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Dendrodium 2014年09月
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和久希世    

  • Author:和久希世    
  • 京都との県境近く
    滋賀県大津市南部、
    瀬田川の畔に住まいする
    古希を過ぎた 名も無き嫗でございます。
    事情があって(こちら)しばらく
    「春夏秋冬」で書いていましたが、
    又こちらで書くことになりました。
    今度はお馴染みになりました 
    和久希世(以前は わこ)に改めて再出発とさせて頂きます。
    2010・3・21

    FC2dendrodiumを終了し、
    ライブドアブログdendrodiumに移りました。
    (2016/3/1)

    2019・5・25 又、こちらで書く事にしました。

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 2014年09月 

イスラム国の爆撃を決めたアメリカ、シリア反政府勢力への武器と資金援助も続行 

シリア、米国の対テロ問題に対する二重の基準を非難
2014-09-30 10:30:21
 シリアのムアレム外相は29日、アメリカ政府が対テロ問題において二重の基準をとっていることを非難するとともに、関係国にテロ組織への資金援助と支援を停止するよう呼びかけました。

 ムアレム外相は同日、国連の一般討論演説で、「アメリカが二重の基準をとっている。いわゆる『穏健派』のシリア反政府組織に資金や武器、訓練などの支援を提供することは、テロリズムを助長することになる。これはシリア危機を長引かせ、政治的解決の基礎を破壊するものだ」と述べました。

 今年6月に入ってから、「イスラム国」を始めとする反政府武装勢力はイラク北部と西部を占領しました。アメリカ軍の戦闘機は8月8日からイラク国境内の「イスラム国」の目標を空爆し始め、また9月22日夜、空爆範囲をシリア国境内にまで拡大しました。アメリカ議会は先日、陸上における米軍の作戦に協力させるため、シリアの「穏健派」反政府組織への訓練と武器の支援提供を可決しました。(hj 小山)


アメリカは今でもシリアの反政府組織に、資金や武器、訓練まで支援しているのだ!!!
シリア反政府勢力の一部だった者が、現在のイスラム国(ISIL)を作ったという話を聞いているが、
それでも未だ、シリア反政府勢力に援助し続けるなんて、アメリカは何を考えているのだろうと疑いさえ湧いてくる。

シリア反政府勢力に与えた武器や資金は、旧知の間柄であるイスラム国に渡らないと、誰が保障できるだろう。
片方でイスラム国殲滅作戦を取りながら、片方でイスラム国の昔の仲間に、資金と武器の援助をしていたのでは、
シリア政府にしたら、シリア領内を爆撃するのが目的で、
悪(イスラム国)を育てているのではないかという疑いが湧いてくるだろう。

人道的武力行使の解釈 

ロシア外相 国連演説で欧米を強く批判
9月28日 15時33分

ロシアのラブロフ外相はニューヨークの国連総会で演説し、欧米各国によるウクライナ情勢への対応やイスラム過激派組織に対する軍事行動について、歴史的な経緯や国際法に反したものだと厳しく批判しました。

ロシアのラブロフ外相は27日、国連総会で演説し、冒頭「欧米各国は国内で民主主義や法の支配、人権を掲げながら、国際社会では異なる立場をとり、自分たちの都合で善と悪を決めつけている」と欧米側を強くけん制しました。
そのうえで政府軍と親ロシア派の間で戦闘が続いたウクライナ情勢について、「欧米は、ウクライナ政府が独自の言語や文化、歴史を守ろうとする国民を抑圧するのを支持してきた」と非難したうえで、「ロシアは平和的な解決を目指している。圧力をかけてもわれわれの信念や正義を屈服させることはできない」と述べ、欧米による制裁に強く反発しました。
一方、イスラム過激派組織「イスラム国」に対して、アメリカがシリア政府の要請を受けずにシリア国内にも空爆の範囲を広げたことについて、「テロとの戦いは国際法の十分な根拠に基づくべきだ。シリアでのテロとの戦いはシリア政府との協力が必要だ」と述べ、アメリカの対応を批判しました。国連総会では先週、アメリカのオバマ大統領がウクライナ情勢を巡るロシアの対応を厳しく非難していただけに、ラブロフ外相はそれに強く反論するかたちとなりました。


オバマ米大統領、イスラム国打倒に向け国際的連携を呼びかけで、
イスラム国攻撃の理由が、アメリカ人を2人殺したからというのがあったようですが、
これで外国を空爆することが許されるとしたら、恐ろしい事になるでしょうね。
アメリカの空爆で殺されたり家を焼かれたりする人数は、
何十人何百人何千人何万人になるか、見当もつかない事になるのですから・・・・・

これは三国志の曹操が、父親を殺されたという理由で、その地域全体を襲撃し殺戮したという話を思い出させられます。
この敵討ち行動は、強い者にだけ認められ、
罪無くしてこ殺された、被攻撃地域の住民達には、アメリカへの敵討ちは不可能な事なのですから、
理不尽極まりない行動だと思います。

これは弱肉強食思想そのものであり、
それを全世界の国々に受け入れよと求める演説をしても、
それは共感を得る努力と言うより、アメリカの決定にしたがって武力行使に協力せよとの強制であり、
アメリカに睨まれたらおしまいだと、攻撃目標地域住民に、諦めを求める演説だったように感じます。

という訳で、アメリカがシリア政府の許可を得ないままで、シリア国内を爆撃する事を非難するロシア外相の主張は、当然であると思いました。

尚、ウクライナ問題でもアメリカは、クーデター政権を批判してキエフ政権からの独立を模索する自国民を、武器を持った軍隊に虐殺させる、ウクライナ・クーデター政権を批判するのではなく、
虐殺されるウクライナ人を救う為に、手を差し伸べようとしたとして、ロシアを有る事無い事を捏造してまで糾弾しています。
こんなアメリカの何処に民主主義精神が残っていると言えるのでしょう?

又アメリカのバイデン副大統領の子息等のアメリカ人が、
最近ウクライナの民間ガス会社の重役に納まったという事も、
アメリカがウクライナ・クーデターに、相当関与していた証左ではないでしょうか?

続きを読むに、
ロイター ワールドニュース「米副大統領息子のウクライナ企業役員就任、「問題ない」と政府 」
を載せて置きます。

続きを読む

ウクライナで撃墜されたマレーシア航空MH17便の検証作業に付いての疑問点 

最近メディアでMH17便の件に付いての報道が、殆どなくなっている。
「一時はあれ程騒いでいたメディアに異変が起こった」と
芳ちゃんのブログで、この件に付いての翻訳記事を載せておられるので、全文をコピーさせて頂く。

MH17便に関するオランダの報告書は米国からの情報に欠けている - これはいったい何を意味するのか?
一時あれほど騒いでいたメデイアに異変が起こった。


主要メデイアの宣伝や米国・英国政府の主張が急に静かになってしまった。その沈黙振りは当初のはしゃぎ様と比べるとまさに異様な感じがする程である。


そこへ、8月18日、「メデイアやオバマ政権はNH17便に関してなぜ沈黙してしまったのか?」と題する記事 [注1] が現れた。同記事が言わんとする内容は一般大衆が抱く常識的な疑問を代弁しているように感じられた。その記事を部分的に引用してみよう。こんな具合だ。


「…MH17便がどのようにして撃墜されたのかを結論付けることは時期尚早ではあるが、数多くの証拠によると、それらの証拠はウクライナ政府が犯人であることを示唆しており、その背後には米国政府とヨーロッパのNATO諸国が控えている。彼らはMH17便を破壊する環境を整え、この2月にはキエフでクーデターを支援し、西側に傾倒する勢力を政権の座に就かせた。そして、西側のメデイアはウクライナ東部において反政府派を武力で制圧するというキエフ政権の政策を支持した。これがウクライナ東部を戦場と化してしまい、MH17便は同地域で撃墜された。


298人もの犠牲者を出したこの撃墜事件では、彼らは重要な役割を果たしているが、十分な説明は成されてはいない。この撃墜事件の後、西側の政府や諜報機関はこぞってこの悲惨な撃墜事件を絶好の機会として捉え、プーチン政権に対する脅かしをいっせいに展開した。沈黙は同意を意味する。キエフ政権がMH17便の撃墜に関与していたことに関する気まずい程の沈黙は外交政策関係者だけではなく追従者でもあるメデイアや各国の指導者階級全体の犯罪性を立証するものである。」


上記のような指摘だ。なかなか手厳しい。


このMH17便の撃墜事件でもっとも多くの犠牲者を出したオランダは事故調査を率いる役目が与えられた。そして、最近、暫定的な調査報告書が「オランダ安全会議」のウェブサイト(www.safetyboard.nl)にて公開された。


この暫定的な報告書に関しては、ロシア政府を始めとして、数多くの批判が寄せられている。


ロシア政府の最大の不満は現行の調査が透明性を欠き、客観性にも劣るという点であって、透明性や客観性を高めるために国連の積極的な関与を要請している [注2]。


また、ある研究者はオランダ安全会議が発行した34頁にわたる暫定報告書は米国が所有していると思われる諜報データをまったく反映してはいないことから、そのことを同報告書の信ぴょう性を疑う根拠としている [注3]。これは非常に鋭い指摘だ。


今日のブログでは、この3番目の記事を仮訳し、皆さんと共有したいと思う。
<引用開始>

ウクライナで起こったマレーシア航空MH17便の撃墜に関して「オランダ安全会議」が公表した暫定報告書では米国が所有していると思われる「諜報データ」がなぜか欠如している。この状況を見ると、米国政府の政治課題やすべての省庁・組織およびその背後にいる政党にはいったい信頼性や正邪を判断する分別があるのかと問いかけたくなる程だ。


「暫定報告:マレーシア航空ボーイング777-200型機、MH17便の撃墜 (pdf)」と題した報告書はMH17便の撃墜の理由を解明するために幅広い証拠を取り上げ、将来同種の事故が二度と起こらないようにしようとしている。証拠としてはコックピット・ボイス・レコーダー(CVR)、フライト・データ・レコーダー(FDR)、航空管制(ATC)の監視データや無線連絡内容の分析、気象環境の分析、損壊した機体の科学的捜査、病理学的な調査結果、ならびに、機内で進行した破壊の順序に関する分析、等が含まれる。


撃墜事故後の現場を解析するに当たっては衛星画像が参照されているのだが、この報告書には、何処を見ても、米国の諜報機関から証拠として入手される筈のミサイル発射装置に関する衛星画像、あるいは、MH17便がミサイルによって撃墜されたことを示す情報や証拠はまったく見当たらないのである。事実、本報告書は次のように結論付けている:


本報告書は暫定的なものである。この報告書に含まれている情報は当面のものであって、追加的な証拠が入手できた時点で変更や改訂が行われるものと理解して欲しい。今後の作業の結果、事実情報を立証するために少なくとも下記の分野を網羅するものとする:


· 機内で記録されたCVRやFDRおよび他の情報源を含め、諸々のデータの詳細な分析

· ATC監視データや無線通信の詳細な分析

· 気象環境の詳細な分析

· 損壊した機体の科学的捜査(機体が回収され、外部から侵入した物体が発見された場合)

· 病理学的な調査結果

· 機内で起こった破壊の順序に関する分析結果

· 紛争地域や安全上のリスクが高い地域の上空における運航者ならびに事故発生当事国の航空安全管理体制の評価

· この調査中に調査が必要と認められたその他の分野


ブラックボックスを入手し、機内からの情報源やウクライナやロシアの地上の情報源から得た膨大なデータを所有しながらも、「オランダ安全会議」は結論を下すことには躊躇し、誰も結論に跳び付いてはならないと主張している。

この報告書はロシアから収集した情報を具体的に記述し、そこには航空管制やレーダーの情報など撃墜事故後にロシアによって一般公開された情報も含まれている。本報告書はウクライナの航空管制官から入手したデータも引用している。米国はどうかと言うと、航空機の機体が米国製であることから撃墜された航空機に関する技術データが提供されていることを除くと、他には如何なる情報も提供されてはいないのである。

米国の諜報データが欠けているという事実は自作自演を示唆している:

もしも米国がMH17便はミサイルによって撃墜されたとする説を支持するような情報を所有していたならば、米国は間違いなくその情報を提出した筈であり、オランダ安全会議は当該情報を暫定報告書に含めた筈である。そういった情報が予想通り欠如しているということは世界中の批評家や分析専門家ならびに政治家が当初から長い間抱いていた疑念を裏付けるものとなった。即ち、MH17便に関する西側のあまりにも時期尚早な結論は政治的な計略に支配されたものであって、真実の究明に根ざしたものではなかったということである。NH17便はミサイルによって撃墜されたとする西側の主張は報告書には見られない。何故かと言うと、まず第一にそのような事実はなかったからだ。

オランダ安全会議は膨大な量の情報を手にしていながらも、依然として最終結論を述べることができず、暫定的な結論を記述するに留まったという事実はMH17便の撃墜後何時間あるいは何日間かにわたって西側の評論家や政治家が証拠もなく言い張っていたあの確信が如何に無責任なものであったか、如何に政治的動機に支配されたものであったかを暴露し、そして、彼らはあの悲劇を利己的に活用しようとしたものであることを暴露した。最悪の場合、西側、特にNATOがこの犯罪の主犯ではないだろうか。この悲劇からもっとも得をするのはNATOではないかと見られるからだ。

自作自演が動機付けを促す:

MH17便の悲劇の後、西側は大急ぎでロシアに対する経済制裁を発動し、キエフ政権やウクライナおよび文字通りネオ・ナチの民兵組織のためにさらなる軍事支援を与えることを正当化した。彼らは西側の政治目標のために奉仕し、ウクライナのもっとも東部に位置する州において残虐な内戦に従事している。経済制裁を掌握し、内戦が本格化する中、MH17便の悲劇は西側の脚本からは完全に排除されたかのようである。あたかも何も起こらなかったかのように…  もしも西側がウクライナ東部の反政府派またはロシアを糾弾する証拠を持っているとしたら、世界はその真実が公衆の面前に完全に提供されるまではMH17便の悲劇にケリがついたなんて理解することは決してできない筈だ。

オランダの調査官が暫定報告書を発表した時、西側は単に当初の主張を繰り返して述べ、同報告書に対しては自分たちの矛盾する主張を単純に強要しようとした。これは、あたかも、一般大衆は34頁もある報告書を実際に読むことはないだろうと彼らは思っているかのようだ。


たとえば、「マレーシア: オランダの報告書はMH17便は地上からのミサイルで撃墜された」と題する報告の中でロイター通信は厚かましくも下記のように主張している:



マレーシア航空MH17便はウクライナの上空で数多くの発射物体の衝突によって破壊されたと、この火曜日(9月16日)、オランダ安全会議が公表し、マレーシアの首相ならびに何人かの専門家はある報告で同機は地上からの攻撃によって撃墜されたと語った。

ロイター通信の宣伝臭の強い記事の表題はその記事の最初の節とは真っ向から矛盾する。オランダ安全会議ではなく「専門家」たちは「同機は地上からの攻撃によって撃墜された」と主張していると伝えているのであって、実際のオランダの報告書自体はその種の主張はまったくしてはいないにである。

ロイター通信が引用した「専門家」とは実際にはこの暫定報告書とは何の関係もなく、彼らは実際には何時ものように西側が選んだ、自分たちに都合のよい評論家たちのことを指している。自分たちの政治目標を世界的に推し進めるために、でっち上げのシナリオを作り、それを永続させながら、西側は常に彼らの言うことに従う。そういう評論家のことである。

MH17便の悲劇から学ばなければならない教訓は実際の調査や調査の結果から得られる結論に漕ぎつけるには時間を要するということだ。何週間も、あるいは、何ヶ月も必要となる。MH17便の悲劇が起こった後何時間か何日か以内に直ちに結論めいたことを喧伝していた連中は悲劇的な出来事を活用しようとしたのだと言える。最悪の場合は、彼ら自身がその出来事を仕掛けた犯人であることを示唆している。そういった喧伝を通じて彼らはさらなる無秩序や紛争ならびに混乱を誘発させようとする。

結論に跳び付こうとする衝動を抑えきれない連中は指導者的な位置につくにはもっとも不適格である。米国や英国ならびにEUは、疑問の余地がない程に、自分たちはせいぜい無神経で、無責任、しかも、政治的な動機に基づいて人類の悲劇を不当にも活用したことを証明した。最悪の場合、彼らはウクライナならびにさらにその先の地域において戦争や大虐殺を起こそうとするハイエナにも似た行為をする主犯格であることを証明したのである。

著者のTony Cartalucciはバンコックを拠点とした地政学の研究者であり、作家でもある。“New Eastern Outlook”というオンライン・マガジンへの寄稿を続けている。

<引用終了>


かなり手厳しい論評である。入手可能なさまざまな証拠に基づいて、米国・EU・NATOがMH17便撃墜の犯人であると断定している。


政治家や彼らを取り巻くメデイアには特有の言い回しがあって、われわれ一般大衆はなかなか真の情報に辿りつけないことが多い。


その最たるものは2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターの崩壊を中心として起こった「911同時多発テロ」ではないだろうか。主要メデイアばかりではなく、米国議会が指名した独立調査委員会の報告書さえもが不完全で、偏見に満ちていると評されている。「911テロ」の真相について十分な調査が行われてはいないのである。


多くの建築工学や材料工学の専門家がワールド・トレード・センター・ビルでは一体何が起こったのかを科学的に説明しようとしている。彼らの報告書は多くが事実を解明し、真相を究明しようという熱意あるいは使命感に基づいて作成されている。そういった専門家の報告書を読むと、独立調査委員会作成の報告書が報告しなかった事実が如何に多いか、また、報告をしていても如何に偏見に満ちた報告をしているかを悟ることになる。情報の隠ぺいや歪曲が行われているのだ。


この911テロ事件にまつわる政府や議会の報告ならびに主要メデイアの報道にはどこか共通点が感じられる。それらの背後には最終的な意思決定者がいて、彼らが全てを取り仕切っているという構図が浮かんでくる。


そうした経験をそう遠くはない過去に持っている米国民や真相を知りたいという率直な願望を持つ世界の市民にとっては、今回のMH17便の悲劇の真相も十分に究明されないのではないかという疑念が払拭できない。少なくとも、今回公開されたオランダ安全会議の暫定報告書では歯切れの悪さについての不満は決して小さくはないようだ。



♞  ♞  ♞


もうひとつ付け加えておきたい情報がある。


非政府系の「ロシア技術者団体」(Russian Union of Engineers)がMH17便の撃墜に関して調査結果を公表した [注4]。この調査グループはロシア技術者団体に属する専門家によって構成され、対空ミサイルの扱いに経験を持っている予備役の将校や航空機搭載の武器の取り扱いに習熟している元パイロット等も参画している。


その調査報告書によると、撃墜時の様子が再現されている。同報告書の一部を下記に示してみよう。


<引用開始>

第9章  何が起こったのかに関する再現

上記に基づいて、われわれは下記の結論を得るに至った:

9.1. マレーシア航空のボーイング777ジェット旅客機が撃墜された際の周囲の状況:

マレーシア航空のボーイング777型機は、2014年7月17日、アムステルダムからクアラルンプールへ向けた飛行を同社が設定した運航経路に沿って行っていた。それと同時に、手動による飛行は止めて、自動パイロットによる飛行が行われていたことはほぼ間違いがない。飛行は水平状態にあり、運行ルート上を飛行し、ウクライナの管制塔の指示に従っていたものと想定できる。

17時17分から17時20分、ボーイング777型機はウクライナのドネツク市に近い空域にあって、飛行高度は1万百メートルにあった。所属不明の戦闘機(Su-25またはMig-29)が雲の層に隠れて一段下の高度にあり、旅客機と交差するコース上にあった。同戦闘機は急速に高度を上げて、突然雲の層の中から民間機の前に現れ、30ミリあるいはそれよりも小口径の機関砲を用いてコックピットに向けて掃射した。戦闘機の操縦士は「自由追跡」モードで、あるいは、地上のレーダー基地からの航行支援を得ながら、こういった作戦を実行することが可能だ。

機銃による多数の銃撃を受けた結果、コックピットは損壊され、機内圧力を突然失い、乗組員は即死状態にあった。この攻撃は突然起こったもので、ほんの短時間の出来事だった。乗組員は通常飛行モードにあり、このような攻撃を予期する術もなかったことから、緊急警報を出すこともできなかった。

エンジンや油圧機構ならびに飛行を継続するために必要な他の機構は何れも運航状態を維持していたことから、ボーイング777型機は(基準通りに)オートパイロット状態にあり、水平飛行のルート上を飛んでいたが、恐らくは、次第に高度を落としていった。

所属不明戦闘機のパイロットはボーイング777型機の後方に回った。同戦闘機は攻撃コースを維持し、操縦士は目標追跡装置をオンにして攻撃目標を定め、R-60 またはR-73ミサイルを発射した。

