[写真]メッセージボードを背に総裁選出馬の記者会見をする「コバホーク」こと小林鷹之・衆議院議員、きょう2024年8月19日、衆議院第一議員会館で、宮崎信行撮影。
地元でこどもを抱えた男性衆議院議員を目の当たりにしましたが、きょう令和6年2024年8月19日(月)の永田町は与野党とも多くの議員が上京していました。
立憲民主党代表選は、あさって午後3時半から、既に立候補を表明した枝野幸男さんが政策を発表して本格化する見通し。政策は既に発表した「直諫の会」は、重徳和彦会長・中島克仁会長代行・青柳陽一郎幹事長・源馬謙太郎事務局長の4議員が野田佳彦さんを訪ね、政策の説明と、代表選出馬を要請しました。ブリーフィングの途中から横浜の篠原豪さんも陪席しました。重徳会長らは、2012年の総選挙で民主党公認として出馬した経験がない4人が、政治改革を旗印に安定感のある野田元首相を担ぎ出したいとの意向を示し、それがかなわない場合は、重徳会長が出るか、断念するかとの行動をほのめかしました。
[写真]野田佳彦氏に出馬要請した後にブリーフする、直諫の会の重徳和彦会長ら、同日、宮崎信行撮影。
重徳さんは次のように語りました。「私達は今回の役員を務めております4人でさきほど11時から野田佳彦元総理の会館の事務所にお邪魔をしまして、意見交換をさせていました。今、行われようとしている自民党の総裁選は、岸田総理の不出馬表明で流動化といいましょうか、スピード感が高まっているという状況なんで、我々は来るべき総選挙これはもう当然10月、11月には行われるということを想定して、立憲民主党としての考えをですねきちっと作っていかなければならないこれは急務である」「我々は皆さんご存知の通り、8月2日に直諫の会としての政策国家ビジョンである、インパクト立国というものを策定いたしましたので、この政策を説明を申し上げました」「元総理とは、私と中島議員が社会保障を立て直す国民会議という会派のメンバーでしたが、2番目の柱に位置付けられております。予防医療、かかりつけ医についても熱意をこめて承知をしておられました」と語りました。
さて、自民党総裁選では、小林鷹之さんが立候補を表明して政策を発表する記者会見をしました。
こちらは、およそ22名ほどの同党国会議員が同席したので、推薦人20人の確保は確実と考えられます。但し、全員が衆議院議員だったと思います。おもに「魔のn回生」ですが、先輩では5期の大塚拓さんがあらわれ、夫人の丸川珠代参議院議員が衆転が内定しており「清和会・裏金夫婦」で解散総選挙を戦うことの危機感の裏返しかもしれません。
[写真]小林さんの記者会見に同席したおよそ22名ほどの自民党衆議院議員ら、宮崎信行撮影。
小林さんは「自民党は、生まれ変わる。」とのメッセージボードを背にしてスピーチと質疑応答。きょねん25歳男性が芦屋市長になり話題を呼びましたが、そのスピーチを指南した会社社長の女性も会場にいたので、同じ指南役のようです。
小林さんは、裏金問題や派閥解体についての党風刷新を強調。その一方、政策面ではタカ派色をむき出しにしました。
経団連が提言した選択的夫婦別姓を問われた小林さんは「ご質問ありがとうございます。選択的夫婦別姓についての見解をご質問いただきました。実際に、不便を感じ、具体的な不利益をこうむられている方がいることは認識をしております。その中でどういうアプローチをしていくかということですけれども、既に旧姓の併記がマイナンバーカードや住民票、こうしたところで認められてますし、多くの国家資格で認められるような制度改正がですね、常に我が国においてもなされています。ただ、課題の一つとしては、そうした制度改正が国民の皆様にまだまだ周知されていないというところはあろうかと思いますので、そこについてはしっかりと国としてももっと周知を徹底する形で、より現実的にそのスピーディーな形でこのニーズに応えていくべきだと思います」と答え、戸籍法改正を含んだ選択的夫婦別姓にゼロ回答を明言しました。きょねんのLGBTQ理解増進法については見解を問われる場面がありませんでした。
