11月28日、京都の四条堀川にある亀屋良長の本店がリニューアルオープンした。これまでの本店は、店先に駐車スペースがあったこともあり、車が止まってしまうと、暖簾が見えませんし、菓子屋の存在も意外と気づかないのです。ところが、新しくなりました本店は、大きく前にせ
2016年11月
第992回 坂尾甘露堂の『加賀さま』
北陸新幹線が開通して、金沢まで一直線に行けるようになったわけですが、これによって、さまざまな金沢銘菓たちも姿を変えていたりします。久しぶりに、この間も真ん丸な大きな三色最中『加賀さま』を発見して、ビックリ!?と言いますのも、鎧がプリントされたパッケージに
第991回 清水屋の『小饅頭』
旅をする者たちを温かく迎えてくれて、疲れを癒してくれる和菓子の数々。門前にあったり、街道筋にあったり、さまざまですが、多くの場合が、茶店で、その場で味わえる日持ちのしない菓子ばかり。現代においては、一部は日持ちするようになって地方発送できたりしますが、今
第990回 絹 笠の『とん蝶』
大阪に来たら、これを食べずにはいられない。その名は、『とん蝶』という名前のお菓子ではなく、おこわ。百貨店で売られているのはもちろんだが、新大阪駅でも帰るので嬉しい。新幹線に乗るときに、駅弁じゃなくて、『とん蝶』を買って帰りたいのだ。もともとは小麦粉生地の
第989回 京華堂利保の生菓子『柴の雪』と『山 路』
『山 路』(写真上)と『柴の雪』(写真下)東京に初雪が降りました11月24日。その翌日、京都航空便で運びましたのが、武者小路千家お好みの京華堂利保の生菓子。毎年この時期にお願いしておりますのは、評判の薯蕷饅頭が美味しく食べられる時期だからで、以前にもご紹介し
第988回 紫野源水の生菓子『深山の錦』と『銀杏黄葉』
秋の終わりの京都の生菓子を楽しみ、惜しむ日々でございますが、京都の紫野源水に登場しましたきんとんの『深山の錦』は、小豆あんをそぼろにしてきんとんにし、ちらほらと紅葉した色合いを添えた生菓子。この『深山の錦』という同じ銘であっても、店によっても全然違います
第987回 末 富の生菓子『錦織りなす』
桜と同じく、紅葉の色合いの移り変わりも早いもので、もう秋も終わり。 一週間おきに、その表情は姿を変えていきますので、和菓子は細やかに表現していきます。 まだ『初紅葉』と呼ばれる頃には、 緑が多いきんとんで表現しますものの、 それが徐々に緑色が消えていき
第986回 さわ山の『大ふく』
新潟と言えば、米!お酒は有名ではありますが、意外と和菓子のイメージは少ないかもしれませんね。でも、越後高田を中心に米飴を使った菓子が多いこともそうですし、『笹団子』が名物として定着しているのもそうですし、流通に乗っからないので、知られていないだけかもしれ
第985回 青 柳の『高校三年生の山田まん』
まさに古典文学の「土左日記」そのままのパッケージになっている和菓子、『土左日記』で知られている青 柳はちょうどはりまや橋の向かいに本店を構えています。今年、久しぶりに高知を訪れた時、駅構内の土産販売店で目に入ってきたのは、非常にアイキャッチの良い『高校三
第984回 吉岡源平餅本舗の『源平餅』
平安末期の源平合戦を思えば、どうしても味わっておきたくなるのが、高松の市街地に本店を構える吉岡源平餅本舗の『源平餅』だ。平清盛により武家政権へ移行し、平家は栄華を極めたわけですが、その死後、源頼朝とその弟、義経の躍進により形勢は逆転していく。東国に始まっ