2019年8月22日に行われた、広島対ヤクルトの公式戦20回戦の試合結果
ヤクルト 030 050 0|8
広 島 002 002 0|4
勝 小川 4勝11敗
負 山口 1勝3敗
S -
【本塁打】村上30号、松山5号
カープ先発の山口は、高卒2年目の投手としては内容のある投球をしていたとは思うが、全体的にスライダーでかわす投球をしており、今後の成長曲線を考えれば、原点のストレートを磨く必要はあった。
立ち上がりは、初球こそスライダーだったが、先頭の太田をインコースの147キロのストレートで詰まらせ、レフトフライに打ち取る。
青木にもインコースを突いていくが四球、山田にはアウトコースのストレートをライト前に運ばれた。
バレンティンを迎えるとなると、変化球に頼りたくなる場面かと思うが、アウトコースのストレートを続けて空振り三振を奪った。
雄平にはファールで粘られるが、根負けせずにストレートを投げ切って、高めのボールゾーンで空振り三振を奪い、無失点で切り抜けた。
しかし、2回表は、先頭の村上に真ん中低めのストレートを捉えられ、バックスクリーン左への特大の本塁打を浴びる。
そこまで悪いコースでもなかったが、このイニングから土砂降りになり、制球に気を使っている様子があっただけに、球威不足になってしまったのだろう。
2回の山口は、初回以上にコントロールを乱し、野手の送球も乱れ気味。
2アウトまで漕ぎ着けたものの、小川に四球を与えてしまい、この辺りは経験不足な部分と捉えるしかない。
太田、青木にも四球で、3者連続四球で2アウト満塁。
コントロールは乱れる、球速は落ちる、ピンチを招く、ワイルドピッチ、非常に苦しいピッチングになってしまった。
何とか立て直そうとする様子は分かるが、1球ごとにバランスを考えながら投げていては、どれが正解か見失う。
山田には再びストレートを捉えられ、レフト前2点タイムリーで点差が広がる。
バレンティンは、2打席ともに山口のストレートには合わない感じで空振り三振を奪ったが、大雨の中で20分以上も守備に就いていた影響は大きいだろう。
案の定というべきか、2回裏の攻撃時には雨脚は弱まり、初回はコントロールを乱していた小川は修正してきた。
安部の強い打球も併殺になり、しばらくは我慢の展開になる。
3回表からは、山口に代わり、塹江がマウンドに上がる。
土砂降りの不運はあったにしても、小川、太田、青木への三者連続四球は印象が良くない。
これも成長の糧としてもらいたい。
塹江は、2イニングはランナーを出しながらも無失点で凌いでいたが、3イニング目に捉まった。
今日の試合展開であれば、塹江に出来るだけ長いイニングを投げてもらいたいという願いは仕方がない。
現状であれば、打者2巡目に捉まってしまうリスクが高いと言うのが分かったということ。
そして代わった島内は、満塁のピンチで小川に対し、2球で追い込むものの、3球勝負のストレートを捉えられ、走者一掃のタイムリー二塁打を浴びる。
出会い頭の一撃には映ったが、3球勝負で全てストレートでもあるし、防げた失点だとは思う。
コツコツと反撃していくものの、最後は鉄壁のクローザーが登板。
回跨ぎもなんのその、2回2/3を無失点に抑えられ、しかも反撃の機会を与えられなかった。
そうは言っても、今日のような天候で、終盤までリードを許したままの試合展開では、こうなることも予測しておかないといけない。
山口については、現状の力量を考えれば、良いボールもあるし、球威が不足しているとも思わない。
先発として育てていく中で、今季の残り試合では再度リリーフの経験をしておくのも、成長の過程では必要と思える。
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