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地震解析]
岐阜県飛騨地方周辺での震源のうち、ごく浅い震源の東経・北緯推移を下図に示す。最長静穏期間は1986年3月~1993年7月の約7年間。M6越えは1954年5月のM6.6、1969年9月のM6.6、1984年9月のM6.8/M6.2の計4回。当時の最長静穏期間1946年11月~1951年1月の約4年間でその約3年後に1954年のM6.6が発生、その後に特定震源が増加、特定震源での静穏期間が長めになった1969年にM6.6が発生。更に、最長静穏期間が途切れた1993年の約1年後に1984年のM6.8/M6.2が発生。
2020年以降で東経北緯共に震源位置の振れ幅が増大した状態が続いており、小規模な破壊が連鎖的に進んでいる様子。今後、その分蓄積された地震エネルギーで規模増大した地震発生の可能性あり。
[12/15更新]グラフ見直し・更新。上高地周辺で群発地震が発生した2020年の当エリアでの年間地震発生数は220回にも及んだ。2021年は79回、2022年は32回、2023年は45回、今年は現時点で29回と落ち着きつつある。これだけの地震が起きているにも関わらず、2020年以降の最大規模は2020年4月のM5.5に過ぎず、松代群発地震のような例外もあるが、相当量のエネルギーが蓄積されている可能性が高い。静穏化や特定震源での多発傾向に要注意。
(地震解析 中部 岐阜)
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