その結果、キャビンの圧力は低下して、航空機操縦システムは破壊され、オートパイロットは中断、同機は水平飛行を継続する能力を失い、きりもみ降下状態に陥った。その結果、過大なストレスにより機体の損壊が高高度にて進行した。

フライト・レコーダーから得られる情報によると、同航空機は空中で破壊されたが、これは1万メートルもの上空から垂直に落下した場合においてのみ起こり得る破壊であって、最大許容荷重よりも大きな負荷がかかった場合にのみ起こる。失速し、きりもみ状態に陥るのは乗組員が航空機の制御をすることができなくなった場合であって、本事例においてはコックピット内の緊急事態とそれに続いて起こったコックピット内や客室内の瞬間的な圧力低下の結果である。この航空機は高空で破壊した。これはその残骸が15平方キロにも及ぶ広大な地域に散在している残骸によって説明できる。

9.2. 283人の乗客と15人の乗務員の犠牲者を出したのは誰の責任か:

2014年7月17日、自称ドネツク民主共和国の武装自警団はボーイング777のような航空機を破壊することが可能な戦闘機を有してはいなかったし、必要となる空域ネットワークやレーダー探査や照準ならびに追跡を行うことが可能な手段を持ち合わせてはいなかった。

ロシア連邦の軍部の戦闘機がウクライナの空域を侵犯した事実はなく、ウクライナ側だけではなくウクライナ情勢ならびにその空域を監視する第三者によってもこの事実は確認されている。

真実を確立するためには、マレーシア航空のボーイング777の撃墜の状況を客観的に、かつ、公平に調査し、何らかの状況を目撃した何千もの市民を聴取することが求められる。当然ながら、経験の豊かな調査官がこのような調査を実施するべきである。適切な質問を行わなければならない。これは厳密な科学であり、真理を追究する上で必要となる偉大な技でもある。航空機の残骸や死体には重要な情報が含まれているが、この貴重な情報は容易に破壊され、歪曲され、隠ぺいされたりする。また、真理を隠ぺいしようとする当事者も少なからずいる。確認のために断っておくが、ウクライナとオランダ、ベルギーおよびオーストラリアは、8月8日に撃墜の調査を開始するに当たって、ある合意書に署名した。これは調査結果の情報は当事者全員が同意する場合に限って公表することができるという内容だ。「調査は専門知識に基づいて進行しており、その他諸々の調査活動が行われている」と、ウクライナ検事総長の報道官であるユーリ・ボウチェンコが言った。また、「結果は調査が完了した時点にこの合意書を作成した当事国の同意に基づいて発表される」とも付け加えた。

<引用終了>

何をかいわんやである。

このロシア技術者団体の報告書の「誰が主犯か」の項では、主犯とは思えない者を消去していった。ドネツク民主共和国の武装自警団は戦闘機を所有してはいないということで、消去された。そして、ロシアも消去された。しかし、誰にとっても明白ではあるが、もっともそれらしい国が消去されないまま残っている。すべては読者の判断に任されている。心憎い報告書である。


8月8日、ウクライナとオランダ、ベルギーおよびオーストラリアの間で合意が成された。その合意内容によると、それらの国の何れかが自国に都合が悪いと言って同意しない場合はその特定の情報は公表されることはないとしている。


この民間機撃墜事件の調査ではリーダー役を務めるオランダがこの協定に絡んでいるという点、ならびに、犯人ではないかと推察されるウクライナが同協定の一翼を担っているという事実はNH17便撃墜の真相が果たして公表されるのだろうかという疑惑を嫌が上にも高めている。


結局、このNH17便撃墜事件の調査結果の最終報告書は「911テロ」に関する調査報告書のように中途半端な、的を得ないものになってしまうのではないだろうか?


今後の展開に注目したいと思う。

参照:



注1:Why Have the Media and Obama Administration Gone Silent on MH17?: By Niles Williamson, Information Clearing House - World Socialist Web Site, Aug/18/2014


注2:Russia critical of MH17 inquiry, wants bigger U.N. role: By Michelle Nichols, Reuters, Sep/19/2014

注3:Dutch MH17 Investigation Omits US “Intel": By Tony Cartalucci, Information Clearing House – Land Destroyer, Sep/19/2014

注4:Analysis of the causes of the crash of Flight MH17 (Malaysian Boeing 777): By the Russian Union of Engineers, Aug/15/2014

ニロケラスさんと何所まで討論できるかな? 

ウクライナ事件に付いて受けた質問に答えて という私の記事に、ニロケラスと名乗る人から、徹底的に議論したいとのコメントを頂きました。(こちら)

徹底的に議論するからには、他の人からのコメントが混ざったりしたら、議論の趣旨がぼやけてしまいますので、
この記事のコメント欄はニロケラスさんと私だけのコメント欄とさせていただきます。
(もし他の方のコメントが混じった場合には、消去させていただきますので、予めご了承下さい。)

続きを読む

TPPに反対して 「暴動を起こしたい」とまで仰った 宇沢弘文さんのご他界に思う 

宇沢弘文さん死去 理論経済学の第一人者 環境問題でも活躍 
 日本の理論経済学の第一人者で、環境問題でも積極的に活動した東大名誉教授の宇沢弘文(うざわ・ひろふみ)氏が18日午前4時49分、肺炎のため東京都内の自宅で死去した。86歳。鳥取県出身。葬儀・告別式は近親者で執り行った。喪主は妻浩子(ひろこ)さん。

 東大理学部で数学を学んだ後、経済学に転じ、1956年に渡米。米スタンフォード大助教授やシカゴ大教授などを歴任した。68年に帰国し、東大経済学部教授、同学部長などを務め、東大大学院の吉川洋教授ら数多くの経済学者を育てた。東大退官後は新潟大、中央大を経て、同志社大社会的共通資本研究センター長を務めた。

 数理経済学の分野で先駆的業績をあげ、経済成長のメカニズムに関する理論は「宇沢モデル」として世界的に知られた。ノーベル経済学賞の候補に名前が浮上したこともある。83年文化功労者、97年に文化勲章。

 行動する経済学者としても有名で、経済成長を重視し環境破壊を招いた日本社会を厳しく批判した。自動車公害の構造を分析した「自動車の社会的費用」(74年)はロングセラーになった。成田空港問題では対話路線に導く調停役も務めた。地球温暖化問題では、二酸化炭素の排出に課税する炭素税の導入や、国際基金の構想なども提唱した。

 近年も環太平洋連携協定(TPP)に反対する運動に関わるなど、社会問題への発言を続けた。

 著書は「地球温暖化を考える」「社会的共通資本」「経済学と人間の心」など多数。 (共同)


宇沢弘文さんが亡くなられた。
私が初めて宇沢弘文さんのお名前を知ったのは、2011年2月初め頃の事であった。(こちら

この動画の中でTPPの危険性を語られ、
もうお年の大先生が「暴動を起こしたい」と、何度も叫ぶように言っておられた事が印象的であった。
それ以来TPP反対運動に関係しておられる方々の名前の中に、
必ず宇沢弘文さんの名前が出ていたのを見て、心強く感じていたのだったが、
TPP阻止達成を見ることなく逝ってしまわれたとは、残念な限りである。

今朝の京都新聞の1面トップに、
米「車部品関税は維持」とあった。
日本は拒否となってはいたが、
甘利大臣の怒りの大半が、自動車部品の扱いに向けられ、農産品は話題に出た程度ということだから、
例えこれが撤回されたとしても、その見返りに農産品が、とか何とかなって行くのではないかと思われてくる。

いずれにしてもTPP等に入っても、日本にとって良い事等何もないのだから、
と言うより、TPPで国が滅ぶと、日本を代表するような経済学者先生が、
本気で心配して下さったような、トンでもない経済協定なのだから、
TPPは絶対に阻止せねばならない。
宇沢弘文さんにTPP反対の暴動を起こして差し上げられなかったのは残念至極であったが、
この直後に日本は、あの東日本大震災と、福島第一原発の大事故を起こして、大騒動になっていたのだった。

TPPが阻止されたとのご報告で、宇沢弘文さんの御霊を安んじて差し上げられる様だと良いのだけれど・・・・・

ウクライナ事件に付いて受けた質問に答えて 

ウクライナ情勢沈静化?それとも第一幕が終了しただけ?
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-2120.html
に頂いたコメントへのお返事を書いて投稿し様としましたら、
URLが多過ぎという表示が出て、そのままではコメント欄への投稿ができませんでしので、
記事に仕立てる事にしたのですが、
宜しかったらご一読下さい。
他の方が読んで下さっても、ウクライナ問題について色々と思い出して頂けるかも知れません。

ほんの数週間前まで、ウクライナ問題で世界中が大騒ぎだったのが嘘のような、
ISIL ISILの昨今ですが・・・・・
*************
貴方は私のコメントと、空又さんのコメントと混同してはおられませんか?
あの人はむやみに話を広げておられるので、
同意の部分もあれば異議のある部分もありますが、いちいち論じる気になれません。(全部を解明しようとしたら、何日勉強しても私には埒が明きそうにありません。)
という訳で、あの方の言われた事に付いて、私は責任を持ちかねますので、ご了承下さい。

では私への反論と思えるところに付いて私の意見を書きます。
>あくまでも個人の論評でしょう?

ウクライナ問題・米外交問題評議会の論評
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-2102.html
米国のベテラン諜報専門家たちから アンゲラ・メルケル首相に宛てた公開書簡
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-2112.html

これらが個人の論評でしょうか?
現在の米政府の一員である人たちです。

>ウクライナ中央議会が許可しない限り、ウクライナには領土は不可分と言う法があるから独立は違法です。

そんな法律があったとは初耳ですね。
又、ハワイや沖縄はクリミアの場合とは条件が違ったとしても、
クリミアの件とコソボの独立とは同じだと思います。
国際司法裁判所は、コソボの件でクリミアから訴えられた時、
20世紀の独立宣言は民族自決の名において国際法と両立するものであって、国際法によって支持もされていると言って、セルビアからの訴えを退けて、コソボの独立を認める判決をしたそうです。
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-1938.html

>政府軍・ロシア軍にはレーダー管制で飛行物を識別する能力があります。

ウクライナの管制官がマレーシア航空機を、わざわざ、あの地帯に誘導したそうですよ。
それで乗客として亡くなった人(ドイツ人)の遺族が、ウクライナ政府と大統領を訴えたそうです。
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-2122.html
その他、あの航空機を撃墜したのはウクライナ軍らしいという情報が、
西洋のネットでは微に入り細を穿って囁かれているので、
アメリカもやったのは、ロシアでも親ロシア派でもないと思ったらしく、
最近マスコミが全然この問題には、触れなくなっているでしょう?
一時はロシアがやったと言って、新聞ラジオが姦しかったものですが・・・・・

尚、ご指摘の件、被疑者がやっていないといえばやっていない事になるのかとのお尋ねに付いてですが、
証拠もないのに、アメリカがロシアがやったと、勝手に言っているだけだと言っているのです。
意見が分かれた時には、どちらが本当であるかは、証拠(状況証拠も含む)を調べるしかないのではありませんか?

>義勇軍という民間団体が戦車や対空ミサイルをどうして持っているの?

ウクライナ軍が置いて逃げた武器を押収しているそうです。
自国民を殺戮させられる羽目になったウクライナ軍の兵士には、
この自国民虐殺に忸怩たる思いを持つ者が多く、
身を守るために戦っているドネツクなどの義勇軍に、あっさりと負けて逃げる者が多かったらしいです。

しかし乍貴方は、自国民を大掛かりに爆撃し殺戮するウクライナ政府を、如何してそこまで庇っておられるのですか?
貴方が普通の国民ではないからですか?
こんな暴虐な政府があたり前の政府であるという世界になったら、
日本も恐ろしい事になるかと思いますけど・・・・・

それからISILはアメリカ人を殺したから、アメリカがシリアを空爆しても良いとの論法は、おかしいのではありませんか?

アメリカは9・11で自国民を大勢殺しているけれど、WTCビル爆破犯を逮捕しようとさえしてはいないではありませんか。
(9・11が自作自演であると言うのは、今のヨーロッパ各国の常識になっているらしいですよ。)
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-1b80.html
自国民が殺されたら、その国の上空から爆撃しても良いという論法が通るなら、
WTCビルで死んだ外国人も大勢あったそうですから、
その外国人の祖国の軍はアメリカを空爆しても良いという事になるのでしょうか?

アメリカは世界中で何をしても良いが、他の国はアメリカの許しがないことをしてはいけないと、アメリカは思っているようですが、
変だとは思われませんか?

自国が常時やっているような事柄に付いてでも、
アメリカはロシアを経済制裁せよと、EUや日本政府に強制しています。
安倍政権はプーチン大統領の訪日も、アメリカの許可がないから取りやめにする事にしたそうです。(やっぱり日本は独立国ではなかったようですね。)
安倍総理の計画しておられたロシアの安いエネルギー・天然ガス輸入も、駄目になるのかも知れませんね。

>先に私の見解として、「アメリカは利益の少ないウクライナ問題には関わりたくないのでは?」と書いています。

貴方がそう思われたとしても、事実は違います。
EUがロシアの天然ガスが途絶えたらやっていけないとか、
ウクライナの所為で欧州が戦乱の巷にされるのは敵わないと、
アメリカに反抗する様になったので、
アメリカは仕方なしにウクライナから手を引いたので、
ウクライナ問題を起こした張本人はアメリカだったのですよ。

アメリカのビクトリア・ヌーランド国務次官補によれば、この(オレンジ革命)失敗以来、アメリカ政府は、ウクライナのEU加盟に向けた運動を醸成する為に、ウクライナに50億ドル“投資した”。と言って、
EUがウクライナの抗議行動を外交的な方法で終結させようとした時、怒り心頭に発して、「EUなんか糞食らえ」という悪態を吐いたという有名な話があります。
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-1922.html

それから原発の話が出ていましたので、現在のウクライナで原発を動かす危険性を書いた記事をご紹介します。
[太字]ウクライナクーデターで 次々と新たな脅威にさらされている EU [/太字]
http://dendrodium.blog15.fc2.com/blog-entry-2068.html

尚、ウラニューム燃料も日本は輸入せざるを得ない燃料なので、
原発が国の独立を保つ為に選ぶべき燃料とは思えませんが・・・・・

まだ答え残した事があるかも知れませんが、
長くなりましたので一応このくらいにさせて頂きます。

マレー機のドイツ人乗客遺族、ポロシェンコ大統領を告訴準備 

マレー機のドイツ人乗客遺族、ポロシェンコ大統領を告訴へ
7月17日、ウクライナに墜落したマレーシア航空機に搭乗していた3人のドイツ人の遺族らはウクライナ政府とポロシェンコ大統領を相手取り、欧州人権裁判所への提訴を準備している。

ドイツのポータル、「ビルト・アム・ゾーンタグ」が原告側の弁護士、エルマール・ギムラ氏の声明を引用して報じた。

弁護士は「国際法によれば、各国は自国の領空に有す飛行空域に対する責任を負う」と語り、ウクライナ政権は自国東部上空の安全を確保できる状態になかったため、これを飛行禁止空域にすべきだったとの確信を表した。

弁護士はウクライナが自国の責務を果たさなかったことが提訴の根拠だと説明した。欧州人権裁判所への提訴は2週間後になる見込み。弁護士の話では一人当たりの賠償金額は最低でも100万ユーロ。マレーシア航空が今まで犠牲者の遺族らに対して支払った賠償額は1人あたり5千ユーロ。


マレーシア航空機はウクライナの管制官から、態々紛争地域に誘導されたのだそうですね。
そのことがこの裁判で証明されたら、
それだけでもウクライナがこの航空機爆撃に関わっていた事の証となるのではないでしょうか。
爆撃された飛行機の乗客の遺族にしたら、
この儘うやむやにされるのは我慢ならなかったのでしょう。
この裁判が無事(何処かからの邪魔が入ることなく)提訴されて、あの事件の真相が解明されると良いですね。

イスラム国空爆をシリアで行いたがるアメリカの真の目的は? 

米イラン外相、「イスラム国」巡り協議
ニューヨーク=神田大介、奥寺淳
2014年9月22日11時38分
 米国のケリー国務長官とイランのザリフ外相は21日、国連総会が開かれているニューヨークで会談し、過激派組織「イスラム国」を巡って協議した。敵対する両国だが、「イスラム国」を打倒する立場は同様で、米側はシリアのアサド政権を支持するイランに協力を求めたとみられる。

 米イランはこれまでも水面下で連携を模索してきたが、外相級が「イスラム国」を巡って協議の事実を公にするのは初めて。

 イランはイスラム国を標的とした米軍のイラク空爆を黙認。しかし、オバマ米大統領が承認したシリアへの空爆に対しては、アサド政権の弱体化が狙いだと反発する。ケリー氏は21日の協議で、ザリフ氏に米軍によるシリア空爆への理解を求めたとみられ、この問題で「必要があれば今週再び会うことで合意した」(米国務省当局者)という。


マスコミに載らない海外記事「アメリカに迫りくる、イラクとシリアの泥沼」によると、
イスラム国(ISIL)がイスラエルと深いつながりがあることを示すあらゆる兆しがあるそうである。
バグダディ(ISILの現指導者)同様、ザルカウィ(ISILの前指導者)も、イラクを意味する“二つの川の国のアルカイダ首長”を自称していた。アメリカの諜報当局筋の中には、ザルカウィは、イラクでのアメリカ軍作戦を継続するのを正当化する為に、ネオコンが作り出した“神話”だと主張するむきもある。
ところが、滅多に同意することがない、イラクのスンナ派とシーア派指導者達だが、
スンナ派武装反抗勢力の指導者は、デイリー・テレグラフに、ザルカウィは、アメリカ人か、イスラエル工作員だと思うと語り、
イラク人シーア派指導者ムクタダ・アル-サドルは、ザルカウィは、アメリカ合州国に雇われたエセ過激イスラム原理主義背教徒だと主張している。
そうである。

今回のアメリカのイスラム国空爆は、
昨年プーチン大統領に邪魔されたシリア空爆を実現し、
再びアサド政権潰しを試みる目的なのかもしれない。

その為に悪魔的な武装集団イスラム国を、急遽立ち上げたのだろう。
「イスラム国を挫く為」という口実の下に、アメリカはシリアを空爆しようとしているが、
シリア潰しがアメリカの真の目的なのかも知れない。

ウクライナ情勢沈静化?それとも第一幕が終了しただけ? 

