大宮タカシマヤの銘菓百選がリニューアルオープン。
地元の和菓子をしっかりとご紹介させて頂こうという中で、
御菓子司あたらしの『あん団子』と『たれ団子』が初登場致しました。
ちょうど、その時期は『柏 餅』の時期でもあったので、
本店にお邪魔しますと、引っ切りなしに近所のお客さんが立ち寄り、
次々に『柏 餅』が消えて行き、また新粉生地を蒸して作り足していく。
いやあ、これは是非買っておきたいなあと、早速注文してしまった。
さて、上新粉の団子生地に蓬を練り込んで、香り豊かな草だんごに、
小豆のこしあんをたっぷりと、ぺったりと塗られてまして、塩梅が良いのです。
鮮やかな緑色の蓬の団子もありますが、こちらのは淡い緑色。
蓬の香りはもちろんですが、団子自体の米の味わいもしっかりと感じられ、
それがあんこに包まれて、うまく合わさって行くのです。
一方の『たれ団子』はいわゆるみたらし団子なのですが、
香ばしく焼き目をつけて、程良い醤油たれに絡ませた団子も、
たれに依存することなく、しっかりと団子自体の米の味わいを感じられます。
これはなかなかいいなあと思ったら、もう足は本店に向いておりまして、
出来上がった『柏 餅』をじっと見つめて、こしあんのを一つ買って、
すぐに店先で頬張っておりましたのです・・・・うまい。
ご主人が柏の葉が乾燥してしまうのは好みではないからと、
あまり作り置きをしないで、随時作り足していくことにこだわっているのだそうです。
時間勝負となって来る生菓子を売るにあたっては、とっても大切なこと。
そんなお話を聞けば、なおさらに興味を持ってしまうのは無理もなく、
何を考えているのか、再び店に戻りまして、
今度はもうすぐで終わってしまうという『いちご大福』を買ってみる。
少し柔らかめに仕上げられた餅生地で、いちごと小豆こしあんを包んで、
これまたシコシコとした歯切れの良い餅ではありますが、
みずみずしいこしあんがいちごの甘酸っぱさと共に満ちて行きます。
その隣には、端午の節句を間近に控えた、愛らしい生菓子が並んでいます。
鯉の形そのままの生菓子もあったのですが、それよりも目を引いたのが、
薄い水色の地に、鯉のぼりが棚引いている様を表現した生菓子『鯉のぼり』に惹かれました。
風になびく鯉の姿まで、細部まで再現されているわけではありませんが、
空を泳ぐ鯉の表情が想像され、こちらまで涼しげにも感じられたのです。
何でしょう、初夏の風薫る景色が湧き上がって来て、
とても爽やかな心地を覚えて、大宮駅までの道のりはとっても軽やかな歩調であったと思います。
これはまた歳時記に合わせて、足を運んで行きたいと思うお店となりました。
店先の打楽器を手にしているネコちゃんにも、また会いたくなりますしね。
あん団子 ・ たれ団子 1 本 税込98円
◆ 本 店/ 埼玉県さいたま市大宮区上小町1031 TEL: 048-642-5817
◇ 販売店/ 大宮髙島屋
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