This best shot
次回アップ予定:Scene-564 古利根川の纏め (2020/04/22)
[Vol-11] 今回は万願寺橋から継続遡上して、和戸橋側道橋、和戸橋、葛西橋までの紹介で、『ぶらっと遡上探索』古利根川編の最終回です。では、万願寺橋から北400m程に在る、曹洞宗寺院の全長寺に行きます。境内の由来案内によると、1616年(元和2)此の地域を支配した幸手城主、一色宮内大輔直朝の意を受けて、弟の善十郎直春が一色氏累系の菩提を弔う為に建立、開山は幸手の宝持寺5世の義山宗忠と伝えられています。山号:高埜山、本尊:聖観世音菩薩像、所在:北葛飾郡杉戸町下高野443。「日光街道すぎと七福神巡り」の布袋尊、新板東三十三所の17番札所です。
全長寺の北西隣に天満宮が在ります。創建は不詳、祭神:菅原道真、所在:北葛飾郡杉戸町大字下高野417。境内に聳える槇は樹高:22m、幹回り:4m、樹齢約600年と云われ、杉戸町の天然記念物に指定されています。
天満宮から北西150mに真言宗豊山派寺院の永福寺が在ります。創建は不詳、かつては阿弥陀寺と称し、中興開山は第49世の覚宥。第51世の日尊が父因幡前司藤原長福の罪業の消滅を願って施餓鬼を営み、龍燈山長福密寺と改め、其の後、五代将軍綱吉の頃に永福寺に改称したと云われています。
山号:龍燈山、本尊:阿弥陀如来像、所在:北葛飾郡杉戸町下高野396。埼玉新四国八十八ケ所霊場の74番札所、「日光街道すぎと七福神巡り」の寿老人、関東三大施餓鬼寺の一つです。
永福寺の裏参道から古利根川沿いに出ると、右岸側から流入する河川が見えます。万願寺橋の上流560m程に流入し、加須市の新川用水の備前堀古笊田落と備前堀大英寺落の合流点を起点とする、排水河川の備前堀川(流路延長11.4km)です。中州に停まっている川鵜、頭が白いですね、此れは婚姻色だそうです、因みに胸が白い川鵜は幼鳥になります。小枝に「鷹になれなかった雀」が居ました、嘴がカギの様に曲がっている百舌鳥です。
備前堀川合流地点から400m程遡上すると、『#35和戸橋側道橋』です。左岸の北葛飾郡杉戸町下高野と右岸の南埼玉郡宮代町和戸3丁目とを結ぶ、人道専用橋です。和戸橋側道橋の右岸側に連続して架かるのが和戸小橋側道橋で、橋下に排水河川の備前前堀川(流路延長約4.9km)が流れています。
名称:和戸橋側道橋
構造種別:3径間鈑桁
河口からの距離:25km
橋の長さ:約54m
有効幅員:約1.5m
完成:不明
和戸橋側道橋の上流隣に架かるのが『#36和戸橋』で、此方は埼玉県道65号線(さいたま幸手線、日光御成街道)が通ります。左岸脇に在る1934年(S9)建立の大落古利根川治水碑によれば、改修延長は約27kmとあるので、現在の古利根川の全体が改修された模様です。
名称:和戸橋
構造種別:3径間PC桁
河口からの距離:25km
橋の長さ:約58m
有効幅員:約12m
完成:不明
和戸橋から県道65号線を約1.3km、八幡神社交差点まで北上します。左手に下野の八幡神社鳥居が見えます。創建は不詳ながら、江戸期には下野村の鎮守の一つで、村民持ちと云われており古社です。1872年(M5)に村社列格。祭神:誉田別命、所在:北葛飾郡杉戸町下野。
八幡神社から北160mに天神社が在ります。創建は不詳、祭神:菅原道真、所在:北葛飾郡杉戸町下野910。
天神社から西へ300m程進むと、終着地点の橋となる葛西橋ですが、右岸側に流入する河川が2つ下流側に在りますので、先に紹介します。先ずは、葛西橋の下流420mで流入するのが中落堀川(流路延長約3km)です。灌漑用水の排水河川で、久喜駅の北北西数kmの場所から新川用水、稲荷台用水などを水源としています。Google Mapでは、備前堀川の記載になっていますが、間違いですよ。
葛西橋の下流180mで流入するのが、加須市下高柳の北青毛堀川と南青毛堀川の合流地点を水源とする、排水河川の青毛堀川(流路延長 11.2km)です。
最後に、古利根川に架かる最後の橋となる『#37葛西橋』です。橋下には葛西用水路が流れていますが、古利根川の起点は此の橋になっています。左岸の北葛飾郡杉戸町下高野と右岸の久喜市吉羽とを結び、一般道が通ります。右岸側下流の草むらに石柱が置かれています。「準用河川大落古利根川起点」と刻まれており、此処で遡上完了とします(パチパチパチ)。葛西橋の北西に在るバス停から帰る予定でしたが、本数が少なくて時間調整に失敗。南東約1.5kmに在る、東武線杉戸高野台駅から帰宅します。東武動物公園駅からの遡上歩数22200歩でした(完)。
名称:葛西橋
構造種別:1径間PC桁
河口からの距離:26.7km
橋の長さ:約10m
有効幅員:約9m
竣工:2002年(H14)
>>>後書き<<<
次回は古利根川の纏め(大落古利根川に架かる橋 37)になります。
お気付きの点、照会などがありましたら下の[拍手]ボタンからコメントを送って下さい、非公開なので気軽にどうぞ。尚、問い合わせ等につきましては、返信用のメアドの書き込みも願います。
[拍手]ボタン
Author:mark60
関東地区の河川に架かる橋を
紹介しています
.
. ご訪問ありがとうございます