今度こそウクライナ騒動は収まるのかな?と思わせられる記事が二つあった。
田中宇さんの「安定に向かいそうなウクライナ」と、
芳ちゃんのブログの「ウクライナ停戦プロトコールを分析する」である。

田中さんのブログによると、
 9月16日、ウクライナ議会が、EUとの経済関係を強化する連合協定を批准したが、
昨年秋ウクライナのヤヌコビッチ政権がEUと、この経済協定を結ぼうとした時に入っていたFTAが外されているという。

これはアメリカの企む東西冷戦構造を阻止したいEUと、
ウクライナとEUにFTAを結ばせないで済めば良しとするロシアとが、
アメリカが口出しする前にと互いに譲歩して、
EUとウクライナの経済関係を大急ぎで纏めたものであった。
  
しかし、ウクライナの反露的(米国傀儡的)な極右政権のヤツェニュク首相は、この和解に反対し、
欧露間の謀略(解決策)を壊してしまいたがっているそうである。
それ処か、
親露派を皆殺しにしようと東部におもむいて内戦を戦ってきた極右の民兵とその上司たち(政界の極右政治家)は、このポロシェンコの和解策に激怒している。ロシアに譲歩した上でのEUとの協定締結に対する不満と合わせて、ポロシェンコを非難する抗議集会が首都キエフで発生している。そうである。

ウクライナは10月に議会選挙を行うことを決定している。
極右のヤツェニュク首相は、極右の再起を狙って新政党を立ち上げて選挙に臨む構えだが、支持拡大は難しい。
選挙で勝ちそうなのはポロシェンコ自身の政党だ。
ウクライナはポロシェンコのもとで、政権から極右を排除して内戦を終わらせる安定化に向かっている。

という事で、ウクライナ騒動は何とか収束するだろうとの見通しのようである。

芳ちゃんのブログ「ウクライナ停戦合意プロトコールを分析する」に、
ウクライナ情勢を詳しく書いているハヤブサ・ブログ(The Vineyard of The Saker)の記事を翻訳しておられる。

ハヤブサ・ブログによると9月5日ウクラナはNAF (ノヴォロシア軍=義勇軍とも言う)と停戦協定を結んだ。
ウクライナは初めロシアと停戦協定を結ぼうとしていたが、
ロシアは頑としてこれを拒否したので、
仕方なくNAF (ノヴォロシア軍=義勇軍とも言う)と停戦協定(プロトコール)を結んだという経緯がある。

ロシアが協定の相手になるのを頑として拒否したのは何故かというと、
それはNAF (ノヴォロシア軍=義勇軍とも言う)が協定の相手になるという事で、
NAF (ノヴォロシア軍=義勇軍とも言う)が正式の立場を得ることが出来るようにと、ロシアが謀ったのであろう。
(停戦という非常に重要な案件についてNAFと交渉をし、彼らと合意を取り交わすことによって、NAFが単なる「テロリスト」という存在ではなく、紛争の当事者であり、暫定政権は彼らと交渉をしなければならないという事実を、ウクライナ暫定政権は強制的に認識させられたのである。 )

ロシアは本プロトコールの署名国であり、、米国やEUは本プロトコールの署名国ではないから、
米国とEUはこれらの交渉からは完全に切り離されたままにされている。
反対にロシアは、ウクライナとNAF (ノヴォロシア軍=義勇軍とも言う)の停戦協定の保証人なった事によって、
停戦協定が守られているかどうかについて口出しする権利を得た事になる。

ウクライナ暫定政権の現状は惨憺たるものの様である。
   (一部引用)
暫定政権は軍事的大勝利を手にする代わりに決定的な敗北を喫した。NATOは暫定政権を助けることを拒んだ。公に認められるような武器の提供を通じて、少なくとも、形だけでもNATOによる支援を得ようとするキエフ暫定政権による必死の試みがあったにもかかわらず、この要求は拒否された。米国やEUは追加的な経済支援を与えることにも失敗した。最近のEUやNATOサミットでは勇ましい話があったものの、NATOとEUは暫定政権を切り捨てた。その一方で、ロシアの天然ガスやドンバスの石炭を入手することができず、ウクライナの経済は自由落下の様相を呈しており、生産は急速に衰え、通貨価値が下落し、外貨保有高は垂れ流しのままだ。
    (中略)
過去数週間から学んだ重要な教訓としては、もはやNAFを撃退することはできないということであり、今やロシアが関与しており、米国やEUは意味のある形では何の関与もしてはいない。敗戦を喫し、経済危機に直面する暫定政権は単独でNAFとロシアに向き合っている。ウクライナでは何かを頼りにすることは賢明ではないが、この紛争のバランスは今や決定的に変わってしまった。この状況をさらに変える目途は見えては来ない。あくまでも私見ではあるが、これは英国における評価でもある。当地における雰囲気はある種の屈辱感と失敗したという認識だ。


しかしウクライナ暫定政権の中はまだまだ収まってはいないし、
アメリカもこの儘現状を認めるかどうかも分からないので、
ウクライナ情勢はこれからどう動くかは予測不能のようであるが、
今のところは小康状態を得ている様である。

アメリカが今ISISとの戦いに力を入れているのも、
ウクライナについてはもう嫌気がさしているからかもしれない。
EUもアメリカの言いなりになっていたら、ヨーロッパも只では済まされなくなる現状に、
ウクライナ危機回避に本気で取り組み初めたのかもしれない。

ハヤブサ・ブログが書いた記事「アレクサンダー・メルクーリスによる停戦プロトコールの分析」に、
本プロトコールが実際には何を言っているのかについてはもはや問題ではない。ということで、本プロトコールは早晩忘れられてしまうだろうと私は思う。紛争をめぐる出来事がさらに展開するにつれて、本プロトコールはどこかの誰も訪れることもないような書庫で埃を被っていることになるだろう。
と書いたところがあるので、このプロトコールの内容自体はそれ程意味がないのかも知れないが、
ウクライナ暫定政権がNAFを当事者と認めたこと及び、
ロシアをウクライナ暫定政権とNAFの停戦合意プロトコールの当事者にした事は、
今後も大きな意味を持つだろうと思われる。

これからはアメリカもEUもウクライナ情勢にロシアが意見を言っても、
ロシアが混乱に乗じて国土を拡張しようとしているとの悪口は言えなくなってしまうだろうから、
この件に関しては欧米社会でも、幾らかまともな外交が期待出来るのではないだろうか?

九州電力:再生エネ買い取り中断検討  

九州電力:再生エネ買い取り中断検討 送電パンクの恐れ
毎日新聞 2014年09月20日 05時30分


 九州電力が、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)に基づく契約の受け入れを、管内全域で中断する本格検討に入った。太陽光発電の導入が急速に進み、自社の送電設備の容量がパンクする恐れが出てきたため。ただ、受け入れ中断には、再エネ事業者への合理的な説明が必要なほか、世論の反発も予想されるため、九電は月内にも、国と対応策を協議する。

 管内全域で中断すれば、大手電力で初の事例となる。九電は昨年3月、既存の送電設備で接続可能な太陽光・風力発電容量を400万キロワット増やして700万キロワットと定め、2020年までに導入を図るとしてきた。だが、太陽光発電の買い取り価格が高かったこともあり、今年7月末の実績で既に385万キロワットに達するなど、想定を上回っている。

 太陽光は出力の変動幅が大きく、さらなる導入には変動幅を抑える技術開発や、設備の増強工事が不可欠。再エネ事業者が多額の工事費用を自己負担するケースも出ており、九電は、導入目標拡大を検討する一方で、FITを推進する国に対しても、制度見直しを含めた対応を求める意向だ。【寺田剛、遠山和宏】


必要な電力が賄えないからと、原発の再稼動を申請していた九州電力が、
太陽光発電の買取依頼が多すぎて、送電設備の容量がパンクする恐れがあると、再生エネルギー買取の中断を検討しているという。
太陽光は出力の変動幅が大きく、さらなる導入には変動幅を抑える技術開発や、設備の増強工事が不可欠。再エネ事業者が多額の工事費用を自己負担するケースも出ており、九電は、導入目標拡大を検討する一方で、FITを推進する国に対しても、制度見直しを含めた対応を求める意向だと言う。

原発を再稼動する為にも、様々な改良工事が必要だし、津波を防ぐ為の防潮壁まで創らねばならないのに、
九電は原発の為の工事費だったら、幾ら掛かっても惜しくないが、
自然エネルギーのために、新たな設備を創る為に支出するのは、もういやだと言った感じである。

自然エネルギーこそ持続可能エネルギーなのだし、
環境への付加も少なく、国土保全の意味から言っても、
国民の生命財産の安全を守る意味から言っても、全力で取り組むべき発電方法なのに、
如何して九電は自然エネルギーの為に努力する事を、こんなに平気で拒否出来るのだろうか?

発電費用は原発が一番高いという事は今や公然の事となり、
電力自由化が始まったら、原発は競争に負けるに決まっているからと、
電力会社の要請を受けて経産省は、
電力自由化後、原発による発電の電気価格に、新たな優遇策を講じようとしているそうである。(こちら

原発は発電コストが高い上に、地震や津波の襲来、少しの管理ミスが、
周辺住民の生活を破壊する大事故に繋がる危険を抱えた発電機であるのに、
政府は地元住民の安全を犠牲にすることも已む無しとばかりに、原発の再稼動を推進している。

これまでは日本のエネルギーを維持する為に、原発をなくすわけにはいかない等と政府は言っていたが
自然エネルギーの流入が多すぎるからと、受け入れの拒否を容認せよと要求する電力会社に、
原発の再稼動を許すとしたら、
政府は何のために原発維持に固執しているのだろうという疑いが生じてくる。
原発にだったら一も二もなく、電価の優遇措置を講じるのに、
自然エネルギー買取に関しては如何して優遇措置を講ずる事が出来ないのだろう?

政府には国民の生活権を犠牲にしてでも、原発を続けたい理由が別にあるのだろうか?
もし、そういうものが有るのだったら、日本は民主主義国なのだから、
その理由を詳らかに示して、国民に賛否を問うべきであろう。

原発を推進したい本当の理由を隠して(国民を騙して)、
国民に重大な危険が降りかかるかも知れない政策を、
勝手に推進して良いはずがないだろう。

日本もバンパイアにしようとしている安部総理 

マスコミに載らない海外記事「アメリカとグローバル戦争: エンパイアかバンパイアか?」の中で、この記事の著作者は、
アメリカにあるものは、帝国のない帝国主義、弱いものを餌食にし、その過程で、自らの体を貪り食うバンパイア国家だ。と嘆いておられる。
アメリカは多くの国々を強大な軍事力で侵略してきたけれど、それによってアメリカは経済的に栄えるどころか、逆に経済危機に陥って、今やアメリカは経済破綻に瀕していると言われて久しい。

アメリカによる侵略の場合、既存の社会・経済構造丸ごとが、‘奪取’ではなく、弱体化される。あらゆる生産的な活動は、征服した国と、高度な経済、行政、教育、文化、社会部門を、永久的に損なわせることに夢中になっている指導部の、軍事上の優先順位次第なのだ。これは、軍事的には、短期的な成功だが、中期的、長期的な結果として、帝国にとっての略奪の持続した流入や市場の拡大ではなく、機能不全国家となる。それどころか、アメリカが持っているのは、おびただしい数の、大半が失業した敵対的な国民と、壊滅した経済の中で戦い合う民族-宗教集団に囲まれた一連の米軍基地だ。

如何してアメリカはこんな不可解な事を続けるのだろう?
現在米軍のやっていることは自他を行き詰らせる目的以外考えられない、とちょっと考えたら気付きそうなものなのに、どうしてアメリカはこんな事ばかり続けているのだろう?

これはアメリカが武器産業を大きくしすぎた為だろう。
アメリカは人間の生き血を吸わずにはいられない恐竜を育ててしまったのだ。(こちら

それなのに、安倍総理はそんなアメリカのまねをしようと企んでいるらしい。(こちら 続きを読むに当該部分のコピー)
そんな国にしてしまったら、経済の為に戦争を求める戦争屋に、国が牛耳られる事になることは目に見えているのに、
今のアメリカを見ていて安倍総理も経済界も、
どうしてそんな不道徳極まりない上に、国のためにもならない馬鹿な事を目指す気になるのだろう?

以下に「マスコミに載らない海外記事」の記事を、全文コピーさせて頂く。

アメリカとグローバル戦争: エンパイアかバンパイアか?
James Petras 2014年9月10日

序論: アメリカ軍介入を批判し、アメリカ当局や‘世界の指導者’を擁護する連中の、アメリカ政府は‘帝国建設”をしているという偽りの主張もはねつける、増大しつつある一群の人々に。

ある国の市場、資源や労働力を搾取し略奪する為に戦争をして、アメリカが帝国を建設しているという考え方は、過去二十年間の現実に反している。侵略、爆撃、占領、経済制裁、クーデターや、秘密作戦を含むアメリカの戦争は、市場拡大、資源管理の搾取の強化、あるいは安価な労働力を利用する能力という結果を生んでいない。逆に、アメリカの戦争は、事業を破壊し、原料を入手しにくくし、世界中の生産的な労働者を殺害し、負傷させ、追い出し、経済制裁により、金になる投資の場や市場へのアクセスを制限している。

言い換えれば、アメリカのグローバルな軍事介入と戦争は、過去の全ての帝国が追求したものと、まさに逆のことをしてきた。アメリカ政府は、外国に軍事的に拡張する為、国内経済を富ませるのではなく、利用し(そして、涸渇させ)ている。

アメリカのグローバル戦争が、過去の帝国のそれと、一体なぜ、そして、どのように違うのかを知るには下記の検討が必要だ(1)海外拡張を駆動する力(2)征服、現役支配者の排除と、権力掌握に伴う政治概念、そして(3)長期的な新植民地主義的関係を維持する為の、征服した国々の改造再編と、それに伴う、経済的、社会的構造。

過去の帝国建設

ヨーロッパは、永続性の、もうけの多い、包括的な帝国を構築し、‘母国’を富ませ、現地の産業を刺激し、失業を減らし労働者階級の特権的な部分に対する、より良い賃金という形で、富を‘トリクルダウン’させた。帝国の軍事遠征には、大手貿易会社(イギリス東インド会社)の参入が先行し、その後に大規模製造業、銀行や商社が続いた。軍事侵略と政治的な奪取は、ヨーロッパの、後にはアメリカや日本の、経済ライバルとの競争によって突き動かされていた。

軍事介入の目標は、植民地化した地域の、最も金になる経済資源と市場の支配を独占することだった。帝国の抑圧は、従順な低賃金労働力を生み出し、利益、債務支払い、税や歳入の、帝国への持ち出しの流れを促進する、従属した現地協力者、あるいは属国支配者の支持に向けられていた。

帝国主義戦争と‘帝国建設’の始まりであって、終わりではなかった。こうした征服戦争の後に続くのは、それまでに存在していたエリートを、帝国政権の従属的な立場に取り込むことだった。帝国の営利企業と既存エリートとの間での‘利益の分かち合い’は、‘帝国建設’の極めて重要な部分だった。帝国主義大国は、既存の宗教、政治、経済エリートを‘手段として利用し’、彼等に、新たな帝国を中心とする労働を分担させようとした。帝国産品輸出業者と競合する現地の製造業者や農業生産者を含む、それまでに存在していた経済活動は破壊され、従順な現地商人や輸入業者(買弁)に置き換えられた。要するに、帝国建設の軍事部門は、母国の経済権益情報を与えられていたのだ。占領は、何より、現地協力勢力を確保し、現地資源と労働力の徹底的かつ大量の搾取を回復させ、拡大させ、現地市場を帝国中央からの商品で獲得し、飽和させることを気に掛けていたのだ。

現代の“帝国建設”

現代のアメリカ軍介入と侵略の結果は、過去の帝国のそれと全く対照的だ。軍事侵略の標的は、イデオロギー的、政治的基準を元に、選定された。軍事行動は、イギリス東インド会社の様な‘先駆的’起業家の後に続いているわけではない。軍事行動に、大規模、長期的な、帝国の資本主義企業が伴わないのだ。大規模軍事基地を建設する、帝国の他国籍建設会社は、帝国国庫消耗の原因だ。

現代アメリカの介入は、既存の軍事・文民上の国家機構を確保し、接収することを狙っていない。そうではなく、侵略者は、征服した国家を分解し、あらゆるレベルで、基幹要員や専門家を殺し、最も逆行的な、民族-宗教的、地域、部族や氏族の指導者連中が、民族間、宗派間でお互いに争う戦争、言い換えれば、混沌に、参加することを可能にした。ナチスでさえ、拡張段階においては、現地のエリート協力者を通して支配することを選び、作り上げた、あらゆるレベルの行政機構を維持したのだ。

アメリカによる侵略の場合、既存の社会・経済構造丸ごとが、‘奪取’ではなく、弱体化される。あらゆる生産的な活動は、征服した国と、高度な経済、行政、教育、文化、社会部門を、永久的に損なわせることに夢中になっている指導部の、軍事上の優先順位次第なのだ。これは、軍事的には、短期的な成功だが、中期的、長期的な結果として、帝国にとっての略奪の持続した流入や市場の拡大ではなく、機能不全国家となる。それどころか、アメリカが持っているのは、おびただしい数の、大半が失業した敵対的な国民と、壊滅した経済の中で戦い会う民族-宗教集団に囲まれた一連の米軍基地だ。

アメリカの‘世界の指導者’という主張は、もっぱら破綻国家帝国構築に基づいている。にもかかわらず、軍事的、政治的に介入し、新たな地域に拡大を続け、新たな属国を建設する力学は継続している。そして最も重要なのは、この拡張主義者の力学は、理論的、歴史的に、帝国の基盤となってきた、自国内の経済的利益を更に蝕んでしまうのだ。それゆえ、アメリカにあるものは、帝国のない帝国主義、弱いものを餌食にし、その過程で、自らの体を貪り食うバンパイア国家だ。

エンパイアか、バンパイアか: アメリカのグローバル戦争の結果

エンパイア(帝国)は、歴史上、暴力的に政治権力を掌握し、狙った地域の富と資源(物的、人的)を利用した。時間とともに、彼等は‘実務関係’を強化し、母国への益々増大する富の流れを確実にし、植民地における帝国企業の存在感を拡大した。現代のアメリカ軍介入は、最近の全ての大規模軍事征服と占領後、全く逆の効果をもたらした。

イラク: バンパイア達による強奪

サダム・フセインの下、イラク共和国は主要産油国で、大手アメリカ石油会社にとって儲かる相手で、アメリカの輸出業者にとっては、儲かる市場だった。イラクは、安定して、一つにまとまった非宗教国家だった。1990年の第一次湾岸戦争は、アメリカの庇護の下で、北部における、事実上のクルド・ミニ国家樹立による第一段階の断片化をもたらした。アメリカは軍隊は撤退させたが、過酷な経済制裁を課し、第一次湾岸戦争の荒廃からの経済再建を制限した。2003年、アメリカが率いた第二次侵略と全面的占領は、経済を荒廃させ、何万人もの経験豊富な公務員、教師や警官を首にして、国家を分解した。これが完全な社会崩壊をもたらし、何百万人ものイラク人を殺害し、負傷させ、強制退去させることになった、人種・宗派間戦争を醸成した。G・W・ブッシュによるバグダッド征服の結果は‘破綻国家’だ。アメリカの石油・エネルギー企業は、貿易と投資で、何十億ドルも失い、アメリカ経済は不景気に追いやられた。

アフガニスタン: 果てしない戦争、果てしない損失

アメリカの対アフガニスタン戦争は、1979年に、イスラム原理主義者の聖戦戦士達に武器を与え、資金援助し、政治的支援をすることから始まっていた。彼等は非宗教的な国家政府を破壊し、分解することに成功した。2001年10月、アフガニスタンを侵略すると決心し、アメリカは、南西アジアにおける占領者となった。以後13年間で、ハミド・カルザイのアメリカ傀儡政権と‘NATO連合’占領軍が、タリバン・ゲリラ軍を打ち負かすことが出来ないことが明らかになった。何十億ドルもが、経済を破壊し、アフガニスタンの大部分を貧しくするのに費やされた。繁栄したのはアヘン密輸だけだ。傀儡政権に忠実な軍隊を作り出す取り組みは失敗した。2014年に始まったアメリカ軍の強制撤退は、南西アジアにおけるアメリカ‘帝国建設’の苦い終焉を示唆している。

リビア: 儲かる貿易相手から破綻国家に

カダフィ大統領支配下のリビアは、主要なアメリカとヨーロッパの貿易相手、アフリカにおいて影響力のある国へと発展しつつあった。政権は、大手国際石油会社と、大規模な長期契約を締結していたが、それは安定した非宗教的政府によって支持されていた。アメリカやEUとの関係は、もうかるものだった。アメリカは、大規模な、アメリカ-EUミサイルと爆撃による攻撃や、イスラム原理主義テロリスト、国外在住のネオリベや、部族民兵の混成部隊を武装させ、‘体制転覆’を押しつけることを選んだ。こうした攻撃で、カダフィ大統領と、(彼の多くの孫も含む)その家族の大半の殺害に成功し、非宗教的なリビア政府や、行政インフラを破壊し、リビアは、部族軍閥の紛争、政治的崩壊と、経済の徹底的破壊によって引き裂かれた。石油投資家は逃げ出した。百万人以上のリビア国民や、移民労働者は強制退去させられた。アメリカとEU という‘体制転覆パートナー’さえもがトリポリの自国大使館から逃げ出し、リビア‘議会’は、沖合のカジノ船上で活動している。こうした荒廃状態の一つとして、カダフィ大統領の下ではありえなかったろう。アメリカ・バンパイヤは、新たな獲物リビアの血は吸えたものの、もうかる‘帝国’に組み込むことができなかったことは確かだ。帝国は、石油資源を手にし損ねただけでなく、石油輸出すらも消滅した。帝国軍事基地の一つとて、北アフリカには確保できていない!

