能力・術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:12 UTC 版)
「NARUTO -ナルト-」の記事における「能力・術」の解説
チャクラ あまねく術の礎となるエネルギーで、万物を生成する精気そのものともされる。人体を構成する膨大な数の細胞一つ一つから取り出す「身体エネルギー」と、修行や経験によって蓄積した「精神エネルギー」の二つから構成され、双方のエネルギーを練り合わせ(いわゆる「チャクラを練る」という)、術者の意思である「印(いん)」を結ぶことにより「術」は発動される。術によってチャクラを練る調合比率も変化し、うまく術を発動するには適切な量のチャクラを練ることと、チャクラのコントロールが必要不可欠となる。チャクラを上手くコントロールすれば水面を歩いたり、垂直な壁を手を使わず足だけで上ることも可能であるが、完全に使い果たすと死に至るおそれがある。 終盤になるとチャクラの概念が霊魂や精神共鳴能力としての性格を帯びるようになる。神代において忍宗を広めた大筒木ハゴロモはチャクラを「個々を繋げる力」であるとしており、うちはオビトは「2つの世界をつなげる力」と表現している。 経絡系(けいらくけい) 全身に張り巡らされたチャクラの通り道で、「点穴(てんけつ)」と呼ばれる無数の経穴が存在し、術の増強ないし削弱の度合いを司っている。通常、経絡系は視認できないが、三大瞳術の一つ『白眼(びゃくがん)』には透視能力が備わっており、瞳力が強ければ点穴を含めた経絡系統の全てを見通すことができる。経絡系上にはチャクラ穴が特に密集する「八門」と呼ばれる八つの箇所があり、開放する事によって潜在能力を引き出し、身体能力を高めることが可能となる。八門全てを開いた状態を“八門遁甲の陣”と呼び、瞬間的に五影をも超える力をもたらすが、その後開放者は必ず死ぬと云われている。 業(わざ) 修業法のこと。足の裏から放出するチャクラを精緻にコントロールすることで水面歩行を可能にする水面歩行の業、肉体鍛錬のため片腕のみで急峻な崖を登る崖登りの業など、目的に応じた多様な修業法がある。 術(じゅつ) 忍者が用いる事ができる、忍術・幻術・体術の3つを中心とする特殊能力で、その用途は戦闘・分析・感知・回復・封印など多岐に渡る。忍術と幻術の場合は、主に両の手で印を結ぶ事が発動条件となる。術は必要な量のチャクラを練れば発動することができるが、チャクラのコントロールを成功させなければ効果を十分に発揮することはできない。 術の会得難易度はS~Eまでのおよそ6段階に分かれており、Sランクであれば禁術級、Eランクであれば攻撃を受けた瞬間に別の物体(木片や丸太など)と身を入れ替える「変わり身の術(かわりみのじゅつ)」、他人や生物、物体などに身体の形状を変化させて化ける「変化の術(へんげのじゅつ)」など、アカデミーで教わる汎用性の高い基礎的な術が主となる。 忍術(にんじゅつ) 忍の基本となる術。汎用的な基本の術から禁術級の術まで幅広いものが存在する。 性質変化(せいしつへんか) 自身のチャクラを「火遁」「風遁」「雷遁」「土遁」「水遁」、稀に「陰遁」「陽遁」といった性質に変化させる。自分がどの性質に属するかは先天的なものであり、自分が持つ性質に合致した術を使うのが良いとされる。 「陰遁」「陽遁」を除けば修行次第では異なる性質の術もある程度扱う事ができるようになり、上忍クラスになると通常2つ3つは性質変化を習得しているのが普通とされる。カカシは自身の属する性質である雷遁以外にも、写輪眼で他者の術をコピーすることで1000種類以上の術を使用することができる。