コンビニの「ひとり加盟」 ファミマが始めた新制度の中身

「ひとり加盟制度」を利用してファミリーマートのオーナーになった村田真那美さん=本人提供
「ひとり加盟制度」を利用してファミリーマートのオーナーになった村田真那美さん=本人提供

 これまでコンビニエンスストア業界で当たり前とされてきた夫婦など「2人1組」での加盟を条件とするフランチャイズ契約の内容を見直す動きが出てきた。コンビニが社会インフラになる一方、人手不足が業界を苦しめる。ファミリーマートが始めた新たな取り組みにはどのような工夫があるのだろうか。

念願のオーナーに

 「いらっしゃいませ。いつもありがとうございます。きょうもお変わりないですか」。宮城県石巻市にあるファミリーマート石巻井内店の村田真那美さん(28)は2024年8月に念願だった店舗オーナーになった。通算約7年間のアルバイト経験を生かし、常連客との何気ない会話を大切にしながら、地域に根ざした店舗づくりを目指している。

 村田さんがオーナーを目指したのは勤めていた店のオーナーが高齢で引退を決めたことがきっかけだ。だが、オーナーになるには原則、同居する夫婦や3親等以内の親族など専業ができる2人での応募が必要で、民間企業に勤務する夫は一緒に働くことはできず、オーナーになれなかった。

 状況が変わった…

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