[写真]「「各メディアの世論調査の数字が、逐一、自民党幹部の手元に届けられる」。山本一太IT政策担当大臣(自民党清和会、参院選群馬選挙区で今夏改選)、自民党ホームページから。
経世会が汗をかき、宏池会が知恵を出し作り上げてきた「品格ある国家」日本を、あっと言う間に崩した悪の枢軸=清和会。
その清和会のIT政策担当大臣が、公職選挙法で、私たち有権者への公開(開示)が禁止された情報を独占的に入手している疑惑が浮上しました。
参議院群馬選挙区(定数1)で今回改選を山本一太・IT政策担当大臣(自民党清和会)は、2013年5月19日付のブログで「いずれにせよ、6月には、大手マスコミが全体の世論調査をかける。 そのデータがワッと流れると、全国で30ある1人区の情勢もたちどころに分かってしまう。7月以降(=選挙公示後)は、各メディアや各党の世論調査の数字が、逐一、自民党幹部の手元に届けられるようになる」と書きました。
公職選挙法第183条の3は
(人気投票の公表の禁止)
第百三十八条の三 何人も、選挙に関し、公職に就くべき者(衆議院比例代表選出議員の選挙にあつては政党その他の政治団体に係る公職に就くべき者又はその数、参議院比例代表選出議員の選挙にあつては政党その他の政治団体に係る公職に就くべき者又はその数若しくは公職に就くべき順位)を予想する人気投票の経過又は結果を公表してはならない
と定めています。
この立法趣旨は、選挙賭博により、下馬評が低い候補者が公職に当選してしまうどんでん返しを防ぐことにあります。
この条文に抵触しないために、新聞社の世論調査では各県ごとの候補(予定者)への投票意向が生数字で出ます。しかし、報道にあたっては、「自民党支持層の9割を固めて、民主党支持層の2割にも食い込んでいる」との表現で、生数字が分からないように書いてあります。これは、全体の回答者の中で自民党支持層と民主党支持層が占める割合が書かれていないため、公選法138条の3に抵触しないというコンセンサスです。
仮に生データを公表した場合は、公選法242条の2の定めにより、最高で禁固2年の刑になります。刑を受けるのは「新聞の編集を担当した者」となっています。
山本IT担当大臣のブログが事実とすれば、私たち有権者を調査し、新聞報道で「やや優勢」という報道しか目に出来ない世論調査の結果を自民党幹部が独占的に情報を囲い込んでいることになります。
山本さんは朝日新聞宇都宮支局記者出身の二世議員。新聞社内では、90年代に現場で取材した論説委員クラスが経世会系であるのに対して、2000年代に現場で取材した部長・デスククラスが清和会系という色分けで心情的に対立しているケースが多く、調査を清和会に流すことで、取材相手の歓心を買う部長・デスクがいるのかもしれません。
いずれにしろ、IT担当大臣自ら、公選法で禁止されたマスコミ調査の情報を自民党が独占していると吐露したことは、ビッグデータ解析という時代の流れの前に、オールド・メディアによる電話世論調査報道の歴史的終焉を暗示したかっこうです。
私たちが新聞を買っても、デジタル会員になっても得られない情報を清和会は新聞社から受け取っていることになります。情報とは権力の源であり、清和会が情報を独占することで、9月の自民党総裁選、12月の総選挙で下馬評を覆す大勝利を得たことが明らかになりました。
日本国民全員の総力を結集して、清和会を倒しましょう!
[お知らせ1 はじめ]
「国会傍聴取材支援基金」を設けております。日本唯一の国会傍聴記にご協力ください。
「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い
ご協力ください。よろしくお願いします。
[お知らせ1 おわり]
[お知らせ2 はじめ]
会員制ブログで今後の政治日程とポイントを解説しています。
今後の政治日程 by 下町の太陽
最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。お気軽にご登録ください。
[お知らせ2 おわり]
[お知らせ3 はじめ]
このブログは次の各ホームページを参照して、記事を作成しています。
最近の法律・条約(内閣法制局ホームページ)
衆議院議案(衆議院ホームページ)
今国会情報(参議院ホームページ)
予算書・決算書データベース(財務省ホームページ)
衆議院インターネット審議中継
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)
民主党ニュース(民主党ホームページ)
goo ニュース
[お知らせ3 おわり]