統計から障害者を除外した文科省 見え隠れする「自覚なき差別意識」

小国喜弘教授=本人提供
小国喜弘教授=本人提供

 大学進学率などに使われる18歳人口に、特別支援学校(特支)中学部の卒業者が含まれていなかった。この事態を、障害の有無にかかわらず同じ場で学ぶインクルーシブ教育の専門家はどうみるか。東京大の小国喜弘教授に聞いた。【聞き手・斎藤文太郎】

 【関連記事】
 特別支援学校生を18歳人口から除外 文科省、大学進学率が不正確に
 「意味不明」「統計をインクルーシブに」文科省に戸惑う特別支援教員
 「私たち抜きの数字で…」 18歳人口から除外された当事者の違和感

 ――18歳人口から特支中学部の卒業者が除外されていることをどう考えるか。

 ◆差別意識のようなものが介在している可能性を疑いたくなる。

 現状の統計のあり方では特支の中学部の卒業生が抜け落ちてしまい、極めて問題があると思う。

 そもそも特支は、普通学校に準じる教育を実施する場所であると学校教育法で規定されている。関係者の間では従来、法律上の定義自体が差別的であるという捉え方が非常に強かった。

 差別的な状況の中で、中学部の卒業生を除外するという正確性を欠く操作が無意識のうちに行われたと言えるのではないか。

 ――文部科学省は就学猶予や就学免除によって年齢と学年が不一致となる生徒の存在を理由に挙げているが、そ…

この記事は有料記事です。

残り1615文字(全文2141文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月
' + '
' + '

' + csvData[i][2] + '

' + '' + '
' + '
' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList; } const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item'); let dataValue = '1_hour'; Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick); }); fetchDataAndShowRanking();