シリア: 帝国の為でなく、テロリストの為の戦争

アメリカ政府と、EU同盟諸国は、傀儡政権を据えつけ、ダマスカスを自分達の“帝国”に取り込むことを狙って、シリアでの蜂起を支援し、武器を与えた。傭兵の攻撃は、約200,000人のシリア国民の死を招き、国民の30%以上を退去させ、スンナ派過激派の軍、ISISによって、シリア油田を強奪した。ISISは、世界中から何千人ものテロリストを採用し、武器を与えて、親米派傭兵軍を滅ぼした。隣国イラクを侵略し、北部の三分の一を征服した。これが、アメリカが、イラク国家を、2003年に意図的に分解させた究極の結果だ。

アメリカの戦略は、またもやダマスカスの非宗教的なバシャール・アサド政権を打倒する為、イスラム教原理主義過激派に武器を与え、更に、より従順な傀儡を選び、彼等を見捨てることだった。戦略は、アメリカ政府に‘ブーメランのように戻った’。ISISは、バグダッドのマリキ政権の無力なイラク軍と、イラク‘クルディスタン’の、アメリカが買いかぶっていた、ペシュメルガ代理‘戦士’を打ちのめした。シリアにおけるアメリカ政府の傭兵戦争は‘帝国’を拡大しなかった。実際、既存の帝国の前哨を弱体化したのだ。

ウクライナでの権力掌握、ロシア経済制裁と帝国建設

ソ連崩壊の直後、アメリカとEUは、バルト海沿岸、東ヨーロッパ、そしてバルカン半島の旧共産国を、自らの勢力圏に取り込んだ。これは、新自由主義政権の大半を、NATOに組み込み、NATO軍を、ロシア国境に派遣することで、ロシアとの基本的合意に、明らかに違反していた。腐敗したボリス・エリツィン政権の間、‘欧米’は、現地のギャング連中、略奪した富をレンダリングする為に、EU、あるいはイスラエル国籍を得たオリガルヒの協力を得て、ロシア経済を徹底的に略奪した。領臣エリツィン政権の終焉と、ウラジーミル・プーチンの下でのロシア上昇と復帰のおかげで、アメリカとEUは、コーカサスとウクライナで権力を掌握し‘帝国’を深化させ、拡張する戦略を編み出した。2012年、グルジア傀儡政権のオセチア攻撃による権力と土地奪取には、ロシア軍は断固反撃した。これはキエフ・クーデターの単なる予行演習にすぎなかった。2013年末から、2014年にかけて、アメリカは、選挙で選ばれた政府を打倒する暴力的右翼クーデターを財政支援し、精選した親NATO派の子分を押しつけて、キエフの権力を握らせた。

新たな親米政権は、特に二南部・東部ウクライナに集中している二言語話者国民の中から、全ての独立した、民主的な連邦主義者や、二言語話者や、反NATO人物の追放に素早く動いた。クーデターと、それに続く追放が、南東部での、大規模武装蜂起を引き起こし、抵抗勢力は、NATOが支援するネオファシストの軍隊や、オリガルヒの私的軍隊民兵の侵略に抵抗することに成功した。キエフ政権が、ドンバス地域のレジスタンス戦士を鎮圧しそこねたことが、レジスタンスを孤立化させ、弱体化し、損ねることを狙った、多面的なアメリカ-EU介入を招く結果となった。なによりも第一に、彼等は、何十万人ものウクライナ人一般市民が、爆撃からようやく逃れていた東部正面の国境閉鎖を、ロシアに強いようとした。第二に、南東地域の民主的な、連邦主義者の要求への政治的支持を止めさせる為に、アメリカとEUは、ロシアに経済制裁を課した。第三に、ウクライナ紛争を asロシア国境における大規模な軍事力増強、NATOミサイル基地拡張、揺らぐ傀儡政権を支援できる、あるいは、いかなる敵に対しても、NATOが支援する将来のクーデターを支援できるエリート即応介入軍事部隊たちあげの口実として、利用しようとしているのだ。

キエフ政権は、経済的に破綻している。南東部の自国民に対する、この政権の戦争はウクライナ経済を破壊した。何十万人もの有能な専門職、労働者や、その家族がロシアに逃げた。キエフがEUを受けいれたことで、ロシアとの極めて重要なガスと石油協定が無効となり、ウクライナの主要エネルギー源と、わずか数ヶ月先の冬の暖房を損なっている。キエフは借金を支払うことができず、債務不履行に直面している。キエフにおける、ネオファシストとネオリベの張り合いは、政権を更に弱体化させるだろう。要するに、アメリカ-EUのウクライナにおける権力掌握は、効果的な‘帝国の拡大’には至らなかった。むしろ、それは新興経済国の完全崩壊を導き、ロシアとウクライナの金融、貿易や、投資関係の急激な逆転を促した。対ロシア経済制裁は、EUの現在の経済危機。を悪化させているロシアに対する軍事的対立という好戦的姿勢は、EU諸国中での軍事支出増大を招く結果となり、乏しい経済資源を、雇用創出や、社会福祉から更に流用させる。EUは、農産品輸出市場としてのかなりの部分を失い、ロシアとの数十億ドルの軍-産業契約も喪失、し経済勢力としての‘帝国’を強化するのではなく、確実に弱体化させている。

イラン: 1000億ドルの懲罰的経済制裁が、帝国を構築するわけではない

アメリカ-EUの対イラン経済制裁は、極めて高価な政治的、経済的犠牲をもたらした。‘帝国’とは、多国籍企業の拡張や、帝国の中心にある、戦略的経済部門用に、安定した安いエネルギーを確保する為に、石油とガス資源を入手しやすくすることだと、我々が理解するのであれば、経済制裁は、帝国を強化してはいない。

対イラン経済戦争は、湾岸君主国や特にイスラエルを含むアメリカ同盟諸国の強い要請によるものだった。こうした国々は、アメリカ‘帝国’にとって疑わしい‘同盟国’で... 広く酷評されている有力者で、貢ぎ物をよこせと、帝国の中心に強制できる人種差別主義政権だ。

アフガニスタンやイラクや他の国々やイランは、アメリカ・グローバル権益との権限分割協定に協力する意図を明らかにしている。とはいえ、イランは地域大国で、屈服して、アメリカ属国になることはあるまい。経済制裁政策は、イラン大衆の蜂起を挑発しておらず、政権転覆にも至っていない。経済制裁は、軍事的ないいカモにするほどまで、イランを弱体化していない。経済制裁は、イラン経済を弱体化させはしたが、イランがアメリカのライバル、ロシアと中国との経済的、外交的絆を強化したので、あらゆる種類の長期的帝国建設戦略に対して、逆効果をもたらしてもいる。

結論

この概略調査が示している通り、アメリカ-EU戦争は、従来の、あるいは歴史的な意味での帝国建設に役立ってはいない。せいぜい、連中は、帝国の敵の一部を破壊したにすぎない。しかしこれらは、犠牲が多すぎて、引き合わない勝利だ。標的政権の打倒と共に、国家の組織的な崩壊が、強力で無秩序な勢力を解き放ち、この勢力が、自らの社会を支配することができ、帝国主義者が、経済搾取によって儲ける好機を確保できる様な、安定した新植民地政権を作り出すいかなる可能性も無くしてしまった。

海外でのアメリカの戦争は、たかだか、膨大な数の自暴自棄で敵対的な住民の中に、前哨基地、外国の土地を確保したにすぎない。帝国主義戦争は、絶え間ない地下抵抗運動、民族間内戦や、帝国の中心に‘ブローバック(逆流)’する恐れのある暴力的テロ組織を生み出した。

演出された選挙、あるいは‘カラー革命’を利用した、アメリカとEUがたやすく旧共産主義諸国を併合したことは、膨大な国家の富と、熟練労働力の奪取をもたらした。ところが、ヨーロッパ-アメリカ帝国による、中東、南アジア、北アフリカとコーカサス残虐な侵略、占領作戦 は悪夢の様な‘破綻国家’を生み出した- 帝国の国庫を流出させ続け、永久占領と戦争の状態をもたらしている。

協調的な腐敗したエリートが率いていた東ヨーロッパ衛星諸国の無血奪取は終わった。軍国主義的戦略に依存している21世紀は、19世紀から20世紀の時期、経済侵略と大規模経済発展が、軍事介入と政治的転換を伴って、成功していた多面的な植民地拡大とは、全く対照的である。今日の帝国主義戦争は、国内経済の経済崩壊と苦難と、海外での永久戦争という持続不可能な流出を引き起こしている。

ウクライナ国内へ、そしてロシア包囲、主要核大国の中心を狙ったNATOミサイルという、現在のアメリカ/EUの軍事拡大と、経済制裁は、世界核戦争をもたらす危険があるが、そうなれば、実際、軍国主義的帝国構築に終止符を打つことになるが… 人類にも終止符を打つことになる。

ニューヨーク、ビンガムトン大学元社会学教授、James Petrasは、50年間、階級闘争に関与しており、ブラジルとアルゼンチンの土地を持たない人々や失業者に対する助言者、Globalization Unmasked (Zed Books)の共著者である。http://petras.lahaine.org

記事原文のurl:http://petras.lahaine.org/?p=2002

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英スコットランドの独立を問う住民投票に盛り上がる沖縄独立運動 

スコットランド独立に色めき立つ沖縄の独立活動家 学者や有識者らと意見交換も
2014.09.16
英スコットランドで18日に行われる独立を問う住民投票は、世界中の独立運動を活気づける可能性がある。それは日本とも無縁ではない。沖縄を日本から独立させる「琉球独立論」を唱えるグループは、スコットランドの独立派に学び、琉球独立に向けた世論を盛り上げようとしている。

英ガーディアン紙によると、沖縄で独立を訴える「琉球民族独立総合研究学会」のメンバーらが15日から訪英。スコットランドで独立派や学者、有権者らと意見交換する。沖縄の地元紙「琉球新報」の記者も同行する模様だ。

『琉球独立論』の著者で同学会の設立メンバーである、龍谷大学の松島泰勝教授は日本を発つ際、自身のフェイスブックへの投稿で、「琉球の独立を展望し、スコットランドと琉球を結ぶ様々なネットワークを短い間ですが作りたいです」と意気込みを見せている。

沖縄の独立派がスコットランドに注目する背景には、スコットランドと沖縄の安全保障上の共通点もある。

スコットランドの独立をめぐっては、独立後もイギリスの通貨ポンドを継続して使用できるか否かに注目が集まっている。だがもっとも重要なものは、イギリスの核戦力の配備をめぐる問題だ。イギリスの核戦力は核兵器を搭載した潜水艦のみだが、それらはすべて、スコットランドのグラスゴー郊外にある基地を母港としている。

もし、スコットランドの独立国家として、「核兵器撤廃」を掲げる新しい政府が誕生した場合、イギリスの核戦略は大きなダメージを受けることになる。それは、沖縄独立派の目指す“ゴール"とも重なる。沖縄の独立運動家は、日本からの独立を達成し、米軍を含めたすべての軍事基地を沖縄から撤去することを目指しているからだ。

スコットランド独立運動が沖縄に与える影響について、外交評論家の佐藤優氏は、12日付中日新聞のコラムで次のように述べている。「沖縄ではスコットランドの住民投票に対する関心が強い。(中略)スコットランド情勢が今後、沖縄に無視できない影響を与えることで、日本からの遠心力は一層強まると思う」

スコットランド独立運動に感化されて、今後、沖縄独立論が強まるようになれば、日本の国防はさらに危うくなる。チベットやウイグル自治区を抱える中国だけでなく、日本にとっても動向を注視すべき大きな問題と言える。(呉)


今日18日英国スコットランドの独立を問う住民投票が行われる。
イギリスは日本より遅くれて18日になるとは言え、今から24時間以内には結果が判明するのだろう。
この投票結果を待ち望んでいる人々が世界中にあるらしい。
日本でも沖縄県から、「琉球民族独立総合研究学会」のメンバーらが15日から訪英し、
スコットランドで独立派や学者、有権者らと意見交換する予定とのことである。

沖縄独立を唱える人がある事は、以前から噂には聞いていたが、
それをアメリカも日本政府も許す筈がないから、
実現する事は難しいだろうと私は何となく思っていたが、
スコットランドがイギリスからの独立を果たすようなことになったら、
日本からの独立を達成し、米軍を含めたすべての軍事基地を沖縄から撤去することを、目指している沖縄の独立運動家達は勢いづく事だろう。

将来沖縄の独立運動が活性化して来たとき、
中国を誹謗中傷している日本政府及びアメリカはどう対応するのだろう?
安倍政権が夥しい沖縄の米軍基地を放棄する事を受け入れ、沖縄の独立を素直に認めるだろうか?
アメリカが安倍政権の決定に怒ることなく従ってくれるだろうか?
現在の安倍シンパは、中国からの独立を求めて運動しているチベットやウイグル自治区を弾圧する中国を、悪者にして粋がっているけれど・・・・・

井戸川氏福島県知事選挙に出馬表明 

双葉町元町長の井戸川氏が福島県知事選に出馬表明
2014年9月17日6時0分 スポーツ報知
 東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県双葉町の元町長、井戸川克隆氏(68)は16日、県庁で記者会見し、県知事選(10月9日告示、26日投開票)に無所属で出馬すると表明した。

 井戸川氏は「国や東電の言いなりにならず、県民主権の県政を進める」と述べた。公約として、現在の避難区域にとらわれず、県独自に放射線の管理区域を設定して県民に避難の選択肢を与えるなど、被ばくを最小限に抑える政策を掲げた。

 井戸川氏は2005年11月から13年2月まで、双葉町長を務めた。5月には、福島第1原発を訪問後に登場人物が鼻血を出す描写が議論となった漫画「美味しんぼ」の雑誌連載に実名で登場。鼻血の原因について「被ばくしたからですよ」などと語っていた。また「福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢いる」と指摘し、「今の福島に住んではいけないと言いたい」とも発言した。フェイスブックに鼻血の写真を掲載するなどした。

 知事選には前副知事の内堀雅雄氏(50)、元岩手県宮古市長の熊坂義裕氏(62)、牧師の五十嵐義隆氏(36)、接客業の高嶋努氏(51)が出馬を表明している。


立候補の名乗りを上げる人が中々出ないと言われていた福島県知事選に、
立候補する人が次々と名乗りをあげている様である。
民主党と社民党に自民党まで相乗りで支援する内堀正雄氏は、佐藤雄平知事の副知事だった人で、
佐藤県政を踏襲する考えを表明している。

既に立候補を決めている前岩手県宮古市長の熊坂義裕氏(62)には、
すでに熊坂義裕氏を支援する勝手連が創られ、
今年2月の東京都知事選で細川護熙元首相を応援した、脱原発弁護団全国連絡会代表を務める弁護士の河合弘之氏、
同じ都知事選で宇都宮健児氏を支援した弁護士の海渡雄一氏、
東電株主代表訴訟原告団の木村結事務局長が、
勝手連の代表世話人に名を連ねていると言う。(こちら

私としたら井戸川元双葉町町長に、福島県知事になっていただきたいと願われるが、
これでは東京都知事選と同じように、脱原発派が割れる事になって、
自民党も支持する事に決めた前副知事の、
内堀雅雄氏の当選という事になってしまうのではないかと危惧される。

前副知事は現在の福島県政を踏襲する事になるのだから、こんな人を当選させたらおしまいである。
福島県民を騙して濃厚な放射能汚染地域に住み続けさせられ、
更にその上、除染作業員としてで住民を就労させ、重ねて放射能被爆させる、
ゼネコンに不当利益を齎す政府主導の、悲惨ビジネスを続けさせる事になるだろう。

今頃になって井戸川さんが立候補を言い出されるのには、何か分けがあるのだろうか?

TPPの推進される日本社会の状況 

街の弁護士日記「マチベンの暑中見舞い」に、 街場の弁護士32年の実感という題で、
岩月弁護士が1980年代から現在の日本社会、一般庶民の置かれている立場の変遷を分かりやすく書いておられる。
前半部分も面白いのだけれど、全文を引用すると可也長くなるので、
現在の日本にとっての喫緊の課題である、「TPPによるグローバリゼーションになぜ反対するのか」以降を紹介させて頂く。
   (引用)

TPPによるグローバリゼーションになぜ反対するのか

貧困社会への道程

 戦後まもなくから長く職業斡旋事業は禁止されていた。労働者の賃金をピンハネする人入れ稼業は絶対的な悪だとされていたからだ。小規模事業者を保護する大規模店舗の出店規制も厳しかった。日本社会では、長く公平の理念が尊重されていた。
 大店法が改正され、出店規制が緩められたのは1990年。その4年前に労働者派遣を認める労働者派遣法が施行されている。
 その後、時代は大きな変わり目を迎える。1991年にソ連が崩壊し、冷戦が終結した。資本主義の暴走を牽制する重しが消えた。
 1995年には、管理職や基幹労働者を除く、一般労働者を流動化することを経済界が提言した。以後、通訳等ごく一部の専門職に限られていた派遣労働が漸次拡大されていった。30年前(1985年)には16%だった非正規労働の割合は今や4割に迫る。
 経済界が労働力の流動化を求めた理由は、グローバル市場での競争力の確保である。つまりグローバル市場での競争力を強調すれば強調するほど、労働力は部品と同じコストとみなされ、労働者は不安定な地位に置かれ、生活は劣化していく。
 かつては家計補助労働の典型だったレジに男性が立つ姿を見るようになったのは、ほんの数年前だ。それが今では当たり前の風景になっている。


日本は格差社会か

 では日本が格差社会かと言われると、統計ではそうではないというから、また恐ろしい。
 高齢化の影響を除いた統計処理では、社会構造ではまだ日本は先進国の中では相対的に平等だというのだ。
 欧米の失業率は高くなると10%を超える。日本では5%程度の失業が問題になる。日本社会は未だに欧米並みの格差社会ではないというのだ。
 格差社会の米国では上位1米国では1%の富裕層が所得の20%を占め、資産の4割を独占する(中国も同様である)。新自由主義政策を打ち出した英国やカナダも同じ傾向で、上位1%の富裕層が15%の所得を独占している。
 日本の富裕層1%の所得はは2000年以降微増傾向ではあるが、まだ10%に満たないと言われる(2005年現在)。それにしても90年代半ばまでは、大企業の役員の年収は労働者の平均賃金の2.5倍程度の割合を保っていた。この構造が急速に変化していることは周知だろう。
 TPPは、日本の法的・社会的風景を一括して新自由主義の風景に変換する。
 富裕層を急速に富ませ、市民の生活は貧困へと追い込まれていく。

TPPの経済的側面

 TPPは相変わらず、農業問題、関税の問題として伝えられている。
 輸出力を高めるためにTPPは必要だと、輸出産業と農業の対立が煽られる。TPPに反対するのは、少数のために多数に犠牲を強いるという宣伝が定着している。
 輸出力を高めるためにTPPをというなら、コストである人件費を抑制しなければならない。実質賃金は低下し、市民の生活は益々困窮する。
 アベノミクスが、解雇規制の緩和、残業代ゼロ法、生涯派遣を追及するのはグローバル市場で人件費をカットし、競争力を高めるためには必然なのだ。
 かつての小規模店舗に変わったコンビニの「経営者」の収入は、365日24時間の体制を確保するために、時間単価では最低賃金すら下回り、裁量もない。リスクを「経営者」に転嫁する実質無制限労働の労働者である。
 そんな風景を置き去りにして、国際競争力を追及するのが今の経済政策だ。
 世界銀行の統計では、2012年、日本のGDPに占める貿易依存度は調査した206ヶ国中、196位だ。日本の経済規模が大きいから、世界の貿易では目立つ存在かも知れないが、日本の輸出依存度は一貫して15%程度で、85%は内需である。内需を厚くするための所得の再配分が国民にとっての利益であることは明らかだろう。
 アベノミクスは違う。消費税増税と法人税減税を同時に行うという市民から大企業への所得の逆配分だ。ほんの少し前まで考えられなかった施策が経済成長策として堂々と行われる。
 一部のグローバル企業のために大多数の国民に犠牲を求める、総仕上げがTPPに他ならない。


対米従属というくびき

 TPPも集団的自衛権行使も米国の要求によるものだ。
 集団的自衛権は日本国憲法の平和主義と相容れないだろう。
 同様に、暮らしの仕組みをグローバル企業本位のものに一括変換するTPPは憲法の国民主権と基本的人権尊重主義を踏みにじる。
 米国の国力の衰退は、否応なく日本に軍事的役割の負担を求める。集団的自衛権行使容認に込められたのは、米軍を肩代わりする自衛隊に他ならない。米国のためいっそうの軍事予算の肩代わりを求められるのも必至だろう。
 軍事のクローズアップも一面では確実に金儲けと結びついている。利にさとい経済人は、武器輸出や軍事ODA、そして民間軍事会社で儲けようとする。いわゆる「死の商人」に踏み出すこともいとわない。
 TPPで日本は、国民の生命や財産を守る多くの法律の改正を余儀なくされる。一方、米国は全く国内法を変えることなくすむ仕組みになっている。自分を安全地帯において一方的に相手国の制度の変更を求めるのが米国の自由貿易協定の歴史だ。一方的に責めるだけで自分は安全圏にある姿は、米軍の空爆に似ている。
 そんな不平等は百もわかっていて、TPPの締結を急ごうとする政府は、結局、国民を食い物にして自らの利益を得ようとする勢力を代表しているとしか言いようがない。
 新自由主義の元祖のように言われるアダムスミスは、労働が価値を生み出すこと、したがって、労働に見合った賃金を保障すべきことを説いた。マルクスはいうまでもなく、ケインズも価値を生み出すのは労働であると考えていた。労働者をモノ扱いしてできるだけ賃金を削り取ろう等という考え方は、歴史に残る偉大な経済学者は考えもしなかったということだ。


街場の弁護士の矜持

 TPPに反対する主張を繰り返したとき、意外だったのが、「弁護士の中にも、まだ、そういう人がいたのか」という反応だった。
 弁護士の大増員も年次改革要望書に基づく、米国の要求であった。弁護士数はこの10年で倍増し、3万5000人に近づいている。所得100万円を下回る弁護士が3割を超え、法律事務所は経営難が広がり、事務所閉鎖も相次いでいる。先行きのない法律家の志願者は激減し、挙げ句には東大法学部が定員割れを起こす事態にまでなっている。
 一般市民の生活が貧困化へ向かう中で、弁護士だけ激増すれば、弁護士が困窮化するのは明らかだ。
 かつて、弁護士には「在野」という共通の精神があった。官にも企業にもおもねらないことを誇りとしていた。経済基盤を奪われれば、「在野」精神も失われる。官にも大企業にも、文句が言えない刹那主義が弁護士の世界にも広がっていると言うと、言い過ぎだろうか。少なくとも一般にはそうした弁護士像が行き渡っているから「まだ弁護士の中にもそうした人がいるのか」という反応が出るのだろう。
 新自由主義による経済成長が市民の生活を豊かにしないことは街場の弁護士として痛感している。グローバル資本のために経済・社会を作り替えるTPPは、1%を富ませ、99%を犠牲にしていくだろう。
 だからこそ、在野精神に矜持を持つ街場の弁護士として毅然としてTPPによって反対を主張し続けたい。

佳子様学習院大学2年で中退 

【皇室】秋篠宮佳子様、学習院大学を中退 国際基督教大学を受験へ
公開日: 2014/09/12
秋篠宮ご夫妻の次女の佳子さまは、来月、姉の眞子さまが卒業された国際基督教大学のAO入試を
受験されることになりました。
これを前に、佳子さまは、これまで通っていた学習院大学を中途退学されたということです。関係者によりますと、佳子さまは、来月、姉の眞子さまがことし春に卒業された東京・三鷹市の
国際基督教大学教養学部のアーツ・サイエンス学科を、AO入試で受験されることになりました。
AO入試は、ペーパーテストではなく出願書類や作文、それに面接などで合否が決まる入学試験です。
佳子さまは、去年の春、東京・豊島区の学習院大学に入学し、小学校の教員を育成するため
昨年度から新たに設けられた文学部の教育学科で学んできましたが、国際基督教大学を受験するのを前に、
中途退学されたということです。

佳子さまは、去年、高校を卒業する際、「これからもさまざまな経験をしていきたい」と述べられ、
秋篠宮ご夫妻は「今後もさまざまな事柄に接しながら、自身の関心を深めていってほしい」と述べられていました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140911/k10014521151000.html


秋篠宮佳子様は優しそうな方で私は好感を持っていたのだけれど、上記サイトのコメント欄には

〇勉強したいことがあるならいいじゃない。

〇「勉強したいことがある」って学習院大に学科新設させたことも知らないおばさんは
鬼女板に引きこもっててください、どうぞ

〇まあ前期で盛大に単位落として留年確定ってところじゃね?


