映画 スターウォーズ 最後のジェダイ 感想
(画像はサントラ)
 とりあえず、ネタバレを食らう前にスターウォーズを見てきた。
 賛否分かれるのは分かる。
 俺的には、スゲェ良くもないが、スゲェ悪くもないという感じ。
 正直な印象として取っ散らかりすぎ。

 以下、ガチでネタバレを書いていくので、気にする方は回れ右で。


勝手な採点表

・話とっ散らかりすぎでしょう -2000点
・絵がチープ過ぎでしょう -1000点
・でもSWって絵チープでしょう +100点
・リアリティレベル低すぎでしょう -100点
・そもそもSWてリアリティレベル低いでしょう +100点
・見たいもの見せましょう +1000点
・見たいもの見たらがっかりしたでしょう -1000点
・でも、見たいもの見せたという努力は高く評価したいでしょう +2967点

 合計67点

 100点満点中67点というのは悪くないよね。という印象である。
 何様の感想だよと思うが、ただの映画好きの個人の感想だ。

■雑な感想
 いつもは、映画の感想を書く時は自分の為にあらすじを書くのだが、今回は書かない。
 話がとっ散らかっており、整理したら大したことないエピソードとキャラばかりに感じてしまったからだ。

 EP1,2,3、7,8は、キャラクターが多く、特に魅力的でもなく、それを捌き切れていない印象がある。
 思えば、EP4,5,6は、なんだかんだで、マークハミルはヒーロー顔で、ハリソンフォードはアウトロー顔で、キャリーフィッシャーは顔はともかくお姫様キャラだったので。わかりやすいし、物語に乗っかって動いていると思う。
 この3人を初期3人衆と呼称する。

 EP7は、この初期3人衆を絶妙のタイミングでぶっこむことで、何とかマを持たせた。
 旧作ファンとしては楽しめる構造なのだが、映画単独としてみたらこれでは物語が立ち上がらない。
 Zガンダムに、シャアとアムロが出ずっぱりでは、カミーユは立場が無いみたいなものだ。

 エピソード8は、マークハミルとキャリーフィッシャーが出ずっぱりである。他の主人公勢よりも目立つ。
 まさに複数の登場人物の物語を作ったにもかかわらず、初期3人衆の引力に負けている。

 そこに来て、新キャラとして大活躍のローズ(サモハンキンポー)は特に共感される行動もないが、やたら目立ち、雑過ぎるシナリオで意味不明の活躍をし、しかしその行動に意味があったかはイマイチわからないという状況である。
 最後の特攻救出劇の雑さだけは、いかんともしがたい。脚本、監督は本当にそれでいいと思ったのか。ファンは嘗められてるのか。
 ジャージャービンクス以来のクソキャラだと不人気だそうだが解らないでもない。
 俺は、ジャージャー>BB-8>イウォーク>ローズの順で嫌いだ。
 狙いすぎが鼻につくのだ。狙ったくせに外れてるのがつらいともいう。
 EP8では新イウォークポジションや小動物ポジションを狙うキャラも大量に出てきており、なかなか不愉快極まったが、これは本題と関係ないので置いておく。

 ここまでで言いたかったこととしては『雑さが目立つ』と言う事だ。

 もちろんそもそもSWというのは雑な物語である。雑で何が悪い。
 EP8では冒頭から、ありえない活躍や展開をするので、このお話のリアリティレベルはこれぐらいですよ、というのが提示されている。
 それにしても雑だなーと感じる。そういう雑さを糊塗するものが足りていないと思う。
 旧三部作は大概雑な話だが、キャラの魅力は強かったし、映像は当時最高峰であった。雑さすら魅力足りえる。

 EP8は キャラクターが多くそれぞれにドラマと見せ場を作っているが、乱雑に配置され組み合わせが悪い。
 そのエピソードは本当に必要だったのかと感じる。そのキャラクター必要だったのか?てのも居る。