ブルームバーグ記者が金融政策を質問した際には、すべてが頓珍漢な答えでした。小林さんは「ありがとうございます。ちょっと今たくさん質問いただきましたけれども、まず原則にあるのは、経済規模なんですね。その時々に財政政策と金融政策を柔軟に組み合わせ対応するということが正しいやり方だと思っています。その意味でいくつかご質問いただきましたが、政府と日銀がアコードを結ぶことについては私はこれは十分にありうるというふうに思います」としました。いったん止めて突っ込みを入れると、筆者の認識ではアコードは13年前から結びっぱなしだと理解しています。小林さんは「金融政策自身は、これは日銀の専管事項でございますが、今後の見通しについては、やはり私が申し上げられる範囲でちょっと慎重に申し上げますと、先日内田副総裁ご自身が利上げによってこの円安調整というものが結果として、マーケットが大幅に動いた。そのことについて、一定の責任というかそういうものを認められました。私はそれを率直に受け止めておりますし従って経済は生き物なので利上げをする、その利上げの判断については、やはり日銀とマーケットの関係者に丁寧な安定的な対話というものをしっかり心がけていただきたい。為替の話もありましたが、為替水準について私がコメントすることは適切でないと思いますが、基本的に為替相場というのは経済のファンダメンタルズを反映するものであって、一般論としては、急激な動きは変動は好ましくないというふうに思っております」と述べました。私は為替相場は、アメリカが量的緩和をやめ、日本が量的緩和をしているため、円が弱含みとなっているからで、ファンダメンタルズ(経済の基本体力)は2番目の理由だと考えます。要は、財務省は事務次官から1年生まで中央銀行の金融政策がからっきし理解できていないのでしょう。
小林さんは、ジャーナリストの鈴木エイトさんに自ら言及したため、鈴木さんは質問で「ご認識ありがとうございます」と語りました。鈴木さんらの話では、旧統一教会の会合で、創価学会の教義よりも旧統一教会の教義の方が上だというニュアンスのスピーチをしたことがあるとの噂があります。現在11名が立候補の準備をし、小林さんが先陣を切って20名以上の議員と会見しましたが、その音声があって、公開された場合は、自民党国会議員による決選投票で小林さんが過半数をとることは至難になると考えるのが妥当でしょう。大変な地雷をかかえながらの選挙となります。
日本維新の会の1期生は、冒頭書いたように、地元でこどもを抱えていましたが、既に上京している人も多かったようです。やはり、小林さんの会見を日テレニュース24で見ながら、これから1カ月間の「埋没感」をおそれているとのことでした。大阪万博などをめぐりかなり地元は厳しい情勢で、自民党の裏金も一刀両断としてきた有権者も落ち着きを見せ始めているとしています。兵庫県知事をめぐる問題は、自・維推薦で大阪維新の会顧問団員でなくても、「維新の知事さん」と近畿で見られており、県庁内の派閥抗争とはいえ、維新には向かい風のようです。
立憲の大幹部の政策担当秘書は先月還暦。盆に地元で同級会が開かれ、「60歳で嘱託になり給料が4割減になる」との同級生のぼやきに「もらえるだけ、いいだろ」と言いたい気持ちを、ボスの選挙区でもあるのでぐっとこらえました。59歳11カ月でも60歳1カ月でも政策担当秘書の日常は同じですが、同級生の「落選したら、イオンで雇ってもらえるんだろ」との軽口には、そういう観点で小選挙区の投票行動(の準備)を考えてよいのだろうかと率直に語ったようです。
何が言いたいかと言うと、みんな自分のことが大事なので、すべての有権者は傍観者にならずに、自分のことを主張すべきだと思うのです。
