がん診断から5年後の平均生存率、30万人分の検索可能に
国立がん研究センターは18日、がんの種類や性別、年齢などを選択して診断から5年後の平均生存率を確認できる検索システムを作成したと発表した。約30万人分の症例を基にインターネット上で30種類以上のがんの生存率を調べられる。
検索システムは「全国がん(成人病)センター協議会」(全がん協)に加盟するがん専門病院など29施設で2005年までに治療を受けた約30万人分の症例を集計。名称は「KapWeb」で全がん協のホームページから利用できる。
利用者は「乳がん」「診断された日から30日経過」「40代女性」などを入力すれば、その患者の5年後の生存率を調べられる。このほか、診断時のがんの進行度(病期)や、内視鏡や外科的手術などの術式も検索項目として選択できる。
同センターは「より正確に生存率を予測できるようになった。就労世代でがんになった人でも、すぐに離職する必要は無いというメッセージを伝えることにもつながる」としている。