この一月から二月の月の変わり目に、赤坂の塩野を訪ねると、ちょうどラッキーなことに、まだ迎春の生菓子が顔を出していて、その一方で、節分のお菓子にも出会えるという幸運に恵まれた。というわけで、節分の生菓子には、「鬼は外福は内」にちなんで、ちょっとリアルなお多
2023年01月
第3205回 中村軒の『椿 餅』
さあ、一月は京都航空便が次々にスタートして、新しい年を走り出します。そして、年明けには必ず逃してはならないと思わしめるのが、雪が降り積もった一面真っ白な庭に、凛として深い緑色の葉を見せる椿。その緑と白のコントラストをそのままに、お菓子の中に閉じ込めている
第3204回 樫 舎の『葩 餅』
年明けに、「旅する和菓子」のイベントに参加する若旦那たちと、奈良へ一泊二日の旅行に出たのですが、その主たる目的は、もはや神の領域と思わせる仙人のような、樫 舎のご主人と引き合わせるため。事前にカウンターでの生菓子フルコースを予約しておいたのです。まあ、も
第3203回 京都鶴屋鶴寿庵の生菓子『梅の雪』と『玉 椿』
『梅の雪』一月になって、各店の京都航空便も次々に始まっていき、新宿高島屋では、京都鶴屋鶴寿庵の生菓子がやって来たのです。まずは、薄紅色の外郎生地に、白あんを包んで、そこに氷餅を塗しただけの凄くシンプルな造形ながら、とっても愛らしさを振りまいてくれる生菓子
第3202回 大鳳堂の『おおだてえだまめモナカ』
大館の駅をおりますと、目の前にすぐに忠犬ハチ公の文字が見える。そう、秋田犬の故郷とされる街でございますが、ここにもいろんな和菓子屋さんがありますのですが、市役所は駅からかなり離れておりまして、その近くにあるのが大鳳堂。以前に曲げわっぱに入っている『酒饅頭
第3201回 マルト歌代商店の『いちじく羹』
偶然にも有楽町の交通会館で、上越の物産販売店があって、そこで久しぶりに再会しましたのが、マルト歌代商店の『いちじく羹』でした。何とも言えないレトロなパッケージが印象に残るだけでなく、その濃厚な味わいも記憶に残る羊羹であったわけです。マルト歌代商店は、天保
第3200回 仙太郎の『花びら餅』と『桜 餅』・『うぐいす餅』
大寒波が訪れた翌日、お菓子の配達をしましてから、仙太郎の売場前を通りかかりますと、『花びら餅』のところに、最終日の赤札が出ていまして、そう、今日でいよいよ販売もおしまい。いろんな和菓子屋さんがありますが、ここまで長く製造する店は少ない。多くが松の内で『花
第3199回 末 富の生菓子『 魁 』と『願う春』
年が明けて、一月もあと10日で終わるというこの日、大寒波が押し寄せ、列島各地は大雪に見舞われた。そんな日に入荷日を迎えていた末 富の生菓子が無事に届き、本当に良かったあと思うと同時に、やはり客数が少なく、何だか店内も寂しいなあと思いつつ、残り数箱のひとつ
第3198回 馬面昭栄堂の『水ようかん』
1月の終わりに立て続けに和菓子のワークショップを開催することになり、やはり、冬にこその福井の水ようかんをご紹介せねばと思いました次第。百貨店などでは、えがわの『水羊かん』がポピュラーではございますが、福井県ではいろんなお店が冬に水羊羹を作っているのです。
第3197回 シュトラウス金進堂の『水ようかん』
冬になれば、福井の水羊羹を食べなければ!ということで、よみうりカルチャーセンターのワークショップでご紹介したのは、越前武生にある洋菓子の銘店でもあるシュトラウス金進堂の『水ようかん』であった。それこそ10月に一度お邪魔しているのですが、その店名からも分りま