サスケも少年時代から火遁と雷遁を習得し、中盤以降になると雷遁である千鳥を多用するようになっている。卓越した忍であった三代目火影・猿飛ヒルゼンは5つの性質変化全てを習得し、輪廻眼を持つ六道仙人や長門などは初めから5つの性質全てを自身の得意性質として使用することができた。 これらの「二つ以上の性質変化を会得する」事はあくまで「使い分けられる」だけであり、二種類以上の性質変化を同時に起こす事はできない。これは写輪眼の持ち主であっても例外ではない。しかしながら後述する「血継限界」によって2つの性質変化を一度に合わせ、新たな性質を作り出す能力を持つ者も存在する(例:水遁と土遁の性質を持つチャクラを組み合わせた木遁)。五大性質変化(ごだいせいしつへんか) 個々の忍のチャクラには「性質」と呼ばれる特徴があり、基本的に火・風・雷・土・水の五種類から成り、忍五大国の名の由来でもある。この性質をチャクラに持たせて使用する術が多く存在し、「火遁」「風遁」「雷遁」「土遁」「水遁」と呼び、これらが「五大性質変化」と呼ばれる。五大性質変化にはそれぞれ優劣関係があり、この関係は「火遁>風遁>雷遁>土遁>水遁>火遁」の順となっている。 優性の性質の術と劣性の性質の術をぶつけた場合は、劣性の側の術が本来の効果を発揮できない場合があるが、その一方で術の相性だけで決まる訳ではなく、術に使われるチャクラの量次第では劣性の側の術が優性の側の術を破ることもある。同じ性質の術同士をぶつけた場合は相殺される(例:角都とカカシの雷遁)が、チャクラの量が違っていれば倍になって自身に返ってくる(例:イタチとサスケの火遁)。なお作中には血継限界による性質変化も存在するが、それらの優劣関係は不明。 「陰」と「陽」の性質変化 上記の五大性質変化の他に、「陰」と「陽」の性質変化を持つ者が存在し、それら総称して「陰陽遁」と呼ばれる。「無から形を作る」陰遁は創造を司り、精神エネルギーを元に作られている。「形に命を吹き込む」陽遁は生命を司り、身体エネルギーを元に作られている。六道仙人が使っている「万物創造の術」はこの陰遁と陽遁から作られており、尾獣も十尾のチャクラから陰陽遁を使って作られた。また、「万物の創造」と相反する「万物の破壊」を行うことができ、これの使い手に対してはあらゆる忍術の効果が無効にされる。『陣の書』では、陰陽の性質変化は忍の術の根底にあると説明されており、とりわけ秘伝忍術はこの陰陽遁の原理を利用している傾向にある。 形態変化(けいたいへんか) 形態変化とはチャクラの形を操ることで、性質変化とは違い修行次第で誰でも身につけることが可能である。刃物にチャクラを纏わせて強化する手法は、形態変化を利用した術であると言える。「螺旋丸」や「尾獣玉」は、形態変化のみを極限まで高めた術である。螺旋丸(らせんがん) 四代目火影が編み出した忍術。キラービーはナルトに修行をつけている途中で、螺旋丸は尾獣玉を参考にして編み出された術だと気付いている。 分身術(ぶんしんじゅつ) 水や土などの物質などで、術者に似せた分身を作り出す術。影分身の術(かげぶんしんのじゅつ)(補助、上忍) 二代目火影・扉間が開発した術で、実体を持った術者の分身体をチャクラで作り出し、物理的な攻撃を可能とする高等忍術。分身体はオリジナルと同じ思考・記憶・人格を持ち、自分が分身であると認識している。分身体が消えた時、それまでの経験は術者と出現している他の分身体に還元されるため、スパイ活動を安全に行える。発動時はチャクラが本体から分身体へと均等に分けられるため、白眼では本体を見分けられない。 