 絵的にも雑だ。
 ボスルームでの剣劇など、日曜日のトクサツのほうが丁寧な画があるのではないか。

 ついでに、位置関係がグダグダである。宇宙船のジャンプ(ワープ)の性能が良すぎて、もう何でもありだし、星から星へ、星の中の砦へという、距離感なんか気にしないシナリオ展開は、これもSWの毎度のことなのだが、吹っ切れすぎている。
 そこは制作側の都合が良すぎて、物語の盛り上がりに欠ける。嘘の発射台の作りが脆弱に見る。

 細かいツッコミどころがあるからダメだというのではない、魅力があればそういうのもエクボになる。
 魅力が弱いと、細かいところが目立ってしまうのだ。

 最後に、フォースのパワーアップがあげられる。
 え、フォースでこんなことできるの? というのが大量に増えた。
 物語の主軸なわけだしそりゃミラクルパワーで良いとは思うのだが。スーパーキャリーフィッシャーはなんじゃそりゃと思いましたよ。唐突に過ぎる。
 マークハミル無双は見たいものを見せる凄さと、その種明かしが残念という2段オチだったので複雑な印象がある。

 フォースのパワーアップ自体は嫌いじゃないのだが、雑過ぎる。雑にやるから話がなんでもアリになり過ぎた。なんでもアリにした割には、しょっぺえ話ばかりしてるなぁ。インフレするならもっとガンガン行けよ。みたいな感想である。
 尺も長いのに雑なので尚更気になる。
 短く刻んでいけば気になるヒマなく面白いかもしれないし、細かく刻んだカットの向こうに、なんとなく勝手に納得感を感じるかもしれないのに。
 そういった感じでどんな視点で見ても、自分の感想としてはこの映画は雑過ぎる。

 例えば、ローズというキャラを腐したわけだが、彼女はSWにおける、騎士道的自己犠牲、特攻万歳的な物語に対するアンチテーゼなのだろう。
 だからああいうルックスで、ああいう行動をとるわけなのだろうが、雑過ぎて納得感が足りない。きちんとやる気が無いなら手を出すなという類のエピソードなわけで。
 練りこみが足りない印象が強い。

■だがそれはそれでいい
 だが、そもそもSWなんてそんなもんだよなと思えばそんなもんだ。
 その上で『見たいもの見せましょう』とばかりに差し込まれた、マークハミル無双や、各種兵器のCGアクションは良かった。
 けっこう無茶なサービスぶりだ。
 このサービスは、十分映画を見る価値を提供しており、そこで十分満足できた。
 物語もちゃんと、二転三転するように作られており、そこは良いと感じた。

■SW的にどうなのだろう
 ちなみに、ネットを回った所『ジェダイは血である』という設定を好んでいたファンが怒っているのを多く見かけた。自分は特に気にならなかった。
 人によってSWに求めるものは違うなぁといういい例だと思った。

 自分の中では旧三部作を別格とし、EP123はどうでもよく、EP7,8は、どっちも微妙という感想だ。絵作りはエイブラムス版のほうが良かったと思うが、話の取っ散らかり方はにたようなもんだし、ちゃんとした話のフリしてグダグダだったエイブラムス版とくらべると、最初からグダグダな話をやるよというエクスキューズから始まっていEP8は清い気がする。
 EP7,8のキャラクターが多くて、群像劇になってるのは、なんというか、保険に感じてしまう。

 ディズニー的な嫌な臭いが強いのも気になる。
 ポリコレ的に、黒人と東洋人を出しました。でも扱いはイウォークみたいなもんです。
 受けそうなキャラいっぱい入れました。可愛い小動物も用意したから、グッズ買ってね。
 鼻につかないようにうまく処理するなり、もっと丁寧にちゃんとドラマに絡めれば、文句は何もないんだ。
 雑だから目立つ。 

■まとめ
 どうにもSWはシリーズ前提過ぎて、毎回映画1本分の満足としては微妙な印象がある。
 それにしたって、十分楽しめるだけのあれこれは仕込まれているので、映画としてのコストパフォーマンスは高いと思う。

2017/12/20(水) 23:04:10| 固定リンク|日記| トラックバック:0 | このエントリーを含むはてなブックマーク|
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