等の厳しいコメントが散見されました。

しかし、愛子様が中学校をちょっと遅刻されたら、
ある事ない事誹謗中傷とも言える様なことを書きたてて、
しきりに愛子様バッシングをしていた週刊新潮などの週刊誌が、
秋篠宮家の不祥事となると、貝のように口をつぐんだままのようです。

やっぱり週刊誌が皇室記事に付いて、書いて良いかどうか、政府によって統制されているというのは本当のようですね。
そして現政権は次の天皇陛下となられることが決まっている皇太子家のことを、週刊誌が悪し様に書くことを許しているのに、
弟君の秋篠宮家に付いてだけは、強力な報道管制を強いているもののようです。

マスコミの中には佳子様への好意を醸成すべく、
お小さい時のスケートをしておられる可愛らしい佳子様の映像を流しながら、
学習院大学中退の件を伝えているニュースサイトもありました。
普通だったら映像と同時に文字化したものを載せていますのに、
この件に関してだけ、わざわざ「映像でご覧ください」と書いて、
読者が映像を見る様な工夫までしていました。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20140912-00000065-jnn-soci
一応報道はするけれど、秋篠宮家の名誉だけはなんとしても守りたいという苦心が、滲み出ているようなニュースサイトでした。
(総ての皇族のニュースが公平に、この様に愛に満ちているのだったら、不信感を呼ぶこともないのですが、
皇太子家と秋篠宮家のご両家で、天と地程の差がつけられているというのが、裏に何かあると疑いたくなる理由なのです。)

自民党極右政権が国民を戦争に狩り出す際、天皇の名を利用しようとしているらしいのは、想像に難くないのですが、
天皇信奉者を名乗る人々が、皇太子家の方々に対して、私のような庶民にさえ見えるくらいに、ぞんざいな御扱いをしています。
多分皇太子様は政府が国民を兵士として徴用する時、
すんなりと政府に協力はされないだろう(利用しずらいだろう)と、安倍総理等の天皇制国家主義者は、思っているからなのではないかと、私は以前から感じていたのですが、
佳子様のこのたびの不祥事に対するマスコミの反応を見て、
その確信を新たにする思いです。

然しながら宮内庁がこの事を9月11日に発表したのにはどんな訳があるのでしょう?
9月11日は佳子様のお母様、紀子妃のお誕生日だそうですのに・・・・・
(この件とは関係ありませんが私は、もしかしたら米戦争屋は紀子妃のお誕生日が9月11日と聞いて、紀子妃を利用したい・利用できると思ったのではないかと、嘗て想像したのでした。
彼らにとって9・11はラッキーナンバーなのではないかと思うくらい、何かを仕掛けるとき良く使う日らしいですし・・・・・)


朝日バッシングの本当の理由 

街の弁護士日記は「朝日新聞「誤報」事件  秘密保護法の生け贄」で、
今、日本では国を挙げて朝日新聞を叩いているが、これは秘密保護法の施行された後のマスコミに対する警告ではないかと言っておられる。
  (一部引用)
12月には秘密保護法が施行される。
政府は、取材、報道の自由を侵害しないというが、今回の事件で、報道のハードルは一挙に上がった。
十分な裏付け取材もなく、報道すれば、即、刑事処分が待っている。
誤報の後の対応が重要だ等という話では断じてない。
そして、「秘密」について、十分な裏付け取材を行うのは不可能だ。
朝日新聞は、全言論界に、秘密保護法の威力を見せつけるための、生け贄とされたのだ。


朝日新聞が叩かれている理由は、
秘密情報を報道するに当たって、その裏づけが充分ではなかったという事であるが、
秘密情報を報道するに当たって、十分な裏付け取材を行う事は不可能な事である。
それなのに、裏づけが充分ではない記事を書いたことが、
こんなにもバッシングされるのは、甚だ理不尽な事ではないだろうか?
こんな理不尽なバッシングをしつこく続けるのは、
「下手な事を書いたら後でどんな目に会うか分からない。」と新聞記者たちが思うようになる事を狙っての、
大掛かりなバッシングなのではないかと思われる。

秘密保護法が施行された後でも、新聞記者が偶々秘密にされている情報を掴んだら、不充分な情報ながらそれを記事にするかも知れない。
しかし、後でバッシングにさらされるかも知れないという事になると、
余程剛毅な記者でない限り、その報道に二の足を踏むようになるだろう。
朝日新聞は秘密保護法の効力を徹底させる為に、今回のような形で、生贄にされたのではないかという訳である。

新ベンチャー革命属国日本を完全支配したい米国某勢力にとって、日本の主要メディアの攻略は必須:NHKに次いで朝日新聞も彼らの軍門に下るのかによると、

90年代、テレビ朝日がメディア王のルパート・マードック氏に乗っ取られそうになったことがある。
当時の朝日新聞経営者は、必死になって防衛し、その時はテレ朝の外資化は食い止められた。
もし、日本のメディアが外資化されると、日本の国益を損なう危険があるからと言う理由で、
日本には外資規制があって、日本のメディアを外資が乗っ取ることに制約があったお陰である。

しかし将来、米戦争屋が政府に圧力をかけ、TPPか何かを利用して、
朝日を乗っ取ろうと企んでいるのかもしれない。
なぜ彼等(米戦争屋)が朝日にそこまで執着するかと言えば、彼等が朝日は日本を代表するメディアと認識しているからであろうと思われる。
それと既に読売や産経を乗っ取っているので、朝日も支配下に置くことが出来たら、今より更に日本人を操作しやすくなるという理由なのだろう。

米戦争屋は安倍総理が「鬼畜米英」と言って、アメリカと戦った戦前日本を肯定しているのに、
それを野放しにしているのは何故か?
新ベンチャー革命の当該記事より一部引用させて頂く。
    (引用)
 今の安倍自民とネトウヨは得意満面となっていますが、安倍首相が、米国を敵視していた戦前日本を肯定することは、ドイツのメルケル首相がナチスを肯定するのと同じことです。その意味で、得意絶頂の安倍自民もネオウヨも、欧米の常識に著しく反しています。にもかかわらず、日本を属国支配する米戦争屋は彼らの言動を黙認しています、なぜでしょうか。なお、アメリカ様で安倍氏の戦前肯定を非難しているのは、日本を打ち負かした米戦争屋ではなく、アンチ米戦争屋のオバマ政権の方です、くれぐれも誤解なきように・・・。
 米戦争屋がなぜ、安倍氏の戦前肯定思想を黙認しているかについては、本ブログ前号No.970にて指摘した通りです。安倍氏が好き勝手に泳がされているのは、米戦争屋ネオコンに日中戦争扇動という遠大な企みがあるからです。安倍氏は故意に彼らに踊らされているにすぎません(注3)。問題は、安倍氏もその取り巻きも、米戦争屋の企みに気付いていないことです。

という事で、
日本はアメリカの戦略に乗せられて、対中戦争を起こすべく煽動され続けているが、
朝日が躓いたのを機に朝日を乗っ取り、
米戦争屋は更に日本人を煽動して、日中戦争を起こさせようと手薬煉引いて待っているのかも知れない。

この様に朝日バッシングには、複雑な思惑の元に行われているのではないかと思われる。
表面的に見て朝日が叩かれる事が妥当であるかどうかの問題以前に、
朝日バッシングはもっと恐ろしい計略をはらんだ事件のようである。

朝日新聞の凋落によって、
日本は危険な戦争に、更に又一歩近づかされようとしているのかも知れない。

米国のベテラン諜報専門家たちから アンゲラ・メルケル首相に宛てた公開書簡  

地球座 グローガー理恵さんの記事
「米国のベテラン諜報専門家達が、メルケル独首相に公開書簡を提出: 「ロシアの侵入に関する情報」について警告」2014年 9月 12日 に、
アメリカの元諜報専門家達がメルケル・ドイツ首相に当てた公開書簡を翻訳して載せておられる。

アメリカの元諜報専門家の中にも、
アメリカ政府が嘘の情報を操って、世界的危機を醸成しようとしている現状を憂慮し、
何とか危機を打開しようと苦心しておられる方が大勢おられる様である。

その公開書簡を和訳をここに転載させていただく。


Consortiumnews.comから: ロシアの侵略に関する情報についてメルケル首相に警告

(日本語訳:グローガー理恵)

反ロシア・ヒステリーがワシントン当局で荒れ狂っていること、ーそして新しい冷戦の幻影ーに危機感を覚えた米国のベテラン諜報専門家たちが、8月30日、メルケル独首相に公開書簡を送るという、異例の手段を講じた。書簡は、ロシアの「侵入」を主張する、ウクライナおよびアメリカのメディアの信憑性に対して疑問を投げかけている。

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2014年8月30日

アンゲラ・メルケル首相に宛てた公開書簡

書簡作成者:ベテラン・インテリジェンス・プロフェッシオナルズ・フォー・サニティー 【Veteran Intelligence Professionals for Sanity (VIPS)】

ウクライナとNATO について



我々、下記署名しました者は、米国諜報機関に任務した長年のベテランです。我々は、9月4日から5日までに開かれるNATOサミットに先立ち、閣下に、我々の見解について知っていただく機会を持つことを確実にするために、この公開文書を提出するという、異例の手段を講じました。



例えば、閣下が知る必要のあることは、ロシアの大規模なウクライナ「侵略」に対する告発は、確実な情報によって支えられていないようであるということであります。むしろ、この「情報」は、12年前に米国が先導したイラク攻撃を正当化するために用いられた情報と、同じ類の、疑わしい、政治的に「工作された」情報のように思われるのです。



あの時、我々は、イラクに大量殺戮兵器が存在するという確かな証拠を見出すことはありませんでした。; 今、我々は、ロシアの侵入を示す確実な証拠を見出していません。12年前、ゲアハルト・シュレーダー前首相は、イラクの大量殺戮兵器(WMD)の証拠の浅薄さに注意を払い、ドイツがイラク攻撃に参加することを拒否しました。我々は、閣下が、ロシアのウクライナ侵略を主張している米国務省およびNATO関係者らの告発に対して、然るべく疑いを持つべきであると考えます。



8月 29日、オバマ大統領は、「ウクライナにおける最近の動きは、ここ何ヶ月間もの間、ウクライナで起こってきたことの継続であり……これは、真の状況変化とは言えない」と公に評して、上位外交官やコーポレート・メディアの誇張を静めようとしました。



しかし、オバマが持つ、彼の政権内での政策立案者達に対する統制力は弱々しいものであり、ー彼は、残念なことに、歴史的認識に欠けており、戦争に関する知識も乏しく、反ロシア攻撃を政策の代わりに用いています。



1年前には、タカ派の国務省官庁職員達と彼らのメディアの仲間たちが、(いくらよく見ても)疑わしい「情報」を根拠にして、危うくも、オバマ氏に大規模なシリア攻撃を開始させるところでした。



我々が「上辺だけの尤もらしい偽情報」と見なすものが益々目立ってきていること、そして、一見、そのような偽情報に依存しているようなことが主な誘因となって、過去数日間にわたり、交戦がウクライナの国境を越えエスカレートしていく可能性が著しく高まったものと、我々は考えています。もっと重要なのは、閣下や他のヨーロッパのリーダー達が、来週のNATOサミットに、どれだけの度合いで思慮分別のある懐疑的態度を持ち込んでいくかによって、このようなエスカレーションの可能性を避けることができるというのが、我々の見解です。



不真実との体験



我々は、閣下のアドバイザー達が、NATOのアナス・フォー・ラスムセン事務総長の信憑性に関する彼の前歴には一貫性が欠けていることについて、貴女に忠告してくれたであろうということを願っています。我々は、ラスムセンのスピーチ原稿は、ワシントンによって書き続けられているのであろうと考えています。このことは、米国が先導したイラク侵入の前日に、当時デンマーク首相だったラスムセンがデンマーク議会に向かって、「イラクは大量殺戮兵器を保有している。これは、我々が単に信じているだけのことではない。我々が知っていることなのだ。」と告げたときに、非常に明らかになりました。



写真は一千語に匹敵し得ます。; また、欺くことも可能です。我々には、各種の衛星画像やその他の写真はもちろん、他の類の情報も含めて、それらを収集し、分析し、報告をした、かなりの経験があります。8月28日に、NATOによって公開された衛星画像は、ロシアのウクライナ侵入を告発する根拠としては、非常に弱々しく浅薄である、と申し上げれば充分でしょう。悲しいことに、これらの衛星画像は、2003年2月5日に、コリン・パウエルによって国連で提示された、同じように、何も証明することがなかった画像と非常によく似ているのです。



その同じ日に(2003年2月5日に)、我々はブッシュ大統領に、「以前の我々の同僚であるアナリスト達が、情報が政治化されていることに、ますます苦しんでいます」と、警告しました。そして、きっぱりと彼に、「パウエルのプレゼンテーションは、戦争を正当化することに厳しく詰め寄ってはいません」と、告げました。そして、ブッシュ氏に、「議論の規模を広げることです……..我々には納得できる理由が見つからず、我々の見解では、意図せざる破滅的な結果をもたらすことになるであろうという戦争を遂行することを、明らかに決心している、アドバイザーのサークルを超えて、議論を拡大して下さい」と、強く勧告しました。



今日のイラクの状況をよく考えてみて下さい。破滅的というよりも、もっと酷い状況にあります。

これまでのところ、ウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナでの戦闘について、かなり差し控えた態度をとってきましたが、我々は、ロシアも、「打撃/衝撃を与え威圧する」ことができるのだということを、念頭に置いておく必要があります。もし、ウクライナのために、結果として、ヨーロッパにおいて、このような事態(ロシアが衝撃を与え威圧する事態)が生じる可能性が、ほんの僅かでもあるのなら、分別あるリーダ達は、このことについて慎重に考え抜くことが必要であると思います。



NATOと米国が公開した写真が、彼らの手中にある、ロシアの侵入を証する上での最善の「証拠」だというのであれば、ロシア側が確実に挑発的であると見なすような行動を、NATOサミットで承認させるために、論拠を固める主要努力が進行中なのではないかという、我々の疑惑が深まってまいります。「買主の危険負担 (cáveat émptor)」という表現を、おそらく閣下もご存知のことでしょう。ラスムセン氏、またはジョーン・ケリー国務長官でさえもが売り歩き宣伝していることには、大いに用心深くすべきである、と付け加えておけば充分でしょう。



我々は、閣下のアドバイザー達が貴女に、2014年の始めから、ウクライナの危機に関してや、如何にクレムリンが、ウクライナのNATO加盟の可能性に対して畏怖嫌悪感を懐いているのかということについての情報を提供してくれているものと、信じています。2008年2月1日、モスクワのアメリカ大使館からコンドリーザ・ライス国務長官に送られた公電によりますと(WikiLeaksが発表した情報)、ロシア駐在のウイリアム・バーンズ米国大使がセルゲイ・ラブロフ外務大臣に呼ばれ、ラブロフ外務大臣に、ロシアはウクライナのNATO加盟に猛烈と反対するスタンスであることを明らかにされました。



ラブロフは、「この問題は、おそらく、ウクライナを二分裂させ、暴力や、または、ある者たちが主張するところによれば、内乱をもたらす可能性があり、そうなると、ロシアが介入すべきか否かの決断を強いられるような窮地に追いやられる恐れがある」と、鋭く警告しました。バーンズ大使は、彼のワシントンに宛てた公電に『「ニェット**」は「ニェット」を意味する: ロシアのNATO拡大に対するレッドライン』と、変わった題をつけ、即時優先として、それを送りました。その2ヶ月後、ブカレストでのNATOサミットにおいて、NATOリーダーたちは、「グルジアとウクライナがNATOに加盟することになる」との正式宣言を出したのです。



8月29日、アルセニー・ヤツェニュク首相は、自分のFacebookページを使って、彼が要請した議会の承認で、NATO加盟への道が開かれた、と主張しました。ヤツェニュクは、もちろん、2月22日のキエフのクーデターの後に、首相になるべきであると、ワシントンに大いに気に入られ選り抜かれた人物でした。



「ヤツ(ヤツェニュク)こそ、ふさわしい男よ」と、ビクトリア・ヌーランド米国務次官補は、クーデターの数週間前、ウクライナ駐在ジェオフリー・ピアット米大使との- 盗聴されていた- 通話の中で、言いました。閣下は、この同じ通話の中で、ヌーランドが、「EUなんてクソ喰らえよ (Fuck the EU.)」と、言ったことを覚えていらっしゃるかもしれません。



ロシアの侵入のタイミング



ちょうど数週間前にキエフによって売り込まれた輿論というのが、主に掃討作戦として描写されたもので、ウクライナ軍が、南東ウクライナにおける反クーデター連邦主義派との戦いで、優勢になったというものでした。しかし、そういった攻撃態勢状況の報告というのは、ほとんど単独的に、キエフの公的な政府筋から出されたものでした。南東ウクライナの現地からの報告は、ほとんどありませんでした。しかし、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領の言葉を引用して、政府が描写する状況の信憑性について疑問をさしはさんでいた、ひとつの報告がありました。



8月18日の「ウクライナ大統領のプレス・サービス」によりますと:『ポロシェンコは、「国の東部で軍事力施行に関わっている軍事部隊の再編制」を求め、「….今日、我々は、我々の領土と軍事攻勢の継続を守るために、軍隊を立て直す必要がある」と述べました。さらにポロシェンコは、「…我々は、新しい状況における、新しい軍事作戦を検討する必要がある」と、付け加えました。』



もし「新しい状況」というのが、ウクライナ政府軍による進攻の成功を意味するのでしたら、なぜ軍隊の「再編制」や「立て直し」が必要なのでしょうか?これと、ほぼ同じころに、現地の情報源から、反クーデター派による政府軍攻撃における一連の成功が、伝え始められました。これらの情報源によりますと、主に政府軍のリーダーシップが不適正でお粗末であったことが祟って、多数の死傷者を出し退却し始めたのは、政府軍の方だったということです。



10日後、政府軍が包囲され、そして/もしくは退却することになった時、そのための、おあつらえ向きの口実が、「ロシアの侵入」となったのでした。このタイミングは、まさに、NATOによって、例のぼやけた写真が公開され、ニューヨーク・タイムズのマイケル・ゴードンのような記者たちが解き放されて、「ロシア人がやって来る」と宣伝し廻った時と、一致しているのです。 (マイケル・ゴードンは、イラク戦争を推進した、最も顕著な宣伝屋の一人 です。)



侵入はなしー しかし 他の類のロシアの援助が、 たくさんある



南東ウクライナの反クーデター連邦主義派は、地元の支持を相当受けています。これは、政府軍が主な人口集中地域を砲撃したことが、ひとつの起因となっているためです。我々は、ロシアからの援助が、おそらく、国境を越えて続々と入り込んでいっており、援助には、有意な優れた戦場情報も含まれているものと、信じます。しかし、この時点で、この援助が戦車や大砲を含んでいるのかということは、決して明らかではありません。ーその大きな理由は、連邦主義派軍隊の指揮の方がもっと優れており、驚くべきことに、政府軍を抑えつけることに成功していることです。同時に、我々は、もし連邦主義派が必要とするのなら、ロシアの戦車がやってきることは、間違いないものと考えます。



そうであるからこそ、まさに、この事態は、停戦のための一致団結した協力を必要としているのです。貴女もご存知のように、キエフはこれまでずっと停戦を遅延させてきました。この時点で、何が為されるべきでしょうか?

