本は復興政策のために先進国で唯一財政出動できるという消去法的な期待もあっただけに、当面は失望売りが続く可能性がある」(いちよし投資顧問の秋野充成運用部長)との声が聞かれた。三越伊勢丹やJフロントなど消費関連株が安い。〔日経QUICKニュース〕