2019年8月20日に行われた、広島対ヤクルトの公式戦18回戦の試合結果
ヤクルト 102 000 041|8
広 島 001 300 104|9
勝 レグナルト 6勝2敗
負 ハフ 1勝3敗3S
S -
【本塁打】バレンティン26号、山田31号、雄平10号、鈴木24号
サンタナが支配下登録後、初めて一軍登録されてきた。
ヤクルト先発の高橋から、前回対戦で本塁打を放っている三好を差し置いてまでサードで起用する訳はないだろうと思っていたところ、サードメヒア、ファーストサンタナというスタメンとなった。
三好の調子自体は下降気味でもあり、確かにメヒア、サンタナともに代打タイプとも思えない。
そうなると、このスタメンは分からなくはないが、先発はジョンソン。
試合中の降雨予想があり、内野にはプロ初スタメンの野手と、サードにメヒアが入っているのがどう出るのだろうという不安はある。
さらに、年に一度のホワイトレンジャーモードは、既に使用済みで、今季3戦で0勝3敗、防御率11.70のヤクルト戦。
立ち上がりで、青木、山田の連打であっさり先制を許し、何とか1点で凌いでベンチに戻ると、早速荒れモード。
カープの初回の攻撃は、1アウトから菊池が四球を選ぶが、鈴木は打席でかなりのオープンスタンスに変更している。
アウトコースのチェンジアップで空振り三振に倒れるが、この1打席で修正できることを期待したい。
2回裏の攻撃では、サンタナの初打席が訪れるが、高めに浮いた変化球を、しめたとばかりに振りにいって、力んで引っ掛けてショートゴロ併殺打。
こちらも1打席目で修正できることを期待したい。
3回表は、再び青木にレフト前ポテンヒットを打たれると、山田の打球は三遊間を破ろうかという鋭い当たり。
これをメヒアが横っ飛びで抑え、5-4-3の併殺を狙う。
一塁転送が逸れてゲッツー崩れとなってしまったが、非常に大きなプレーが出た。
しかし、山田が一塁に残ったことで、盗塁警戒で牽制を繰り返し、バレンティンにはボール先行。
そして3-1から特大のツーランをレフトスタンドへ放り込まれた。
この展開だと、中盤から石原とジョンソンを交代するといういつもの采配が見られることになる。
そうなるとどんどん打てる手が少なくなり、早いイニングで1点でも返して、代打を出すタイミングを遅らせたい。
すると3回裏の攻撃では、1アウト1、3塁のチャンスで菊池の打席を迎える。
高橋のコントロールは乱れており、ランナーを貯めていきたい所だったが、低めのボール球で空振り三振。
ただ、キャッチャーがボールを弾いた隙に、西川が二塁を陥れ、さらにその二塁送球が逸れたことで、3塁ランナーが生還し、ラッキーな形で1点を返した。
この1点が次に繋がったと言える。
続く4回裏は、先頭の松山が四球を選び、メヒアはボール先行からの真ん中のスライダーをレフト前ヒット。
ノーアウト1、2塁から、小園はファールで粘っているうちにタイミングを合わせ、レフト線へポトリと落とすタイムリーヒットで1点。
サンタナは、1打席目と同じ様な高めの変化球を、今度はしっかり修正してセンター前に運んで、来日初ヒットがタイムリーとなり同点。
ここで畳み掛けて行きたいところで、石原、ジョンソンが倒れてしまったが、前述のように代打を出さずにすむ試合展開になったと前向きに捉えたい。
そして、今度は西川の打席でパスボールがあり、この試合2つ目の相手のミスで勝ち越した。
4回以降は立ち直ったジョンソンは、6回を投げ終え、ベンチに戻ったところで、もう1イニング行くと直訴していた。
ただ6回裏に石原に打席が回るというところで、代打會澤を起用、それに伴いジョンソンも交代となる。
もう1イニングという意図は、1点リードでは勝利投手の権利が消える不安を感じてのことだろう。
説得に少し時間は掛かったが、最後は納得の交代になったようでもあるし、カープとしては後は逃げ切るのみ。
現在の調子とメンバーで考えれば、中村恭、中崎の2人が勝ちパターンで登板してくるとして、もう1人は菊池保、遠藤、今村の3人の中から調子が最も良い投手が選ばれるだろう。
今日の試合では、7回表は菊池保が登板。
相手の送りバント失敗と、メヒアの好プレーもあって、先頭を出したもののリズムよく無失点で抑えきった。
7回裏の攻撃は、1アウトから西川四球、菊池涼センター前ヒット、さらには菊池涼の好走塁で、1アウト2、3塁とチャンスを広げる。
高橋に対しては結局タイミングを合わせることが出来なかった鈴木だったが、代わった原に対してはスクエアスタンスに戻している。
ここではボール先行からの申告敬遠で、1アウト満塁と場面が変わる。
松山は内野フライに倒れるが、メヒアが押し出し四球を選んで、1点追加。
8回表は中村恭が登板。
ただ今日はボールが高め。
先頭の代打荒木に変化球が引っ掛かって死球を与えてしまい、青木は打ち取ったものの粘られ、山田には真ん中高めのストレートを捉えられ、右中間に同点ツーランを浴びてしまった。
それでも同点であれば、まだまだ試合は分からない。
バレンティン、雄平と続く打順で、中村恭から今村に交代するが、バレンティンにセンター前ヒットを打たれると、雄平には真ん中のスライダーを捉えられ勝ち越しツーランを右中間に運ばれてしまう。
9回にはレグナルトがもう1点追加され、3点差で9回裏の攻撃に向かうことになる。
9回裏はハフとの対戦となるが、先頭の西川が死球で出塁。
この形は、8回表のヤクルトの攻撃を彷彿とさせる。
そして菊池がレフト前ポテンヒット、とにかく今日は両チーム共にレフト前へのポテンヒットが多い。
ノーアウト1、2塁で鈴木の打席となるが、この打席でもスクエアスタンスに戻しており、もう調整は十分と思いたい。
そして0-3となるが、内に入って来たカットボールを捉えると、凄まじい衝撃音を残した打球は、打った瞬間の同点スリーランとなった。
1アウト後、途中出場の野間が四球を選ぶと、小園がプロ初となる送りバントを決めて、2アウト2塁のサヨナラのチャンスを作る。
そして、こちらもプロ初となるサヨナラタイムリーを、三好がセンター前に運んでサヨナラ勝ち。
サンタナの初ヒット初打点も含め、この時期特有とも言えるプロ初ずくしでのサヨナラ勝ちは、途中のリリーフ陣の失点はとりあえず置いておいて、意味のある1勝となった。