サンウルブズ、熟成深まらぬまま スーパーラグビー
サンウルブズは攻める時間があまりに少なかった。スクラムで押され、反則を犯し、自陣にくぎ付け。特に、いちかばちかのパスでミスが連発したのが痛恨だった。
「チームとしてそこに1週間、集中してきたけど」とSH茂野。焦りがリスクの高いプレーにつながったと悔やむ。日本代表の主軸、ナンバー8マフィもパワフルな突進やボール奪取で光った一方、反則や雑なパスでボールを失った。豪州代表経験者13人を抱える強豪に対し、チームではなく個々で戦ってしまったように映る。
シーズンが残り1カ月を切っても熟成は深まらぬまま。「今日しか見に来られないファンもいたはずなのに申し訳ない」とプロップ三上は肩を落とすが、選手を責めるのは酷だ。日本代表コーチを兼ねるブラウン・ヘッドコーチはワールドカップに向け、異例の休養中。代表候補合宿との兼ね合いで選手の入れ替えも頻繁だ。今週、さらに5人の代表組がチームを離れる。加入4年目で最も厳しく、寂しい環境での戦いが続く。(谷口誠)