新国立競技場、竹中・大成を施工予定者に JSC
日本スポーツ振興センター(JSC)は31日、2020年の東京五輪の主会場となる新国立競技場の施工予定者として、竹中工務店と大成建設を選んだと発表した。デザインに特徴がある屋根は竹中、8万人収容のスタンドは大成が受け持つ。総事業費は約1625億円で、19年3月に完成させる。
JSCは、建設大手が提出した技術提案をもとに施工会社を選んだ。竹中や大成はJSCや設計会社と共同で工法などを議論する。仕様を確定させた上で15年6月に正式な工事契約を結び、同年10月から着工する。仕様を確定させられない場合は、別の建設会社と再び仕様確定の作業を進めることになる。
新国立競技場の独創的なデザインは、イラク出身の建築家ザハ・ハディド氏が手掛けた。屋根部分では長さ370メートルのアーチが2本ある構造や、天井が開く開閉式屋根の建設が難しいとされている。スタンドも観客席を3段構造とし、最下段の1万5千席は可動席と大がかりだ。
建設費はこれまで、本体工事が1388億円、駐車場など周辺整備が237億円と試算されてきた。建設費が高騰しているため、さらに上がる可能性もある。建設作業員の人手不足が懸念されているが、施工予定の両社は新国立を優先して確保するとみられる。
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