ポロシェンコとヤツェニュクには、ウクライナがNATOに加盟することはありそうにないことーそして、NATOがロシアとの代理戦争を遂行する意図はないことーとりわけ、NATOがウクライナの烏合の衆のような軍隊を擁立するようなことはないことーを、きっぱりと伝える必要があります。NATOの他の加盟国にも、同じことを伝えなければなりません。



スティアリング・グループ(ヴェテラン・インテリジェンス・プロフェッショナルズ・フォー・サニティーを代表して)

—ウィリアム・ビニー 、元テクニカル・ディレクター、世界地政学&軍事アナリスト、NSA(アメリカ国家安全保障局); 共同創設者、シジント(SIGINT) オートメーション・リサーチセンター   ー退職

ー ラリー・ジョンソン、CIA (中央情報局) & 国務省 ー退職

ー ディヴィッド・マックマイケル、国家情報会議  ー退職

ー レイ・マックガヴァン、元米陸軍歩兵隊/インテリジェンス・オフィサー & CIA ( 中央情報局 )アナリストー退職

ー エリザベス・ムライ、中近東関係・国家インテリジェンス・オフィサー ー退職

ー トッド・E・ピアース、少佐、米陸軍法務官 ー退職

ー コリーン・ラウリー、顧問&特別捜査官部門、FBI ( 連邦捜査局 ) ー退職

ー ピーター・ヴァン・ビュレン、米国務省、海外勤務職員 ー退職アン・ライト、米陸軍大佐、海外勤務職員 ー辞職



以上

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訳注:

*ヴェテラン・インテリジェンス・プロフェッショナルズ・フォー・サニティー(Veteran Intelligence Professionals for Sanity -VIPS ー仮訳: 健全を目指すベテラン諜報専門家たち):米国インテリジェンス・コミュニティーに属する元インテリジェンス・オフィサーから成る小さなグループ。グループは、2003年1月、「米国/英国のイラク侵入」に基づき、誤った情報の使用に抗議するために、「太平洋岸から大西洋岸までのエンタープライズ」として形成された。



**コーポレート・メディア(Corporate media): 大企業に支配されているマスメディアのシステムのこと。メインストリーム・メディアを批判的に呼んだ名称。



***ニェット(NYET): 露語で「ノー(いいえ)」という意味

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.ne/
〔eye27463:140912〕









原発の電気価格、国が保証? 自由化後も優遇策 

今朝朝日放送モーニングバードの「そもそも総研タマペディア」を久しぶりに見ましたら、
原発を続ける為、電力自由化後原発による発電の電気価格に、新たな優遇策を講じようとしているという話をしていました。
電力完全自由化によって電気が自由競争になったら、
原発は高くつくので競争に負ける恐れが有るのだそうです。
(続きを読むに原発の電気価格、国が保証? 自由化後も優遇策
複写)
これ迄電力会社は「原発は発電費用が安上がりだから、続けたい」と言っていましたが、
電力自由化が行われる日が近づいた今、
電力会社は原発は発電コストが高いから、自由化になった時には、
原発にだけ優遇処置をしてもらわねばやっていけないと言っているのだそうです。

現在ある原発を使うだけだったらまだ割安になるけれど、
新規に原発を創ったら、自然エネルギーにも火力発電にも、絶対に敵わないのだそうです。
それなら国民を危険に曝し、国民の生活を破壊する危険性のある原発など、止めるのが当然なのに、
経産省は電力の完全自由化後も、原発を持つ電力会社に、損失が出ないよう支援する制度を検討しているのだそうです。

イギリスではこの優遇措置をする事に決まったそうです。

だからと言ってあの福島の悲劇に投げ込まれた日本が、如何してそこまでして原発を維持せねばならないのでしょう?
経産相は国民を犠牲にして何をやりたいのか?さっぱり分かりませんね。

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人間社会に戦争は不可欠なものか? 

神様と名乗る人のコメントに以下のものがあった。
綺麗事を言って、正義漢ぶってはいけませんな。戦争は人が死ぬし痛い。誰でも嫌だ。
がしかし、それは世間を知らない子供の理屈
であって、歴史を見れば、人類史は戦争の歴史でもあるのだ。それが「生きる」ってことだ。
生き物の宿命でもある。闘争と生き残り。
 こっちが戦争は嫌だといっても、攻めてくる者は絶えない。平和はたまさかの僥倖であって、この平和を保つためには、軍備を充実しなければならない。大戦争を避けるには小戦争をやらなければならないこともある。例えばミュンヘン会談のとき、まだ弱小なヒトラーを叩くべきであったのだ。


これに対して私が書いた返事コメントを写させていただく。
貴方の言っている事は総て嘘。
軍備を持たない者を攻めることは、軍隊には出来ない。
ガザがあんな事をされているのは、ハマスという軍隊があるからであろう。

無腰の者を攻めることは軍隊には出来ない。
ウクライナが東部地域を爆撃したのは、ウクライナ政府軍であって、
アメリカも公式には、ウクライナ東部地域を爆撃する事は出来ない。

無理無体な軍隊が攻めてくることがあったとしても、
軍隊等無い方がましである。
少なくとも反撃されたという言い逃れは出来ないから、
爆撃被害は最小限で済む。

それに軍隊が無かったら、同盟国だ等という理由で、侵略戦争に狩り出される恐れもない。

今のアメリカの軍事力に敵う国などないのだから、
軍備等持たない方がずっとましである。
アメリカに侵略しようと決心されたら、これを軍備で防ぐ事等、不可能だからである。

3・11海底核爆発による東日本大震災・津波地震誘引説 

新ベンチャー革命2014年9月8日の記事をご紹介します。
9・11だけでなく3・11も米軍によるものだったのかも知れません。

トモダチ作戦に動員された米水兵の原爆症発症者が80人から110人に増加:これほど重大なニュースを日本のマスコミが全く報じないのはなぜ
1.トモダチ作戦の米空母ロナルド・レーガン米水兵原爆症発症者の集団訴訟が近未来、大問題に発展するはず

 本ブログでは、近未来、米空母レーガン水兵の対・東電大規模集団訴訟が日米間の大きな問題に発展すると読んでいます。

 本件について、本ブログではすでに取り上げています(注1)。そして、今、ネットで話題のテレビ朝日・報道ステーションの岩路ディレクター不審死事件が、この米水兵集団訴訟事件と関係があるのではないかと推測しています(注2)。

 本集団訴訟事件を日本のマスコミはまったく報じませんが、おそらく、日本を属国化している米国戦争屋によって報道規制されているからと思われます。

なお、上記、米国戦争屋(世界的寡頭勢力の主要構成メンバー)およびそのロボット・悪徳ペンタゴンまたは悪徳ヘキサゴンを構成する日本人勢力の定義は本ブログNo.816の注記をご覧ください。

 本集団訴訟事件に関して、米政権から下野中の米戦争屋ジャパンハンドラー連中の寄生している米シンクタンクCSIS出身の浜田和幸・参院議員が、上記、集団訴訟の現状についてフォローしています(注3、注4)。

 浜田氏によれば、集団訴訟の原告は8月下旬時点で110人とのこと、8月初めには80人だったので、わずか1ヶ月で30人も増えています。今後、裁判の進展次第ではもっと増えるかもしれません。

2.トモダチ作戦に動員された米水兵の原爆症発症は米国戦争屋のシナリオ想定外だったのではないか

 本ブログでは、トモダチ作戦に動員された米空母レーガン水兵の原爆症は東電福島原発事故由来ではないとみています(注1)。その証拠に、オバマ政権下の米政府は米水兵の被曝は東電福島原発由来であるとは認めていません。

 彼らの罹った原爆症は東電福島原発事故による放射能被曝によるものではなく、まさに海底核爆発による原爆被爆(広島・長崎の被爆者と同じ)だと思われます、なぜなら、3.11海底地震発生時、三陸沖の震源域の海底にて核爆発が起き、そのとき、米空母レーガンは震源域近くに居た可能性が高いからです(注5)。原爆症に罹ったレーガン水兵の一部は、3.11地震発生時、甲板にいたのではないでしょうか、彼らは核爆発時に発生する独特の金属臭を嗅いでいると証言しています(注6)。この事実から、原爆症に罹った米水兵は海底核爆発で海面に上がった高濃度放射性爆発ガスを直接吸った可能性が大です。

 したがって、この集団訴訟が表沙汰になると、3.11地震・津波は、海底核爆発で誘起されたことがばれるはずなのです。

 上記、浜田氏によれば、サンディエゴ連邦地裁が、この集団訴訟を受理するかどうかは、9月中に決まるとのことです(注4)。

 この先、この訴訟がどのように進展するか、誰にもわかりません。3.11地震津波が海底核爆発で起きたことが判明すれば、いったい何者が仕組んだのかが大きな問題となります。

3.米戦争屋系シンクタンクCSIS出身の浜田議員は、3.11地震津波の真相を知っているのではないか

 上記、浜田氏は2009年に、2011年に日本で起きた3.11地震津波発生を黙示していた人物です(注7)。なぜ、彼が2011年に起きた3.11地震津波を2009年に予言できていたかというと、2004年に起きたインドネシア・スマトラ島の地震津波は海底核爆発による人工地震津波であると密かに知っていたからです(注8)。

 同氏は米戦争屋系シンクタンクCSIS出身ですから、米戦争屋ネオコンの正体に精通しているはずです。

 浜田氏の暴露が事実であれば、2004年に起きたスマトラ地震津波は、3.11事件の予行演習だった可能性があります。

 ところで、ショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義)(注9)の著者・ナオミ・クライン氏は、9.11事件が、ブッシュ米戦争屋政権の国防長官だったラムズフェルドなど米戦争屋ネオコンの自作自演テロ(ショック・ドクトリンのひとつ)だったことをほぼ暴いた人物ですが、同著では、スマトラ地震津波も9.11事件同様に、米戦争屋ネオコンによるショック・ドクトリンの一種だと書かれています。この指摘と、浜田氏のスマトラ島人工地震説はぴったり符合します。

 ところで、3.11大震災発生時、浜田氏は自民党議員だったにもかかわらず、民主党政権下にて、2011年6月に復興担当政務官に任命されています。この人事は米戦争屋ジャパンハンドラーの指示によるものだったと思われます。

4.米戦争屋ネオコンの正体を知る浜田議員が米水兵集団訴訟をフォローするのはなぜ

 日本のマスコミが全く報じない米空母レーガン水兵集団訴訟(1000億円規模の巨額訴訟)事件に、米戦争屋に精通する浜田氏が関心を持つのは、この集団訴訟の進展次第では、3.11地震津波がスマトラ島人工地震津波と同様の人工地震津波あることが日本国民に知れ渡ることになるからではないでしょうか。

 浜田氏が指摘しているように(注4)、この集団訴訟は日米安保のみならず、日米関係全体に影響を与えるはずです。

 このように考えると、原発事故被曝問題に真剣に取り組んでいたテレビ朝日の岩路ディレクターは、この問題にも強い関心を持っていたはずです。

 原発事故放射能被曝問題を追及してきた岩路ディレクターの死に疑問を持つ日本のマスコミ人には是非、米空母レーガン水兵の原爆症発症問題を追及して欲しいと願って止みません。

ウクライナを拠点に生き残りを謀るNATO 

ウクライナ 停戦合意 崩壊の危機 東部9カ所 衝突発生
2014年9月8日 朝刊
 【モスクワ=常盤伸】ウクライナ東部ドネツク州のアゾフ海沿岸の港湾都市マリウポリ近郊で、六日夜から七日にかけ、ウクライナ軍の検問所などに親ロシア派勢力が砲撃を仕掛け、激しい爆発が起きた。ウクライナのウニアン通信などによると、ガソリンスタンドなど複数の施設が炎上、アバコフ内相は自身のフェイスブックでマリウポリに向け部隊の増強を急いでいることを明らかにした。東部ルガンスク州でも戦闘が伝えられており、五日に発効した停戦合意は早くも危機にひんしている。

 ロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領は六日夜の電話協議で「停戦合意はおおむね維持されている」との認識で一致。ウクライナ政府と親ロ派は、合意文書をめぐり政治的な協議に移行する予定だった。

 親ロ派最大拠点のドネツク市でも、市議会関係者の情報によれば七日午後、市内各地で銃撃音が鳴り響いているという。ウニアン通信によると、ドネツク州では、六日に引き続き、ドネツク空港を押さえるウクライナ軍に対して親ロ派が攻撃。インタファクス通信によれば、ルガンスク州の二カ所で橋脚が破壊された。親ロ派はウクライナ軍の攻撃によると非難した。

 ウクライナの国家安全保障会議の発表によれば、七日正午までに、ドネツク州で四カ所、ルガンスク州で五カ所の計九カ所で衝突が発生している。

 一方、五日に調印された停戦合意文書が欧州安保協力機構(OSCE)により公表され、両州の一部地域に「暫定的な自治権」を付与する特別な地位をめぐる法律の採択や、ウクライナ領内から「違法な武装組織や武器、雇い兵の撤収」が盛り込まれていることが明らかになった。ただ、「一部地域」の具体的範囲や「違法な武装組織」をめぐって双方の認識には溝があり、協議は難航が予想される。


ウクライナとロシアとの紛争を待ち望んでいる勢力は、中々諦めないようである。
ウォールストリートジャーナル社説(続きを読むにコピー)に、
欧州のNATO加盟国はもっと多額の予算を国防費につぎ込む必要があると、
様々な例を挙げて警告している。

要するにNATOは欧州諸国に、国防費としてもっと高額な予算を拠出させる為、
ロシアの危機を煽りたくて仕方ないのだ。
ここでウクライナと親露派が和解して、
親露派の独立をウクライナ政府がすんなりと認めてしまったら、
ウクライナ危機は終了してしまうから、
ウクライナ危機を続けさせたいNATOとしては、
どうしても手を拱いていられないのだろう。

ヨーロッパが危機に瀕していなかったら、
ロシアと欧州が何の問題もなく、仲良くやって行っていたのでは、
アメリカはNATOへの負担金増額を、
ヨーロッパ諸国に要求することが出来なくなってしまう。

このウォールストリートジャーナルの社説は、
そういうアメリカの現在の立場を詳しく解説してくれている。
東西冷戦はNATOを通じてヨーロッパから、
拠出金をせしめる為に有効なものと期待している勢力、
ウクライナの停戦協定を打ち壊したがっている勢力は、
軍産複合体の出先機関NATO以外にないと言えるだろう。

世界中に武器が満ち溢れているのに、
軍事産業はこれからもずっと武器を作り続けねば破産してしまう。
資本家としたら破産だけは、なんとしても免れたいのは人情だろう。
その為に、軍産複合体の出先機関NATOは、
EUからの拠出金をせしめ続ける努力をやめることが出来ないでいる。
軍産複合体は、資本主義の負の面の極にあると言えるだろう。

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スコットランド世論調査 独立賛成が過半数 

スコットランド 独立「賛成」が過半数
9月7日 15時07分
イギリスからの独立の賛否を問うスコットランドの住民投票が今月18日に迫るなか、イギリスの有力紙が6日発表した世論調査の結果、独立に賛成すると答えた人が、初めて反対を上回り、現地では衝撃を持って受け止められています。

スコットランドでは今月18日、イギリスからの独立の賛否を問う住民投票が行われます。
この住民投票について、イギリスの有力紙、「サンデー・タイムズ」が6日、発表した世論調査では賛成が51%、反対が49%と調査を始めて以来、初めて賛成が反対を上回りました。
先月上旬に発表された調査結果では反対が61%と、賛成を20ポイント以上引き離していましたが、1か月の間で、その差が逆転したかたちです。
特に野党・労働党の支持層や40歳未満の人、それに女性の間でこのところ、急速に賛成に回る動きが広まっているということです。イギリスではこれまで主要な世論調査ではおおむね反対派が優勢になっていて今回、初めて賛成派が優勢となる世論調査結果が明らかになったことで、「サンデー・タイムズ」はイギリス王室筋の話として「エリザベス女王も懸念している」と伝えるなど、衝撃が広がっています。


1937年にアイルランドはイギリスから独立を許されたそうだから、
今回の住民投票でスコットランドの独立を望む者の方が多数となった場合、
イギリスはスコットランドの独立を認めざるを得ないのだろう。

スコットランドのイギリスからの独立が実現し、
その国に留まるかどうかに付いて、地域住民の意向が反映されるのがグローバルスタンダードという事になると、
ウクライナの親ロシア派住民の意思を圧殺する事は出来なくなるだろう。
ドネツク、ルガンスクがウクライナから独立してロシアに加わりたいと投票したが、
ロシアは親露派といわれている地域の併合を望んではいないそうであるから、
ウクライナの親露派地域は、新しい国を創る事を望むようになる事だろう。

スコットランドの独立を受けて,欧米はウクライナ東南部が新しい国を創ることに、反対できなくなる筈である。
イギリスはアイルランド独立を許した歴史を持っているのに、
ウクライナの場合ウクライナクーデター政権から独立したがっている地域住民が、
ウクライナクーデター政権によって爆撃をうけ虐殺され、住宅を破壊されているのに、
尚、ウクライナクーデター政権を支持し、
虐殺されているウクライナ東部地域住民に、力を貸したロシアを悪魔のように言う、
アメリカ政府のプロパガンダに同調し続けてきているが・・・・・

住民投票で独立を希望しているのに、その地域の独立を許さないとしたら、
それは民主主義国ではなく、独裁主義国と判定される事になるのではないだろうか?
民主主義推進を大義名分にして、世界中に戦乱を撒き起こしてきたアメリカが、
こんなにも民主主義に反する政策を強行している、ウクライナクーデター政権を支持し続けるのでは、
余りにいい加減すぎるとの印象を、世界中の民に持たせることになってしまうだろう。

そしてイギリスが住民投票の結果を受けて、自国領のスコットランドの独立を認めながら、
住民投票でロシア編入を望んだウクライナの東南部地域の、ウクライナからの独立に反対し続けるとしたら、
イギリスは国としての一貫性の無さで、世界中から指弾される事になるだろう。

それでもNATOはロシアを悪魔化して、冷戦構造の再築を目指し続けるのだろうか?