分身体の数だけ本体のチャクラも等分され、分身体の疲労も術者に還元されるので、チャクラの少ない者が使用すると消耗が大きくなる。しかし、様々な術に応用することが可能であり、チャクラ放出・形態変化・性質変化を影分身に役割分担させることで術の会得難易度を大きく下げることが可能となる。また、単純だが時間のかかる修行を行うにあたり、下記の多重影分身を使って修行をこなすことで効率を高めることができる。ナルトは九尾の封印により膨大なチャクラを持っていたため、チャクラの性質変化の修行においては数年かかるほどの修行を数日にまで圧縮することすらできた。 ナルトとサスケの終末の谷での最終決戦の際に、サスケは「この術はお前の孤独をまぎらわすための術だ」とナルトの心理を分析していた。 封印術(ふういんじゅつ) 人間や物体、チャクラなどの対象を物理的に、もしくは術式を用いて封印する術。呪印術(じゅいんじゅつ) 「呪印(じゅいん)」と呼ばれる呪縛力をもった印を対象者に施し、その能力や行動などを思いのままに支配する法術。封印術の一種に分類される。作中では大蛇丸が対象者の力を強制的に引き出す効果がある呪印を開発し、サスケやアンコ、音の五人衆らに施し力を与えた。また日向一族では宗家の者が分家の者の額に「籠の鳥」と呼ばれる、宗家の者のみが知る印を結ぶ事で対象者の脳をも破壊するほどの激痛を与える呪印を刻む習わしだった。 結界忍術(けっかいにんじゅつ) 対象となる敵や物体を隔離し閉じ込める、或いはその逆に封鎖・隔離された空間への侵入を阻むための術で、封印術の一種に分類される。このような忍術には罠が仕掛けられていることがあり、別名で「トラップ忍術」と呼ばれることもある。 医療忍術(いりょうにんじゅつ) 対象者を治療するための忍術。いずれも繊細なチャクラコントロールが必要とされるが、これを極めればそのチャクラコントロール技術を応用する事で、攻撃にも威力を発揮する術を用いる事もできる。掌仙術(しょうせんじゅつ) 医療忍術の基本術。掌にチャクラを集中させ、傷ついた部位にかざして治りを早くする。 転生忍術(てんせいにんじゅつ) 自身の魂を転生させる、或いは死者の魂を蘇生させるといった類の術であり、後者の場合術の行使後に術者は引き換えに自身の命を落とす。大蛇丸は他者の精神を自身の異空間に取り込んで覚める事のない眠りに落とし、対象者の肉体を乗っ取って自身の魂を移し替える禁術「不屍転生(ふしてんせい)」によって、半永久的な不老不死を可能とした。 秘伝忍術(ひでんにんじゅつ) 個々の一族のみに代々伝わる特殊な術。作中では肉体の全体や一部を巨大化させる秋道一族の「倍化の術」、自身の体内でチャクラを与え続ける代償に無数の蟲を操る油女一族の「寄壊蟲の術」、忍犬をコンビとし自身も獣を模して戦う犬塚一族の「擬獣忍法」、自身の影を自在に伸縮・変形させて敵を操る奈良一族の「影真似の術」、対象に自身の精神を直接ぶつけ相手の肉体を乗っ取る山中一族の「心転身の術」などがある。 時空間忍術(じくうかんにんじゅつ) 時空間を跨いで物体や人間を転送する忍術。後述の口寄せの術もこの一種に分類される。飛雷神の術(ひらいしんのじゅつ) 扉間が開発した術の一つで、後のミナトの得意技であり「黄色い閃光」の異名の所以。クナイなどの武器、または手を触れたところにチャクラによる術式を施し、その場所へと神速で移動する。このマーキングは例え術者が死んでも決して消えることはないが、対象が陰陽遁を行使できる場合など例外的に消えることもある。口寄せに似た原理の術。時空間を飛び越える術であるため、肉体を活性化させて高速移動する「瞬身の術」とは原理が違うが、見た者からは「凄まじく速い瞬身」のように映る。