立憲も、泉健太代表と枝野幸男前代表との一騎打ちでは、自民党総裁選と比べて見劣りすることになるので、第三の候補が立つことが望ましいというコンセンサスができつつあるようです。
明日は、立憲の常任幹事会が予定されています。
最後に、小林鷹之さんが記者会見で配布したA4判2枚紙の全文をつけます。
総裁選出馬にあたって
■ 「新たな自民党に生まれ変わる」(党改革・政治改革) まずは借頼回復。不正には厳正に対処。政策活動費や 文通費の更なる透明化。第三 者機関設置等の改革。開かれた活力ある人事や意思決定の仕組み。能力や経験を重視 し、あらゆる世代の議員の力を結集。
■ 総裁選の戦い方 若手からベテランまで、多くの言頼する同志とともに、「自民党が生まれ変わる」こ とを証明したい。 そのため 「脱・派閥選挙」をこの総裁選で徹底する。
■目指す国づくり 世界をリードする日本/真に自律し、他国の動向に右往左往しない日本/世界から、
頼され、必要とされる日本/夢と希望を感じられる社会
→2 0 5 0 年 の 日 本 の 姿 を 見 据 え た 「国 家 戦 略 2 0 5 0 」 の 策 定
■ 主な政策 1経済
・「経済が 政に優先する」。オールジャパンで日本経済を上昇気流に乗せる。
・世界をリードする戦略産業を育成し、暮らしがよくなる実感を全国津々浦々に届 ける新しい産業政策 「シン・ニッポン創造計画」。国家プロジェクトとして、地
方に大胆に投資。地方はもっともっと稼げる。東京一極集中是正にもつなげる。
・大企業と中小企業が、より対等な協働関係 。 を構築し、中小企業の利益増大を徹底 支援。本年中に物価高に伴う対策パッケージを打ち出す
令和 6 年 8 月 1 9 日
衆議院議員 小林鷹之
2外交・安全保障
・防衛力の強化。国家安保戦略の確実な執行、防衛生産基盤強化、自衛官の抜本的 処遇改善、能動的サイバー防街の法整備
・新たな外交戦略 「B R I DG E 」。価値観 や利害対 立が顕在化し つつあるグロー バルサウスと欧米先進国の「架け橋」となり、国際秩序を強化する役割を果た す。米中とは異なる、日本にしかできない方法で世界をリード。
・我が国初となる 「経済安全保障戦略」の策定、インテリジェンス機能の強化 3 「安 心 」 と 「希 望 」 に 関 わ る 政 策
・社会保障:給付か負担かではなく、第三の道。イノベーションを通じて、成長産
業でもある医療・介護の持続可能性を高める。創 を世界をリードする産業に。 若い人たちに過度な負担がかかる現行の社会保障の概念を打ち破り、将来に安心 と活力をもたらす社会保障制度改革
・ 教 育 ・ 若 者 対 策 : あ ら ゆ る 世 代 の 「選 択 肢 」 と 「可 能 性 」 を 拡 大 、 あ ら ゆ る 政 策
を総動員して、若者の手取りを大幅に増やす。結婚や子育てといった、若者一人 一人の希望をかなえられる社会をつくりあげる。就職水河期世代対策。
・防災・国土強靭化:事前の備えのための十分なインフラ投資、南海トラフ・首都 直下型地震の被害想定更新や対策強化
4憲法改正
・もはや先送りできない課題 政治の「要諦」は危機管理であり、緊急事態条項創 設と自衛隊明記は喫緊の課題。早期の発議に向けて、最大限の熱量で取り組む。
■ 鷹 の 「 換 羽 ( か ん う) 」 と い う習 性 と 同 じ く 、 自 民 党 も 、 時 代 に 合 わ な く な っ た 古 い 羽(慣例)を、勇気をもって脱ぎ捨て、新しい羽を生やす。大先輩から後輩まで、あ
らゆる皆様の協力を仰ぎ、守るべきものを守るために、新たな自民党を創っていく。
~自民党は、生まれ変わる。日本は、生まれ変わる。 この国を、より高く、より遠くへ。~
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