■マニュアルが解りずらいのは商売に直結してないから。
マニュアルが良いから売れる商品てのは無い。
製造者責任の問題も有るから、今のマニュアルは言い訳用と感じる部分も多い。
ぶっちゃけ、お客様対応時に「マニュアルの**に書かれておりますように」みたいな、円滑化に特化しているので、全網羅型になるし「**しないでください」みたいなのが最初に来る。ウザいから読みたく無いよそりゃ。
ゲームのFAQだってカスタマーサポート業務の円滑化が重要な要素だ。 質問が良く来る事には先回りして答えておく。聞かれたらそのページを指示せばよい。
昔某大作RPGのマニュアルでセーブの説明が「セーブします」だった為に、意味が解らないとの電話が多かったという。
全網羅してもそれじゃ意味が無い。
良いマニュアルはカスタマーサポートのコストを下げるので、それを評価するかどうかで、マニュアル制作にかけて良いコストが変化する。
■ゲームのチュートリアルは何故気合が入っているか。
ゲームのチュートリアルがやたら丁寧になったのは近年のこと。
パッケージゲームは売ってしまえばその時点で商取引は終了しているので、難しかろうと、解りにくかろうと、稼ぎは固定化している。
最近は基本無料のアイテム課金ゲームが隆盛した結果、「ゲームを始めたが難しいのでやめた」というのは重大な機会損失になった。
ゲームを始めた時点では1円も使っていないのだから、商売あがったりだ。
だからチュートリアルは充実させる。
また、ネットゲーム、ソーシャルゲームは、ユーザーの流れをデータとしてもっているので、ゲーム中のどこで離脱したかを把握できる。
離脱した箇所を再調整しつづけ、離脱率を下げる努力が行われている。(8割以上が離脱するのが常識的な為、少しの改善でも大きな意味がある)
チュートリアルがかったるくてゲームを辞めてしまうという人もいるが、数字を見れば手とり足とりの盲導犬型で有る方が成功事例が多いのは明白だ。
■フィードバック
ゲームのチュートリアルはもう作り方がほぼ固定化した。
ソシャゲやネトゲでユーザーの離脱率を見ながら、どれぐらいの情報なら飲み込んでもらえて、どれぐらいだと離脱されるかが可視化されたから、基本的な落とし所がだいたい解ってきている。
そこを比べると、マニュアルはフィードバックを得る手段が限られるので、非常にやりにくいのではないかと想像する。
先程のカスタマーサポートやクレーム等が殆どではないか。
そうすると先手を打って言い訳しておく、に特化せざるを得ない。
本当に使いよいマニュアルを作るために、ユーザーテストを繰り返したとして、それは売り上げに貢献しないだろう。
■俺が読みたいマニュアルの構造
とりあえず4冊ぐらいに分けて欲しい。内容が少ないなら4章に分ける。
・基礎
どうしても必要な基礎知識が書いてある。
・使用例からの逆引き辞典
やりたい事をこうやればいいというサンプル。
・辞典
出来る事、必要な事が全網羅。
・言い訳
業務を円滑にし控訴沙汰を防ぐためのもの。必要なものは仕方が無い。
取り合えず「基礎」を読んで「使用例からの逆引き辞典」を使って、殆ど解決。
踏み込んだ事をする時に、網羅してある「辞典」を用いる。「言い訳」は生涯読む必要が無いのが望ましい。
これぐらいが良い。
上記は電子レンジマニュアルとC言語習得マニュアルを想定してみた。
電子レンジなら、「基礎」「レシピ」「全網羅」「言い訳」でいいし、C言語なら「基礎」「用例」「全網羅」「言い訳」でいい。(言い訳あるのか?)
この辺はモノに限らず、結構共通すると思っている。
■俺が読みたいマニュアルの書き方
・小手先と全体像をうまく配分して欲しい。
例えばマラソンをを説明するとして。
シューズやフォームをこまこま説明した後に、さて42.195km走りましょう。と言われたらゲンナリする。
そもそも理由も無しにシューズやフォームの話なんか聞いても頭に入らない。
これから42.195km走ります。ついてはこういうシューズを使います。なぜなら足に負荷がかかるから。フォームはこうします。ロスが少なくスピードを維持しやすいと言われているから。
せめてこの順番だ。
マニュアルというのはやりたい事の為に読む。
やりたい事をどう実現させるか、どういう手順か。まずはそこからが良い。
また、難度の高い事をいきなりやらせるのも無理がある。
これから42.195km走りますが、その前に100mを走ってみましょう。シューズは~。のように即解決可能な目標を設置しておくのも手だ。
というか、ゲームや漫画などの娯楽はたいていこの手法を使う。
■まーなんだ
でも「マニュアルを充実させるぐらいなら、実機を頑張れ」というのはどうしても出てくる。
電子レンジや洗濯機などは、ボタンの並べ方やインフォメーションでマニュアル読まずにソコソコ使えるものを実現するのは不可能ではないだろう。マニュアルを薄くする為の製品仕様。
カタログスペックを盛る為の製品仕様よりは良い気がする。売れるかどうかはまた別だが。
appleが理念貫いてどうにかしてしまったような所だが、同じバクチを打てる組織はそうは無いか。
ゲームはアーケードの時代、インストとアドバタイズだけで全部説明をする必要があり、それを前提にゲームがデザインされていた。
俺は今でもゲームを作る時に、チュートリアルが難儀になるような仕様はどこか間違ってるかもな、と考えるようにしている。
なるべくそういう仕様は追加したくない。
娯楽作品はそれ自体が商品だが、マニュアルは商品の付属品なので、果たさねばならぬ使命が違う。だからこの辺を同軸に語る事は出来ないが、フィードバックの問題等は何らかの接点ではないかと思う。
マニュアルが良いから売れる商品てのは無い。