第四次忍界大戦では、ミナトは連合軍全軍に九喇嘛のチャクラを持つナルトのチャクラを経由して接触することで「全軍に対して間接的に触れている」状況を作り、全員を一斉に同時転送するという離れ業をやってのけた。扉間はさらにこれを応用し、ミナトおよびナルトにリンクすることで九喇嘛のチャクラを受け取っている忍たちを遠隔で転送するという応用技を披露した。 口寄せの術(くちよせのじゅつ) 時空間忍術の一種に分類される術で、主に自身の血液で契約を結んだ生物などを、好きな時・好きな場所に呼び出す事ができる。会得難易度はC(中忍レベル)。通常、親指に血を塗ってから印を結び、手をかざすことで術式が展開され、契約した生き物などが呼び出される(空中でも可能。多くの場合親指を噛んで血を流し、その傷は術発動後に治癒する)。対象が生物の場合応じるかどうかは契約動物にも一定の決定権があるらしく、「皆の書」によれば忍猫などは応じないこともあるようである。呼び出す対象は動物に限らず、忍具や大小の物体、自身の精神空間、さらには人間などでも可能。応用として、巻物や体内から武器などを口寄せするという手段も存在する(この場合、血液は不要)。 アニメ版では、未契約の状態で術を使うと別の場所にランダムに時空間移動してしまう設定と、契約者が死亡すると契約が自動的に解除されて口寄せ動物は自分の世界へ戻る設定が追加された。但し原作・アニメ共に穢土転生されたうちはイタチや長門、二代目水影・鬼灯幻月が口寄せの術を使用していることから、何らかの形で術者が復活した場合は自動的に再契約される模様。以上のような汎用性に富んだ術であるため、応用術を含め作中での使用者は多い。 作中では契約動物としては蝦蟇(ナルト、自来也、四代目火影・ミナトなど)、大蛇(サスケ、大蛇丸、アンコ、カブトなど)、蛞蝓(サクラ、綱手)、猿(ヒルゼン、木ノ葉丸)、亀(ガイ)、鎌鼬(テマリ)、大山椒魚(ハンゾウ)、蜃(二代目水影・幻月)などが口寄せされている。また後述のこの術を応用した死者の魂を口寄せする禁術「口寄せ・穢土転生」は、第四次忍界大戦では忍連合軍に甚大な被害を及ぼした。大筒木ハゴロモの行使する口寄せは忍のそれとは一線を画しており、時空間忍術でも行き来不能なカグヤの空間からナルト達を呼び戻したほか、それに先立ち浄土から歴代の五影たちを魂のみの状態で現世に召喚している。その他、この系統には分類されないものの、性質変化や瞳術の中には口寄せを含む術も多く存在する。口寄せ・穢土転生(くちよせ・えどてんせい)(補助、禁術) 扉間が考案し大蛇丸そしてカブトが完成させた、作中でも史上最悪と言えるレベルの甚大な損害を生み出した禁術。蘇生の対象となる死者の一定量の個人情報物質(DNA)を用い、術式により生贄となる生きた人間の肉体を器に死者の魂を現世に呼び出し蘇生させる。蘇生された死者は生前のほぼ全ての術に加え、攻撃を受け付けない肉体と無尽蔵に回復するチャクラを持ち、さらには蘇生させた術者の命令に沿って動かす事もできる。効率のみを優先し倫理や人道を完全に無視した術であるため、劇中では敵味方を問わず非常に警戒もしくは嫌悪されている。本来は蘇生させた死者から敵の情報を聞き出し、互乗起爆札を仕込んだ人間爆弾として使用するための術だが、大蛇丸はこれに改良を加え、単純な爆弾ではなく生前の能力を使用した兵士として使う術として完成させた。 この術で蘇生された死者は元から死者であるために、身体を傷つけられても致命傷を受けることはなく、ヒビが入る程度で術の効力によりすぐに修復してしまう他、またチャクラが尽きることもなくなり、無尽蔵のチャクラを用いる事ができる。