
皆様こんばんわ。
いつもご訪問くださって、誠にありがとうございます。
今回は、フィアット・チンクエチェントの簡単なレビュー記事になります。
チンクエチェント・・名前が良いです♪
数字の500と言う意味だそうです。
昔ローマへ行った時、ほとんどの車がコンパクトカー(フィアット、スマート、ワーゲン等)だったという印象があります。
アメリカの「大きい事は良い事だ」的価値観とは対照的に、イタリアは「大きければいいってもんでは無い」みたいに感じたのです。
細かい路地を荒い運転で走り回る、イタリアの塗装が剥げたコンパクトカー。
殆どの方がマニュアルで、おじいちゃんからおばさんまで元気に運転しているんですよね。
私にとってイタリアンスーパーカーや高級車も魅力的ですが、現地の方に支持される大衆車にはどんな魅力があるのかも、気になっていました。
フィアット500。

ルパ~ン三世♪のイメージがあります(シティーハンターはローバーMINI)。
カリオストロの城にもフィアット500が出ていましたが、監督は貧乏なルパンを表現したとかで・・。
車はベンツSSKではなくフィアット、カルティェではなく100円ライター、車の灰皿に大量のジタン(フランスのタバコ)のシケモク、リアシートには毛布と大量のカップ麺。
物欲主義を卒業し、愛と夢に生きる年を重ねたおじ様ルパンの細かい描写が面白かったです。
家を出る前に家族から「フィアット?似合わない!」と言われましたが、男の背中には隠れたロマンがありますので、愛する息子を連れて出発。
ディーラーさんにて、現行型フィアット500。

一目で解る、可愛いデザインです。
私の他にも、若い女性の方が試乗にいらしていました。
そしてアバルト。

どこか小悪魔的な雰囲気を感じます。
試乗車は、1,2、ツインエアー、アバルトと3種類ありましたが、勝手なイメージで2気筒のエンジンのツインエアーを選びました。

運転席に座り、可愛らしいインテリアが目に入ってきます。
シートポジションは、違和感なく取る事が出来ました。
ミッションはパーキングが無く、ニュートラルからDに入れて走り出します。
アルファロメオのセレスピードのようにクリープ現象が起きず、シフトチェンジのショックが大きいです。
ガチャッとシフトが変わったことを感じる感触が、この車の持ち味なのでしょうね。
ブレーキは癖が無く、気軽に踏めて扱いやすいです。
走っていると、ハンドルから、アクセルペダルから、エンジンの振動がドッドッドッドッと伝わってきます。
2気筒を強く感じる鼓動、面白いです。
ハンドリングはコンパクトボディでキビキビ曲がる性格を連想していましたが、若干ダルい方向で、握りの良いハンドルをよいしょと切って、ふわーっと曲がって行きます。
神経質さは皆無で、誰にでも気兼ねなく切る事が出来る軽いハンドルです。
交差点を曲がり感じた事は、切ったハンドルが元に戻ろうとする力が強く働く点。
FF車という事もあるのでしょうが、セルフアライニングトルクが強いのでしょうね。
乗り心地は結構ポンポコ跳ねますが、大きな入力は置いといて、街乗りでしたら気にならないレベルの跳ねでした。
可愛い跳ね方です、パンと花なんかを乗せて、細かい事を気にせず陽気で居れば、このままイタリア映画の世界に飛び込めそうです。
加速は、どこまでも優しい加速。
85馬力で1010キロの車重ですので、軽い上り坂で2速でアクセルベタ踏みで、一応やんわり加速できている・・ぐらいのパワー感でした。
本当にNAエンジンだと思っていましたが、あとでターボが付いている事を知りました・・。
私は、「がんばれー」とつい応援したくなってしまうこのエンジンが、イタリアで懸命にパンを売っている少年のように感じ愛おしかったです。
排気音も独特の音が室内に入ってきます。
バッバッバッバッバッ、ビッビッビッビッビッと、ビートの効いた鼓動を感じる音。
これがなんだか心地いいんです、緑の草原、穏やかな晴れの空にピッタリの排気音。
こんな部分も、太陽の国イタリアの車かなって感じました。

試乗を終えて、とにかく愛らしい車でした。
私のような堅物には入り込む余地がないといいますか、数値や性能では無く感覚や存在、言葉に出来ない部分に魅力がある車です。
帰りに寄ったスーパーオートバックスさん、SLKのボンネットを開けたら、エンジン各部からのオイル滲みを発見してしまいました(^_^.)

次の夏に、SLKとE320が車検を控えておりますので、消耗部品交換&オイル漏れ修理をする予定です。
ある方から「2台の修理費だけで何か1台買えてしまいますよ」と言われ、「言われてみたらそうですよね」と(苦)
私の場合、妥協せず車を選ぶと絶対に家で飾っておくだけになりますので(もっと考えが進むと買わない方が良かったと感じます)、気兼ねなく乗れるそこそこのイタリア車入門的な車があったら面白いかなとも感じます。
そこそこと言うのが難しいのですよね、さらに相性もありますから。
帰り道は、息子の希望で屋根をオープンに。

暖かい日でしたので、絶好のオープン日和でした。
風の香りを感じ、排気音を感じ、淡々と車を流すっていいですね。
桜はあちこちで咲いていましたが、何故かカメラには写らない不思議(笑)
私似の息子は、この赤い車がいたく気に入っています。

愛する息子と走れる時間こそ、車よりも大切な時間だなと、あり難く感じます。
いつも置き去りにしてしまう娘には、帰ってから埋め合わせをしました(笑)
時間を割いて最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
Posted at 2019/04/06 20:53:57 | |
試乗 | 日記