Welcome to my blog

しばやんの日々

祖谷の平家屋敷と平家落人伝説

前回はかずら橋のことを書いたが、祖谷(いや)は平家落人伝説でも有名な場所でもある。 屋島の戦いで敗れた平国盛率いる残党がこの祖谷に住んだと言われているのだ。Wikipediaによると、平家の落人が住み着いたと言われている地が全国で132ヶ所もあるらしい。脚色された信憑性の薄いものもかなりあるそうだが、祖谷地区には何軒も平家の末裔の住んでいた武家屋敷が残されており、平家の赤旗なども残されている。平家の末裔が住んで...

明治初期までは寺院だった「こんぴらさん」

前回は先週行った徳島・香川方面旅行の1日目のことを書いた。その日は祖谷のホテルで一泊し、2日目は「こんぴらさん」に向かう旅程だ。 「こんぴらさん」へは今まで一度も行ったことがなかったのだが、急にここに行きたくなったのは昨年来廃仏毀釈に興味を覚えて調べているうちに、廃仏毀釈が起こるまではここは象頭山金光院松尾寺という真言宗の寺院であったことを知ったからである。上の絵図は江戸時代の「金毘羅参詣名所図会」...

「こんぴら」信仰と金刀比羅宮の絵馬堂

「こんぴらさん」の長い石段を785段登ったところに、金刀比羅宮の御本宮があり、三穂津姫社があり、その隣に絵馬堂がある。「絵馬堂」には大手や中小の船会社が航海の安全を祈念したり、大漁を祈願する絵馬が所狭しと吊るされている。これは「こんぴらさん」が海の神様だと信じられているからである。船だけでなく飛行機や日本人で最初の宇宙飛行士となった秋山豊寛氏の絵馬まで並べられている。海の神様が、空まで面倒を見てくれ...

数奇な運命をたどって岡山県西大寺に残された「こんぴらさん」の仏像

先月の徳島県祖谷(いや)地方から「こんぴらさん」を巡る旅行の下調べをしていた時に、「こんぴらさん」の2体の仏像が海を渡って、「裸祭り」で名高い岡山県の西大寺観音院に安置されていることを次のサイトで知り興味を持った。http://www.geocities.jp/rekisi_neko/konpira.html どういう事情で、「こんぴらさん」の仏像が西大寺観音院に行ったのだろうか。 西大寺観音院の公式ホームページには「…明治維新のころ神国日本は古来...

天平彫刻の宝庫、東大寺三月堂の解体修理

東大寺は治承4年(1180年)の平重衡の兵火と、永禄10年(1567年)の三好・松永の兵乱とにより、創建当時の建物の多くが失われたが、奈良時代の建物としては転害門(てがいもん)と本坊経庫などの校倉(あぜくら)と三月堂(法華堂)が残されている。そして三月堂(法華堂)は東大寺大仏殿が建立された時代よりも前に建てられた東大寺最古の建物で、創建は天平12年(740)から19年(747)の間と言われている。東大寺は何度か行っているのだ...

アイスランドの火山爆発と天明の大飢饉

アイスランド南部のエイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山が14日噴火し、火山灰が風に乗って南東方向に広がり16日には欧州北部の上空を覆ってしまった。ジェットエンジンが火山灰を吸い込むとエンジンが停止する危険性があるため、英国をはじめ欧州各国で空港が閉鎖されたり、旅客機の運航が停止されたりしている。4/17(土)の日経新聞朝刊に気象庁・火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長のコメント欄が目に入ったのでなんとなく読んで...

端午の節句と「鯉のぼり」

もうすぐ端午の節句(5月5日)だ。子供の頃、4月の下旬にもなると、自宅近隣のあちこちの家で「鯉のぼり」が屋根の上を泳いでいた。私の実家のお寺も、この時期は祖父や父が、何年も使ってきたであろう太くて長い竹を取り出して、毎年兄と私のために大きな「鯉のぼり」を毎日立ててくれたことを思い出す。 子供のためとはいえ、大きな鯉のぼりを毎朝立てて毎夕片づけることは簡単なことではなかったはずである。雨が降りだせばあわ...