ウクライナ東部の難民 100万人以上 国連難民高等弁務官事務所  

100万人超が避難、情勢悪化で急増傾向 国連難民事務所「不安定化」警告
2014.9.3 00:42 [ウクライナ]
 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は2日、ウクライナ東部などから国内外に逃れた住民が100万人を超えたと発表した。東部の情勢悪化で急増傾向にあり、UNHCRのグテレス高等弁務官は声明で「地域全体が不安定化する恐れがある」と警告、国際社会に一層の協力を促した。

 UNHCRによると、ウクライナ国内で家を追われた避難民は1日時点で推定約26万人。8月5日時点は11万7千人だったことから、わずか約1カ月で2倍以上に増加した。

 さらに、難民や一時亡命者、居住者などさまざまな地位でロシアに滞在するウクライナ人が合わせて約81万4千人いるという。

 UNHCR当局者は2日、ジュネーブで記者団に「紛争の結果として家を追われた人は今や国内外で100万人を超えたと言って間違いない」と述べた。(共同)


国連難民高等弁務官事務所がウクライナの内乱で100万人以上の人が家を追われて難民になっていると発表した。
このうち81万人余りがロシアに居ると言う。
欧米が言うようにロシア軍がウクライナを攻撃したのだったら、
ウクライナ難民がロシアに逃げ込む事等有り得ないだろう。

ウクライナ軍が東ウクライナのドネツク・ルガンスク地域住民の住居やインフラを爆撃して、2000人もの人々を殺害し、住宅を破壊して住めないようにしてしまったから、100万人もの難民が出来たのである。
ウクライナ軍の国民爆撃を目前に見せられ、
その大部分が自分たちと同じロシアの血を引く住民であると思うと尚更だろうけれど、
ロシア人が東ウクライナ住民を助けたくなったとしても、人情として当然の事であろう。

ロシア軍の軍人が東ウクライナを助成する為に、休職を願い出たのを許したとしても、
欧米にロシアを非難する資格どころか、正当な理由が何所にあるだろう?
人道主義を主張する欧米人だったら、ロシア人義勇軍が動く前に、
ウクライナ・クーデター政権の暴政を、抑える努力をして当然の事態であったのに・・・・・

それなのに100万人もの難民を創り出したウクライナ政府を応援して、
ロシアを制裁すると言う欧米各国の、ロシア制裁理由は一体何なのだろう?
ウクライナで100万人の難民が出たのが、
ロシアの所為だとは幾ら何でも言えないだろうに・・・・・


ウクライナと親ロシア派が停戦合意、欧米は新たな対露制裁を検討
2014年09月06日 09:15 発信地:ミンスク/ベラルーシ
【9月6日 AFP】ウクライナと親ロシア派武装勢力が5日、停戦に調印し、約5か月に及ぶ流血の紛争が終わる可能性が生まれた。だが、親ロシア派勢力によるウクライナ東部の分離独立を求める動きは抑えられそうにない。

 欧米諸国は停戦に懐疑的で、ロシアがウクライナに侵攻したのは明白だとして、新たな厳しい制裁をロシアに科す計画を継続している。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、欧州連合(EU)と米国による新たな対露制裁はロシアの国防、エネルギー、金融部門を狙ったもので停戦の「遂行」を保証するために必要だと指摘した一方、停戦が維持されるなら制裁の解除もあり得ると述べた。

 北大西洋条約機構(NATO)は5日、英ウェールズ(Wales)のニューポート(Newport)で開いた首脳会議で、数千人規模の新たな即応部隊の創設を承認。NATOは東欧で継続的に存在感を示すことでウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領を恐れる旧ソ連構成国を安心させようとしている。

 欧州安保協力機構(OSCE)が概要を示した停戦条件によると、ウクライナと親ロシア派は部隊の撤収、捕虜の交換、ウクライナ東部の戦禍を被った地域に人道的支援を送ることに合意した。

 ウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は「この停戦の長期継続は今からはわれわれ双方の責任だ」と述べたが、停戦合意はウクライナの中心的な工業地帯の実質的な支配を親ロシア派に認める可能性もはらんでおり、ウクライナ政府はプーチン氏に降伏したとしてポロシェンコ大統領が批判される恐れもある。(c)AFP/Tatiana Kalinovskaya and Tanya Willmer

集団的自衛権行使容認に講義するデモ 

「9条壊すな」日比谷で集会 集団的自衛権の決定に抗議
2014年9月5日00時37分
 集団的自衛権の行使を容認した閣議決定の撤回を求め、関連法の整備に反対する集会が4日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂であった。参加者は「戦争させない」「憲法9条を壊すな」と訴えた。

 作家や学者らの呼びかけでできた「戦争をさせない1000人委員会」などが主催した。主催者発表で約5500人が参加。作家の雨宮処凛(かりん)さんは「戦場は貧乏人を大量に必要とする。雇用が破壊された状況で集団的自衛権の問題が出てくることを不気味に感じる」、山口二郎・法政大教授(政治学)は「世論をじわじわ変えていくことが安倍政治への戦い方だ」と語った。集会後、参加者は都心をデモ行進した。


今の日本百万人規模のデモが起きてもおかしくない様な政策が次々と採用されている。
原発推進
TPP
秘密保護法
集団的自衛権行使容認の閣議決定
辺野古湾埋め立て
消費税増税etc

余りの大量の国民裏切り政策に、
戦後70年守ってきた平和主義の国是を、先制攻撃できる国に変革する閣議決定をされても、
反対のデモに5500人しか集まっていないという事になったのだろう。
本当は1万人や2万人では済まない位の大問題なのだけれど・・・・・

だけど立て続けのデモに、お忙しい中参加してくださった方々には、深くお礼申し上げたい。

不思議な民主主義国日本 

原発再稼働、法人実効税率下げなど期待と経団連
2014年9月4日 12:44
 日本経済団体連合会の榊原定征会長は3日、安倍改造内閣について「主要閣僚が留任するとともに、政策通の閣僚が多数加わった」と評価した。

 また「女性の積極的登用が進んだ」とし「(谷垣禎一幹事長など)党人事も含め、重厚かつ強力な布陣で、政策の迅速な実行が期待できる」と期待感を示した。

 そのうえで、榊原会長は「目下のわが国の最重要課題はデフレからの脱却と持続的な経済成長の実現であり、安倍内閣には強いリーダーシップを発揮し、震災からの復興の加速、法人実効税率の引き下げ、エネルギーの安定供給と経済性の確保、社会保障制度の重点化・効率化の推進、消費税率の着実な引き上げと財政の健全化、地域経済の活性化、TPPをはじめとする経済連携の推進などの諸課題に果敢に取り組んでいただきたい」とこれまで、経団連として政府に求めてきたテーマの実現を改めて求めた。

 特に、法人実効税率の引き下げ、原発再稼働、社会保障制度の重点化・効率化、消費税率の着実な引き上げ、外国人材の活用などを新内閣に望むとの姿勢を強く打ち出している。(編集担当:森高龍二)


内閣改造しても相変わらず経団連優先内閣になっているから嬉しく思う。
「これからも励めよ。」とのお言葉を頂いて、安倍総理有頂天?

国民を危険に曝し、国民からむしりとる政治をする総理大臣を、国民が選挙で選ぶ不思議。
そんな者を国民が選ぶ筈がないだろうと、マスコミの誰も言わない不思議。

不思議な民主主義国日本

川内発電所で事故 

川内火力2号機で水漏れ、運転停止 九州電力
2014年9月2日22時37分

 九州電力は2日、石油火力の川内発電所2号機(鹿児島県薩摩川内市、出力50万キロワット)でボイラー内の配管から水漏れが見つかり、運転を停止していると発表した。原因は分からず、復旧の見通しは立っていない。

 九電によると、川内2号機は電力需要が減る週末の需給調整のため、8月29日夜に運転を一時停止していた。2日に再開する予定だったが、1日午後6時45分ごろ、巡回中の社員が配管の水漏れに気づいたという。運転再開をとりやめて2日朝に点検を始め、原因の究明と修理を急ぐ。

 石油火力の苅田(かりた)発電所新2号機(福岡県苅田(かんだ)町、出力37・5万キロワット)も、ボイラーのトラブルで8月27日から運転を止めているが、こちらは今月10日に復旧するめどが立ったという。当面の電力需給に大きな影響はないとしている。


原発の再稼動をすると言っている九電の川内火力発電所で、配管からの水漏れ事故が起きたという。
おそらく老朽化した発電機のパイプの損傷に、従業員が気付き損ねたために起きた事故なのだろう。

川内発電所の事故は発電機の老朽化などにより、起こるべくして起きた事故で、
特別誰かが責任を取らねばならないような事故ではないだろうと思うが
こんな事故が原発で起きたら、それこそ大変な事になってしまうだろう。

不注意事故が原発に於いて置きないという保障が、何所にあるのだろう?
人のやることに完全を求めても無理な事は誰でも知っている。
しかし、原発を運転する為には、僅かのミスも許されないのである。
僅かなミスが大事故に繋がらないとも限らない。
そして一旦原発に大事故が起きたら周辺住民は、
家屋敷に何の損傷がなくても、自宅に帰れないし、
それまでの生業も続けられない事態になってしまいかねないのである。
周辺住民は何の落ち度もないのに、突然家を追われ職を奪われる事になりかねないのである。

天災なら避けられないかもしれないけれど、
原発は人が危ないと認めて運転をしなかったら、事故を起こさずに済むものなのである。
人が人里から遠からぬ所で、原発を運転する事が、どれ程リスキーな事であるか、
電力会社の責任者は他人事と思わずに、
自分の身にそんな事が起きたらどんな思いをするか、想像してみて欲しい。

九電はこの事故を教訓に、
川内の九電職員も、苅田の九電職員も、
普通の人間であって、決して超人ではない事を再認識されて、
川内原発の再稼動は絶対に取りやめにせねばならないと、
肝に銘じていただきたいものである。

ウクライナ問題・米外交問題評議会の論評 

芳ちゃんのブログ「ウクライナ危機を招いたのは西側であって、プーチンではない」 - 米外交問題評議会 に、
最近、外交問題評議会がその機関誌である「フォーリン・アフェアーズ」に載せたひとつの記事 を紹介しておられる。
アメリカ側から見た「ウクライナ紛争」を元に論評しても、やっぱり現在のアメリカの方針は改めるべきであると言っている。
この提言に従ってアメリカ政府が、賢明な選択をされる様祈る。
 長い文章であるが、ここに全文を複写させて頂く。

西側における支配的な見解によると、ウクライナ危機は全面的にロシアのせいであるとしている。さらには、ウラジミール・プーチン大統領は長年の課題であるソ連邦の再生の夢を追って、クリミアを併合した。今後は、残されたウクライナも同じ運命にさらされる、と西側の論理は展開する。この見解によると、2014年2月のヤヌコヴィッチ大統領の更迭は単にプーチン大統領にウクライナの一部を確保するように軍部に命令を下す口実を与えただけに過ぎないとしている。


しかし、この説明は間違っている。むしろ、米国とヨーロッパの同盟国はこのウクライナ危機に対して全面的な責任を負っているのだ。問題の主因はNATOの拡大にあり、これはウクライナをロシアの衛星国の立場から解放し、西側へ統合するという大きな戦略の中核的な要素である。それと同時に、当方へのEU圏の拡大や2004年のオレンジ革命に始まったウクライナにおける民主主義志向の動きに対する支援も重要な要素であった。1990年代の中頃から、ロシアの指導者らはNATOの拡大には断固として反対を唱え、近年は戦略的に重要な隣国が西側の拠点にされることを傍観し続けることはできないと明確に述べている。プーチンにとっては、民主的に選出された親ロシア派の大統領を非合法的に追い出したこと(プーチンはこの行為をクーデターと称した)は最後の一撃となった。彼はクリミアを取り込むことでこの一撃に応えた。クリミア半島がNATOの海軍基地になることを恐れたのだ。また、彼はウクライナを不安定化させ、西側への参加をあきらめさせようとした。

プーチンの抵抗は来るべくして来たのだ。決して驚くには値しない。結局、西側はロシアの裏庭へ入り込み、ロシアの中核的な戦略に脅威を与えていたのである。これはプーチンが強調していた点でもあって、何回も繰り返して述べていた点である。米国やヨーロッパのエリートたちはこれらの出来事では不意打ちを突かれたのだ。何故かと言うと、国際政治について間違いだらけの見解を持っていたからである。彼らは、現実主義の論理はもはや21世紀とは関連性がない、ヨーロッパは法の支配や経済的な相互依存性ならびに民主主義、等の自由主義的原則に基づいて団結し、自由を謳歌することができると考えがちである。

しかし、この大掛かりな計画はウクライナでは不首尾に終わった。ウクライナ危機は現実主義は依然として密接な関連性を持っており、それを無視することは危険をはらんでいることを示している。米国とヨーロッパの指導者たちはウクライナをロシアとの国境に接する西側の橋頭保にしようとして大失敗をしでかしたのだ。その結末が裸のままはっきりと横たわっている今、この役にはたたない政策を単に継続することはとてつもなく大きな間違いであると言えよう。  



西側によるあからさまな侮辱

ソヴィエトの指導者らは冷戦の終焉に伴って米軍がヨーロッパに駐屯し続け、NATOがそのまま残ることは好ましいと思った。この合意は再統合されたドイツを平和国家のままで維持することに役立つものと考えた。ソヴィエトの指導者やその後継者たちはNATOが拡大することは望んではいなかったし、西側の外交官は彼らの懸念を十分に理解しているものと想定した。しかし、クリントン政権はまったく別のことを考えていた。1990年代の中頃、同政権はNATOの拡大を推進し始めたのである。

初回の拡大は1999年に実施され、チェコ共和国、ハンガリーおよびポーランドがNATOに参加した。二回目の拡大は2004年に実施され、ブルガリア、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、ルーマニア、スロヴァキア、スロヴェニアが参加した。モスクワ政府は最初からこっぴどく批判した。NATOによる1995年のボスニア系セルビア人に対する爆撃では、例えば、ロシアのイエルツイン大統領は「これはNATOがロシア連邦の国境の間際にまで拡大した場合にいったい何が起こるかということを示した始めての兆候だ。…ヨーロッパ中で戦火が巻き起こる」と述べた。しかし、NATOが東に向けて拡大するのを阻止するには当時のロシアは余りにも弱体であった。バルト地域の国を除いては、新参加の国々は直接ロシアと接してはいなかったことから、この東方への拡大はどう見ても実際の脅威とは見なされなかった。

NATOはさらに東方を見つめ始めた。2008年4月のブカレストにおける首脳会議にて同盟国はグルジアとウクライナの参加を検討した。ジョージ・W・ブッシュの政権はこの考えを支持したが、この動きはロシアを極度に苛立たせる恐れがあるとしてフランスとドイツは反対した。最終的には、NATO加盟国は妥協点を見出した。つまり、同盟国はこれらの二国を参加に導く正式の手続きは開始しなかったが、グルジアとウクライナの願望を公式に認めるとの声明を作成し、大胆にも「いずれこれらの国はNATOのメンバーになる」と宣言した。

しかしながら、モスクワ政府はこの結果を妥協の産物とは受け取らなかった。当時外務副大臣であったアレクサンドル・グルシコは「グルジアとウクライナのNATOへの参加は汎ヨーロッパの安全保障にとってはもっとも深刻な結果を招くことになり、戦略上の大きな間違いである」と言った。プーチンは、それらふたつの国のNATOへの加盟はロシアにとっては「直接の脅威」になると主張した。ロシアの新聞は、ブッシュとの会談を行っていたプーチンは「もしもウクライナがNATOに加盟したとしたらその存続は終焉するだろうとの意見を非常に率直に示した」と報告している。

2008年8月のロシア軍のグルジアへの侵攻はグルジアやウクライナのNATOへの参加を防止しようとするプーチンの決意についての疑念を一掃した筈であった。自分の国を何としてでもNATOへ加盟させたいグルジアのミカイル・サーカシビリ大統領は、2008年の夏、ふたつの分離派の州、アフカジアと南オセチアを再統合しようとした。しかし、プーチンはグルジアを弱体化し、世論がふたつに分かれたままにし、NATOには参加させないようにした。グルジア政府と南オセチアの分離派との間で戦闘が開始された後、ロシア軍はアフカジアと南オセチアを勢力下に収めた。モスクワはその意思を明確に示したのだ。この明確な警告があったにも拘わらず、NATOはグルジアとウクライナを同盟国に迎えるという目標を公式に破棄しようとはしなかった。そして、NATOの拡大はさらに続いて、2009年にはアルバニアとクロアチアがそのメンバーとなった。

EUも東に向かって行進を続けた。2008年の5月、EUは「東方パートナーシップ」というプログラムを発議した。これはウクライナのような国が繁栄することを支援し、EU経済圏への統合を進めるプログラムである。驚くべくもなく、ロシアはこの種の計画はロシアの国益を損なうものであると見なした。今年の2月、ヤヌコヴィッチ大統領が大統領府から追い出される前、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はEUは東ヨーロッパにその「影響圏」を拡大しようとしているとして非難した。ロシアの指導者の目には、EU圏の拡大はNATOの拡大のための隠れ蓑として映るのだ。

キエフをモスクワから引きはがす最終的な手段はウクライナや旧ソ連邦にあった各国において西側の価値観を広め、民主主義を促進することであった。この計画は多くの場合親西欧的な人物や組織に対する資金援助となった。米国務次官補のヴィクトリア・ヌーランドは、2013年12月、ウクライナが「それに相応しい将来」を達成できるよう支援するために1991年以降約50億ドルを費やしたことを明らかにした。その取り組みの一部として、米政府は「米国民主主義基金」に資金を提供し続けていた。この非営利団体はウクライナにおける市民団体を育成し推進するために60以上ものプロジェクトに資金を提供し、この団体の理事長であるカール・ガーシュマンはウクライナを「もっとも大きな勲章」と称していた。ヤヌコヴィッチが2010年の2月にウクライナ大統領選で勝利を収めた後、同団体は反政府派に対する支援活動を一段と高め、ウクライナの民主主義団体を強化した。

ロシアの指導者たちはウクライナにおける社会工学的な活動を目撃する時、自分たちの国が次の番だとの懸念に襲われる。そのような恐れは決して根拠がないというわけではない。2013年の9月、ワシントン・ポストに次のような内容の記事が寄せられた。「EUへ加わろうとするウクライナの選択はプーチンを代表とするロシア帝国主義の終焉を加速する。ロシア人たちも選択に直面し、プーチンは国内ばかりではなく、国外でも自分の敗北を見い出すことになるだろう。」


危機の醸成

もしも中国がカナダやメキシコとの間で目を見張るような軍事協定を締結し、両国を統合しようとしたならば、米国人はどれだけ怒るかを想像してみて欲しい。

三分野にまたがる西側の政策、つまり、NATOの拡大、EU圏の拡大、ならびに、民主主義の推進は今にも燃え広がろうとする火に油を注いだ。これは、2013年11月、EUとの間で交渉を続けていた経済協定をヤヌコヴィッチが破棄し、その代わりにロシアが対案として示した150億ドルの融資を受理すると決めた時に火を噴いた。あの決断によって反政府活動が一気に爆発し、それ以降3か月余りにわたって拡大するばかりで、デモの参加者の間では2月中旬までに100人を超える死者が出た。この危機的な状況を解決しようとして西側の特使が急遽キエフに派遣された。2月21日、政府と反対派との間で新たに選挙が実施されるまではヤヌコヴィッチが政権に留まるとの合意が成立した。しかし、この合意は速やかに破棄され、翌日、ヤヌコヴィッチはロシアへ逃亡した。キエフに樹立された新政府は親ヨーロッパ、かつ、反ロシアであって、この政府の高官にはネオ・ファシストと言える4人が含まれている。

米国の関与がその頂点に達したというわけではないものの、ワシントンがこのクーデターを支援したことは明白な事実である。ヌーランドや共和党の上院議員であるジョン・マケインは反政府デモに参加し、在ウクライナ米国大使のジエフリー・パイアットはヤヌコヴィッチ大統領を追い出した後、「あれは歴史の教科書に残る一日となった」と言った。リークされた電話の内容によると、ヌーランドは政権の交替を支持し、ウクライナの政治家アルセニー・ヤツエニュックが新政府の首相になることを希望していた。事実、彼が首相になった。これらのことをすべて考慮すると、西側がヤヌコヴィッチの退陣劇で主要な役割を演じたとロシア人が理解したとしても決して不思議ではない。

プーチンにとっては、ウクライナと西側に対して行動する時がやってきた。2月22日以降間もなく、彼はクリミアをウクライナから取り上げるようにロシア軍に指示し、その後速やかにクリミアをウクライナへ編入した。クリミアのセバストーポリ海軍基地に駐屯している何千人と言う将兵の存在のお蔭で、この仕事は比較的簡単であることが証明された。クリミアはその総人口の約60パーセントがロシア人であることから容易い標的でもあった。殆どの住民はウクライナからの離脱を希望した。

次に、プーチンはキエフの新政府がモスクワに反抗して西側に追従することを防止しようとして新政府に対して大きな圧力をかけた。これはウクライナがロシアの玄関先で西側の橋頭保に変身する前に国家として機能しているウクライナを粉々に破壊する用意があることを示すものである。その目的のために、彼はウクライナ東部のロシア語を喋る分離派に相談役や武器ならびに外交的な支援を提供した。こうして、ウクライナを内戦に押しやった。彼はウクライナとの国境に大量の軍隊を集結し、もしウクライナ政府が反政府派を弾圧するならば何時でも侵攻すると脅しをかけた。そして、彼はロシアがウクライナへ売っている天然ガスの価格を引き上げ、すでに輸出した分の支払いを迫った。プーチンは強硬姿勢をとっている。


分析結果

プーチンの行動は理解しやすい。フランスのナポレオン軍、ドイツ帝国、ならびに、ナチ・ドイツは広大な平原を突破して、ロシアに攻撃を仕掛けた。ウクライナはロシアにとっては緩衝国家として戦略的に大きな重要性を持っている。ロシアの指導者は誰もがモスクワの敵がウクライナへ侵入して来ることを最近まで許そうとはしなかった。ウクライナの西側への統合を標榜する政府を樹立することに西側が支援するのをそのまま傍観するロシアの指導者は誰もいない。

