富士山の名称に「信仰・芸術」追加 世界遺産登録で
文化庁は1日、6月に世界文化遺産への登録の可否が決まる「富士山」(山梨県、静岡県)の名称を「富士山と信仰・芸術の関連遺産群」に変更したと発表した。同日までに国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)に関係書類を提出した。
イコモスから、遺産の性格を明確にするため「関連巡礼遺産群」などの文言を盛り込むよう提案があったのに対し、富士山は信仰の対象だけでなく、浮世絵で描かれるなど芸術のテーマとしても取り上げられてきたとして名称を変えた。
イコモスは富士山の保存管理計画の充実や、三保松原(静岡市)を構成資産から除外することも要請していた。文化庁は2016年をめどに計画を改定すると回答したが、三保松原からの富士山の景観は重要だとして除外には応じなかった。〔共同〕