製造者責任の問題も有るから、今のマニュアルは言い訳用と感じる部分も多い。
ぶっちゃけ、お客様対応時に「マニュアルの**に書かれておりますように」みたいな、円滑化に特化しているので、全網羅型になるし「**しないでください」みたいなのが最初に来る。ウザいから読みたく無いよそりゃ。
ゲームのFAQだってカスタマーサポート業務の円滑化が重要な要素だ。 質問が良く来る事には先回りして答えておく。聞かれたらそのページを指示せばよい。
昔某大作RPGのマニュアルでセーブの説明が「セーブします」だった為に、意味が解らないとの電話が多かったという。
全網羅してもそれじゃ意味が無い。
良いマニュアルはカスタマーサポートのコストを下げるので、それを評価するかどうかで、マニュアル制作にかけて良いコストが変化する。
■ゲームのチュートリアルは何故気合が入っているか。
ゲームのチュートリアルがやたら丁寧になったのは近年のこと。
パッケージゲームは売ってしまえばその時点で商取引は終了しているので、難しかろうと、解りにくかろうと、稼ぎは固定化している。
最近は基本無料のアイテム課金ゲームが隆盛した結果、「ゲームを始めたが難しいのでやめた」というのは重大な機会損失になった。
ゲームを始めた時点では1円も使っていないのだから、商売あがったりだ。
だからチュートリアルは充実させる。
また、ネットゲーム、ソーシャルゲームは、ユーザーの流れをデータとしてもっているので、ゲーム中のどこで離脱したかを把握できる。
離脱した箇所を再調整しつづけ、離脱率を下げる努力が行われている。(8割以上が離脱するのが常識的な為、少しの改善でも大きな意味がある)
チュートリアルがかったるくてゲームを辞めてしまうという人もいるが、数字を見れば手とり足とりの盲導犬型で有る方が成功事例が多いのは明白だ。
■フィードバック
ゲームのチュートリアルはもう作り方がほぼ固定化した。
ソシャゲやネトゲでユーザーの離脱率を見ながら、どれぐらいの情報なら飲み込んでもらえて、どれぐらいだと離脱されるかが可視化されたから、基本的な落とし所がだいたい解ってきている。
そこを比べると、マニュアルはフィードバックを得る手段が限られるので、非常にやりにくいのではないかと想像する。
先程のカスタマーサポートやクレーム等が殆どではないか。
そうすると先手を打って言い訳しておく、に特化せざるを得ない。
本当に使いよいマニュアルを作るために、ユーザーテストを繰り返したとして、それは売り上げに貢献しないだろう。
■俺が読みたいマニュアルの構造
とりあえず4冊ぐらいに分けて欲しい。内容が少ないなら4章に分ける。
・基礎
どうしても必要な基礎知識が書いてある。
・使用例からの逆引き辞典
やりたい事をこうやればいいというサンプル。
・辞典
出来る事、必要な事が全網羅。
・言い訳
業務を円滑にし控訴沙汰を防ぐためのもの。必要なものは仕方が無い。
取り合えず「基礎」を読んで「使用例からの逆引き辞典」を使って、殆ど解決。
踏み込んだ事をする時に、網羅してある「辞典」を用いる。「言い訳」は生涯読む必要が無いのが望ましい。
これぐらいが良い。
上記は電子レンジマニュアルとC言語習得マニュアルを想定してみた。
電子レンジなら、「基礎」「レシピ」「全網羅」「言い訳」でいいし、C言語なら「基礎」「用例」「全網羅」「言い訳」でいい。(言い訳あるのか?)
この辺はモノに限らず、結構共通すると思っている。
■俺が読みたいマニュアルの書き方
・小手先と全体像をうまく配分して欲しい。
例えばマラソンをを説明するとして。
シューズやフォームをこまこま説明した後に、さて42.195km走りましょう。と言われたらゲンナリする。
そもそも理由も無しにシューズやフォームの話なんか聞いても頭に入らない。
これから42.195km走ります。ついてはこういうシューズを使います。なぜなら足に負荷がかかるから。フォームはこうします。ロスが少なくスピードを維持しやすいと言われているから。
せめてこの順番だ。
マニュアルというのはやりたい事の為に読む。
やりたい事をどう実現させるか、どういう手順か。まずはそこからが良い。
また、難度の高い事をいきなりやらせるのも無理がある。
これから42.195km走りますが、その前に100mを走ってみましょう。シューズは~。のように即解決可能な目標を設置しておくのも手だ。
というか、ゲームや漫画などの娯楽はたいていこの手法を使う。
■まーなんだ
でも「マニュアルを充実させるぐらいなら、実機を頑張れ」というのはどうしても出てくる。
電子レンジや洗濯機などは、ボタンの並べ方やインフォメーションでマニュアル読まずにソコソコ使えるものを実現するのは不可能ではないだろう。マニュアルを薄くする為の製品仕様。
カタログスペックを盛る為の製品仕様よりは良い気がする。売れるかどうかはまた別だが。
appleが理念貫いてどうにかしてしまったような所だが、同じバクチを打てる組織はそうは無いか。
ゲームはアーケードの時代、インストとアドバタイズだけで全部説明をする必要があり、それを前提にゲームがデザインされていた。
俺は今でもゲームを作る時に、チュートリアルが難儀になるような仕様はどこか間違ってるかもな、と考えるようにしている。
なるべくそういう仕様は追加したくない。
娯楽作品はそれ自体が商品だが、マニュアルは商品の付属品なので、果たさねばならぬ使命が違う。だからこの辺を同軸に語る事は出来ないが、フィードバックの問題等は何らかの接点ではないかと思う。
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