ワシントンはモスクワの姿勢を嫌うことだろうが、その背景にある論理を理解するべきだ。これは「地政学101」である。つまり、大国はお膝元における潜在的な脅威に対しては常に神経質である。結局のところ、米国は遠距離に位置する大国が西半球において軍事力を配備することは好まない。ましてや、国境に近い地域ではなおさらのことだ。もしも中国が見事な軍事同盟を締結し、カナダやメキシコを統合した場合、ワシントンがどれだけ激怒するかを想像してみて欲しい。論理は別としても、ロシアの指導者はグルジアやウクライナへのNATOの拡大は、これらの国をロシアに敵対させようとする取り組みと並んで、決して受け入れらないということを西側に対して何度も伝えてきた。2008年のロシアとグルジアとの間の戦争はこのことに関する明確なメッセージでもある。

米国やヨーロッパの同盟国の高官らは自分たちはロシア側の恐れを緩和しようと試みて来たし、NATO はモスクワを目標としたものではないことをモスクワは理解するべきだと頑固に主張した。NATOの拡大はロシアを封じ込めるものではないと否定し続けることに加えて、この同盟は新加盟国に対して恒久的には武力を配備しなかった。2002年には、「NATOロシア理事会」と称する機関が設立され、相互の協力を推進した。ロシアをさらになだめるために、米国は2009年にミサイル防衛システムをチェコとポーランド両国に配備するのではなく、少なくとも当初はヨーロッパ海域上の艦艇上に配備すると通告した。しかし、これらの動きは何れも功を奏しなかった。ロシア側はNATOの拡大、特に、グルジアやウクライナへの拡大には断固として反対した。そもそもロシアにとって何が脅威であるかを決定するのは西側ではなく、ロシア側である。

米国のウクライナに対する政策がロシアとの本格的な衝突を起こす基礎となっているという事実を理解することに西側が、特に、米国が何故に失敗したのかを把握するには、クリントン政権がNATOの拡大を支持し始めた1990年代の半ばまで遡らなければならない。批評家たちはNATOの拡大に関して賛否両論のさまざまな議論を行ったが、何をするべきかについての意見の一致は得られなかった。例えば、米国内の東欧からの移住者たちやその親族は殆どが拡大を強く支持した。彼らはハンガリーやポーランドといった国々をNATOが防御することを希望したのである。少数の現実主義者らはロシアは依然として封じ込める必要があるとして同政策が気に入ったのだ。

しかし、大多数の現実主義者らは衰退の一歩を示すこの老大国では人口が老齢化しており、経済は一次元的であることから封じ込めは必要ではないとして、拡大には反対した。そして、拡大をすると、モスクワには東欧で問題を引き起こす動機を与えることになりかねないとする懸念を抱いた。米国の外交官ジョージ・ケナンは、米議会の上院が最初のNATOの拡大を認めた直後、1998年のインタビューでこの懸念をはっきりと述べた。 「ロシア人はやがて完全に逆向きに反応するのではないかと思う。これは悲劇的な間違いだ。これを実行する理由は何も存在しない。どの国も他国に脅威を与えようとは思ってはいない。」 

米国ならびにその同盟国はウクライナを西洋化するという計画を破棄するべきである。それに代わって、ウクライナは中立的な緩衝地帯とするべきである。

一方、ほとんどの自由主義者たちは、クリントン政権の多くの中枢メンバーを含めて、拡大を望んだ。彼らは冷戦の終焉が国際政治を基本的に変質させ、新たにやって来た「後国家主義的な秩序」がそれまでヨーロッパを支配していた現実主義の論理に取って代わったと信じていた。マデレーン・オールブライト国務長官が述べたように、米国は「不可欠な国家」であるばかりではなく、良性の覇権国でもあって、それ故に、モスクワに脅威として見られることはなさそうであった。その目的は、本質的には、大陸全体を西洋ヨーロッパのようにすることにあった。

米国とその同盟国は東欧の国々で民主主義を促進し、国家間での経済的な依存性を高め、国際的な枠内へ組み入れることにした。米国内においての論争に勝利を収めてから、自由主義者たちはヨーロッパの同盟国がNATOの拡大を支持するように説得する上で特に大きな困難を感じることはなかった。結局、EUにおける過去の実績を反映して、地政学的な側面はもはや重要ではなく、すべてを包含する自由主義的な秩序がヨーロッパの平和を維持するという考えにヨーロッパ人は米国人以上にとらわれていたのだ。

自由主義者らは、本世紀の最初の10年間、ヨーロッパの安全保障に関する会話においては徹底して優勢を保つことになったことから、本同盟が成長に関しては門戸開放政策を採用したので、NATOの拡大に対しては現実主義者の反対を受けなかった。自由主義的な世界観は米国の高官らの間では今や完全に受け入れられた概念である。たとえば、この3月、オバマ大統領は、ウクライナに関する演説で、西側の政策は「理想」によって動機付けられていると何度も述べた。そして、それらの理想が「古い、より伝統的な大国によって繰り返し脅かされている」と述べた。クリミア危機に対するジョン・ケリー国務長官の反応はこれと同様の視点からのもので、「21世紀の行動においてはでっち上げにより他国を19世紀的なファッションで侵略してはならない」と述べている。

要は、それぞれの側は違った脚本にしたがって行動していたのである。プーチンとその同国人は現実主義的な命令にしたがって思考し行動していたが、それに対する西側は国際政治については自由主義的理想に執着していた。その結果、米国とその同盟国はウクライナを巡って巨大な危機を招いてしまった。


非難合戦

1998年の同一のインタビューで、NATOの拡大は危機を招き、危機が起こってからは拡大の賛同者たちは「ロシア人ってのはそういう連中だってわれわれは何時も言っていただろうに」と言うのではないかとケナンは予測していた。好機が到来したとでもいうように、西側の高官らはウクライナ危機ではプーチンを本物の大悪党として描写した。3月には、ニューヨーク・タイムズによると、アンゲラ・メルケル首相は、プーチンは非理性的で、別世界に居るようだとオバマに告げた。プーチンは疑いもなく貴族的な傾向を持ち合わせてはいるが、彼が精神的に不安定であるとする言い分を裏付ける証拠はまったくない。それどころか、彼は一級の戦略家であり、対外政策に関して彼とやり合う人は誰であっても彼には恐れを感じ、尊敬の念を覚えるほどである。

他の分析専門家らは、プーチンはソ連邦の崩壊を残念に思っており、ロシアの国境を拡張することによって元に戻したいのだ、ともっともらしく主張している。この解釈によると、クリミアを奪還したプーチンは、今や、ウクライナを、あるいは、少なくともその東部だけでも征服する潮時をうかがっており、やがては、ロシアの近隣諸国に向けて積極的な行動をとることだろう。この陣営の連中にとっては、プーチンは今日におけるアドルフ・ヒトラーを代表するものであって、彼との間に形成される合意はミュンヘンの間違いを繰り返すことになるとしている。こうして、NATOはグルジアとウクライナを加盟させ、ロシアがその近隣諸国を席巻し、西ヨーロッパに脅威を与える前にロシアを封じ込めなければならないと言う。

詳しく分析してみると、この論議は見事に崩れ去っていく。もしもプーチンが「偉大なるロシア」を標榜していたとすれば、2月22日よりも前に彼の意図を示す兆候が表れていた筈である。しかし、彼が当日以前にクリミアを奪還しようとしていたことを示す証拠は実質的には見当たらないし、ウクライナの他の地域、つまり、東部についてはなおさらのことだ。NATOの拡大を支持する西側の指導者でさえもロシアが軍事力を使うことになるかも知れないという恐れからそうすることはなかった。クリミアにおけるプーチンの行動は皆を完全に驚かせ、あれはヤヌコヴィッチを追い出したことに対する咄嗟の反応であったのではないかと推測される。あの直後、プーチンでさえもが「自分はウクライナの分離には反対だ」と言っていた程だ。でも、急遽、彼は考えを変えた。

たとえロシアが望んだとしても、ロシアはウクライナ全域に比較すると遥かに小さい東部地域を容易に征服する能力には欠けている。大雑把に言って、国を二分するドニエプル川とロシア国境との間の地域には千五百万人が住んでいる。これらの住民の圧倒的大多数はウクライナの一部として留まることを希望しており、ロシアの占領を望んではいない。さらには、近代的な戦力に脱皮する兆候を見せてはいないロシア軍がウクライナ全土を制圧する見込みはない。モスクワは費用が嵩む占領を維持するだけの地位にはないのが現状であって、その弱い経済力は制服の結果課される経済制裁によってより大きな損害を被ることになろう。

たとえロシアが強力な武力や見事な経済を誇りに思っているとしても、ウクライナを成功裏に占領することは結局は無理であろう。アフガニスタンにおけるソ連と米国の経験、ベトナムやイラクにおける米国の経験、ならびに、チェチュニアにおけるロシアの経験を思い起こす必要がある。軍事占領は、通常、悪い結果を招く。ウクライナを制圧することはヤマアラシを飲み込むみたいなものであることをプーチンはよく分かっている。ウクライナにおける出来事に対するプーチンの反応は防御的であって、決して攻撃的ではない。


出口戦略

プーチンの行動は安全保障上の懸念に動機付けされているとする西側の大部分の指導者たちの見方は引き続き否定的であることから、彼らが既存の政策に重点を置くことによってそれを修正し、ロシアがさらなる侵略をしないようにと経済制裁を加えたことは驚きである。ケリー国務長官は「すべての選択肢を考慮する」としているが、米国もNATOもウクライナを防衛するための軍事力の行使には備えていない。その代わり、西側はロシアがウクライナ東部の反乱を支援することを止めさるためにロシアに対して経済制裁を加えることに頼っている。この7月、米国とEUは3回目の経済制裁を課した。この制裁では主としてロシア政府に近い高位高官、主要銀行、エネルギー関連企業、防衛関連企業が対象となっている。彼らは、これらとは別に、ロシア経済の全領域を対象にしたもっと厳しい制裁を加える用意があるとして脅しをかけている。

こうした経済制裁はほとんど効果を示さないだろう。何れにせよ、本当に厳しい制裁は提案されてはいないようだ。何故かと言うと、西ヨーロッパの国々、特に、ドイツは経済制裁を課すことには反対した。ロシアが反撃に出ることやEU圏が深刻な経済的損害を被ることが予測されたからである。しかし、たとえ米国が頑強な策を施すようにとその同盟国を説得することができたとしても、プーチンは自分の意思決定を覆すことはないだろう。歴史的に見ると、国家の中核的な戦略を防護するためには国家は膨大な量の罰であってもそれを吸収してしまう。ロシアがこの法則には従わないとする理由はまったくない。

西側の指導者は挑発的な政策にこだわり続けて来た。そもそもそれが危機を招いたのである。この4月、ジョセフ・バイデン米副大統領はウクライナの議員たちと会い、こう言った。「今はオレンジ革命における約束を果たす二回目の好機である。」 CIA長官のジョン・ブレナンが、同月、キエフを訪問した時、彼は大きな助けにはならなかった。ホワイトハウスは彼の訪問はウクライナ政府との間の安全保障に関する協力関係を改善することが目的だと言った。

その一方で、EUは「東方との連携」を推進し続けた。この3月、欧州委員会の委員長であるホセ・マヌエル・バロッソはウクライナに関するEUの考えを総括して、「われわれには借りがある。あの国の同志としての義務がある。われわれは同国がわれわれと可能な限り近しくなるようにしたい」と言った。そして、案の定、6月27日には、EUとウクライナは7か月前にヤヌコヴィッチが宿命的に破棄することになった経済協定を調印した。その6月、NATO加盟国の外相会議では外相たちは具体的にウクライナの国名に言及することは避けたものの、NATO同盟は新規メンバーの加入を拒まないことに合意した。「第三国はNATOの拡大を拒否する権利はない」とNATO事務総長のアナス・フォー・ラスムセンが宣言した。外相たちは、命令や管理、兵站、ならびに、サイバー防衛、等を含めて、ウクライナの軍事能力を改善するさまざまな対策を支援することにも合意した。ロシアの指導者たちはこれらの行動に対して反動を示した。こうして、西側のウクライナ危機に対する反応がすでに悪化している現状をさらに悪化させることになる。

しかしながら、ウクライナ危機については解決策が存在する。しかし、西側は基本的にはまったく新たな考えに基づいて同国について考える必要がある。米国とその同盟国はウクライナを西洋化するという自分たちの計画を破棄し、その代わりに、冷戦時代のオーストリアの地位がそうであったように、同国をNATOとロシアとの間の中立的な緩衝地帯とすることだ。西側の指導者たちは、ウクライナはプーチンにとっては非常に重要であり、ロシアはウクライナに反ロシア政権が居座ることはとても容認できないということを理解するべきである。これは将来のウクライナ政府は親ロシア的、あるいは、反NATO的であるとする必要はない。それどころか、目標はウクライナがロシアや西側のどの陣営にも属さない独立したウクライナとすることにある。

この目標を達成するには、米国とその同盟国はグルジアとウクライナへのNATOの拡大を公式に破棄すべきである。西側はEU、国際通貨基金、ロシア、および米国によって資金供給が行われるウクライナ経済救済計画の作成に努力べきである。この提案は自国の西方に繁栄し安定したウクライナが維持されることに最大の関心を持っているロシアにはおおいに歓迎されることだろう。そして、西側はウクライナ国内での社会工学的活動は極力抑制するべきである。もうひとつのオレンジ革命に対する西側の支援には終止符を打つ時がやってきた。そうとは言え、米国やヨーロッパの指導者たちはウクライナに対しては少数派の人権を尊重し、特に、ロシア語系住民がロシア語を使用する権利を尊重するように働きかけなければならない。

こんなに遅くなってからウクライナに対する政策を変更することは国際社会における米国の信用をひどく損なうことになるといった議論をする人がいるかも知れない。ある程度のコストは間違いなくかかることだろうが、見当違いの政策を継続した時のコストはより膨大なものとなろう。さらには、自分たちの間違いから何かを学び取ろうとする国家は他の国々から尊敬の念を集め、最終的には、手中にある課題を効果的に対処することが可能な政策へと繋がって行く。明らかに、米国にとってはそのような選択肢の可能性が開かれている。

ウクライナは自国がどの国と同盟を組むかを決定する権利を有しており、ロシアはキエフが西側に加わることを阻止する権利はないとする議論も聞こえてくる。ウクライナにとっては、自国の対外政策の選択肢を考える際にはこれは危険な方向である。悲しむべきことには、超大国の力による政治が関与している場合には、そのような権利の主張は多くの場合有効である。しかしながら、超大国が小さな国家を相手に騒々しい喧嘩を仕掛ける時、自決といった抽象的な権利の主張はほとんど無意味となる。冷戦の最中、キューバは旧ソ連との間で軍事的な同盟関係を締結する権利を有していただろうか?もちろん、米国はそうは思わなかった。ウクライナが西側に加わろうとすると、ロシアはまったく同様の考えを抱くであろう。これらの現実をよく理解すること、そして、自国よりも大きな力を持つ隣国と対処する際には注意深く歩むことこそがウクライナの最大の関心事であると言えよう。

しかしながら、この分析を拒否し、ウクライナはEUやNATOへの参加を申請する権利があると信じる人がいるかも知れないが、現実には米国やその同盟国はこれらの要求を拒絶する権利を持っていることに変わりはない。もしも、ウクライナが間違った対外政策に固執し、特に自国の防衛が基本的な関心事ではないような場合には、西側がウクライナのために便宜を図らなければならないとする理由はないのである。ある少数のウクライナ人の夢をほしいままにさせることはそれが招く敵対意識や争いを容認するだけの値打ちはない。特に、ウクライナの人々にとってはそう言える。

もちろん、ある分析専門家たちはNATOはウクライナとの関係を貧弱に扱ってきたという事実を認めながらも、ロシアは敵であり、ロシアは時間と共にますます力を付けてくると主張する。したがって、西側としては選択肢はなく、現在の政策を継続するしかないと言う。しかし、この見解はひどく間違っている。ロシアは強国ではあるが衰退の一途にあり、時間と共に衰えるだけである。たとえロシアが隆盛を極める大国であったとしても、ウクライナをNATOへ参加させることは何らの意味もなさない。その理由は簡単だ。NATO諸国がウクライナを助けるために戦力を行使することには気乗りがしないことからも、米国とその同盟国はウクライナが戦略上中核的な存在であるとは思ってはいない。他の加盟国が防衛しようとする意図をもってはいない国を新たなNATOメンバーにするなんてまさに愚の骨頂である。過去においてはNATOは拡大して来た。それは自由主義者たちにとってはこの軍事同盟が新たに参加したメンバー国にその安全を保障する必要がなかったからに過ぎない。しかしながら、ロシアの最近のパワー・プレイを見ると、ウクライナをNATOに参加させることはロシアと西側を互いに衝突するコースに乗せることを示している。

現在の政策に固執し続けることは他の課題に関しても西側のモスクワとの関係を複雑にしかねない。米国はアフガニスタンから米国の軍事施設を撤収する際ロシア領内を通過することに最大の支援を取り付けたいし、イランとは核に関する合意を成立させ、シリアにおける状況を鎮静化したいのである。事実、モスクワはこれらのみっつの分野のすべてにおいて米国を助けてきた。2013年の夏、シリアは化学兵器の破棄に同意することになったが、あの取引を導き出し、火中の栗を拾ってくれたのはロシアであった。この努力によって、オバマが脅かしていた米国による空爆を回避することができたのである。何時の日にか、隆盛を極める中国を封じ込めるために米国はロシアの助けを借りる必要があるかも知れない。しかしながら、現在の米国の政策はモスクワと北京をますます親密にさせるだけである。

米国とその同盟国は今ウクライナについての選択を迫られている。これらの国は現在の政策を継続することができるが、そうした場合はロシアとの敵対関係を悪化させ、その過程ではウクライナを台無しにしてしまう。これは当事者全員が敗者となることを意味する。一方、これらの国はギアを入れ替えて、繁栄しながらも中立的なウクライナを創造することも可能だ。このようなウクライナはロシアを脅かすこともなく、西側はモスクワとの関係を修復することができる。この筋道を辿れば、当事者は全員が勝者となることだろ。

ドイツ外交方針を変更して、紛争地へ武器供与 

独が紛争地に武器供与へ 外交方針転換か
9月1日 8時37分
ドイツ政府は、イラクでイスラム過激派組織との戦闘を続けるクルド人の部隊に対戦車ミサイルなどを供与することを決め、紛争地への武器の供与を自粛してきた、これまでの外交方針の転換につながる動きと受け止められています。

ドイツのメルケル首相は、31日、首都ベルリンで閣議を開き、イラク北部でイスラム過激派組織との戦闘を続けるクルド人部隊に対して、武器を供与するかどうか協議しました。
その結果、過激派組織によるキリスト教徒や少数派の住民に対する残虐行為を止めるためには軍事面での支援が不可欠だとして、武器の供与に踏み切ることを決めました。
供与する武器は対戦車ミサイルの発射装置30基とミサイル500発、それに自動小銃1万6000丁などで、今月下旬までにクルド人の部隊に渡される見通しです。
ドイツは、第二次世界大戦を引き起こした教訓から、紛争地域への武器の供与は原則として自粛してきました。
今回の決定について、政府は例外的な措置だとしていますが、野党は長年の政府の外交方針の転換につながる動きだと強く反対しています。
また、先月29日に公共放送が発表した世論調査でも、「武器の供与に反対」と答えた人は60%と「賛成」の34%を上回り、今回の決定を巡り国民の反発も予想されます。


ドイツも変えられつつある様である。
第二次世界大戦を引き起こした教訓から、ドイツは戦後ずっと、紛争地域への武器の供与は原則として自粛してきていたそうである。
その自粛規制を破ってドイツは、過激派組織によるキリスト教徒や少数派の住民に対する残虐行為を止めるためには、軍事面での支援が不可欠だとして、
クルド人部隊へ対戦車ミサイルなどの武器を供与することにに、外交方針を変更したそうである。

キリスト教徒であるウクライナ軍兵士が、同じキリスト教徒である自国民に残虐行為を行っていた時には、
ドイツはウクライナ政府を嗜めさえもしていなかったのに、
ウクライナ内戦の時には、ウクライナ東部人民の苦難を、見てみぬ振りをしていたのに、
如何してイラクの時には急に親切心を働かせて、
戦後ずっと守ってきていた外交方針を、変更してまで武器供与する気になったのだろう?

ドイツがイラクの被圧迫民を見るに見かねて、応援(武器援助)せずには居られないのだったら、
ロシアがウクライナの被圧迫民を見るに見かねて応援した事を、如何して咎めたりするのだろう?
アメリカがロシアは怪しからぬと、又ロシアを経済制裁しようと言っている様であるが、
ドイツはアメリカと一緒になって、ロシアを経済制裁するのろうか?
だとすると、ドイツがこれまでの禁を犯して、外国に武器援助した事を正当化する事は、出来なくなってしまうのではないだろうか?

昨今の世界では、アメリカだけでなくドイツ迄も、ダブルスタンダードの政治が日常化しているのだろうか?