うええええ……。
狙いが定まらないオトコやなぁ、主人公の宗太はー。
「その出会いは運命?」
という言葉がオビのコピーなのですけれど、宗太の気持ちの上では「運命的」ではないような。
運命的であったのは宗太と、ヒロインのひとり(!)であるひなたが互いに持つ能力の相性の部分なのであって。
うーん……。
ヒロインを分散化させる必要があったようには思えないのですけれど……。
最後のどんでん返しへの仕掛けであったにせよ、それでもそこまで重要なファクターであったところは見せてないワケですし。
もうひとりのヒロインである千歳は。
ひなたのほうは宣戦布告をしたわけですから、これからの物語である……ととらえることもできるわけですけれど、もー。
でもその戦いに千歳の存在が不可欠であったとは……ねぇ?
そんなキャラ配置の気持ち悪さに加えて、ひなたの身体的障害の扱いについてもちと眉をひそめる部分があったりして。
なーんか都合良く視覚障害ゆえのトラブルを配しているような気がして。
失明している……ということも、なるほどキャラ設定のひとつと考えられるのも当然ですけれど、そこで引き起こされる諸々の重要なことを無視しているのではないかと。
これについても「その設定、必要だったの?」と首をかしげざるを得ないワケですけれども、しかし宗太の能力を活かすためには必要な設定であったのですよね。
つまり、そういうことなのではないかと。
それが、いわゆる、運命、という。
あざとい……と言ってしまうのは昨今の業界においては言い過ぎな気もしますけれど。
んでも、どちらにしても気持ちよく受け取ることが出来たわけではない物語の有り様でした。