カブトによって完成された穢土転生の術は、生前の能力や体質ほぼ全てを再現することを可能にし、血継限界や秘伝忍術を含めた個人技能をほぼ完璧に行使できる。そして蘇生された死者の頭に札を埋め込むことにより、蘇生させた術者の命令に従って行動させることが可能。埋め込む札の種類により死者への拘束力は上下し、遠隔操作で書き換えることも可能である。拘束力が強ければ死者自身の自我を奪うことができ、操ることが容易になる。しかし自我を残された死者が蘇生させた術者を凌ぐ力量の持ち主だった場合、自力でその拘束を解くことができる。また死者に自我が残されている場合に限り、生前の心残りなどが晴れる、あるいは強い意志で跳ね除けることで魂の縛りが解け、再び成仏する場合もある。 この術は術者が死亡しても口寄せは解除されず、そのため蘇生された死者への対抗策は屍鬼封尽等の魂の封印や、体を動かせなくする封印術、もしくは蘇生させた術者自身に術を止めさせることとなる。またダメージを受けないとはいえその肉体は忍術によって構成が維持されているため、全ての術を無にする六道の陰陽遁の攻撃を受けるとその部分だけは口寄せ契約が解除されて修復しなくなり、致命傷を受けた場合術自体が無効化されて浄土へ送り返されてしまう。唯一の解術の方法は、蘇生させた術者自身が契約解除の印を組む事だが、逆に蘇生された死者がこの印を知っており使用した場合は術者の側からの解除すらも不可能となり、穢土転生の本来のアドバンテージもそのまま残ってしまうため、強力な忍に解除の印を使わせてしまうと、「不死身の肉体と無尽蔵のチャクラを持った強大な忍が自らの意思で暴れ回り、術者ですらも止める事が出来なくなる」という最悪の状況を招く。作中では忍五大国を震撼させた最強の忍であるうちはマダラが実践し、そのマダラ自身ですらも「禁術を不用意に使うべきではない」と評していた。 作者はこの術を作品に出した意義に関して後年、「『分かり合える』と信じているナルトが単に相手を殺すことはできないので、そこで"穢土転生"という本来死んだはずの人間をゾンビのように復活させるというある種の荒行が出てきたんです」とコメントしている。 幻術(げんじゅつ) 対象に幻覚を見せる・催眠効果を及ぼすなど、対象の精神に作用する術。使い手と対象者の力量次第では、対象者がチャクラを全力で一ヶ所に集中させることで自力で幻術を解く、また2人以上であれば対象者の体内にチャクラを流す事で解術する事もできる。うちは一族の写輪眼は目などを合わせる事で幻術を掛ける事ができるなど、この幻術においても非常に秀でた能力を持つ。 体術(たいじゅつ) 自身の肉体により直接相手を攻撃する術。忍が用いる「術」としては最も基礎的な技法で、一部例外を除きチャクラを練り上げる事も印を結ぶ必要もなく、発動条件が複雑な忍術や幻術に比べると、術の構造は至って明快である。忍術や幻術が一切使えなかったリーやガイなどは、この体術を徹底的に鍛え上げる事で同世代の者達にも比肩する実力を身に付けた。体術にはリーやガイらのような殴る蹴るといった攻撃手段で、相手に外傷や裂傷を与え外面的損傷を及ぼすことを主体とする「剛拳」と、ネジら日向一族に伝わる体に張り巡らされた経絡系と深く絡み付く器官系統に対して、掌底や突きといった攻撃手段によって、手に施したチャクラを流し込んで体内組織を破壊し、内面的損傷を与える「柔拳」の大きく分けて2通りがある。 仙術(せんじゅつ) 「身体エネルギー」および「精神エネルギー」に加えそれらとは別に、外的要因である「自然エネルギー」を練り合わせた「仙術チャクラ」と呼ばれるチャクラの練り上げを可能として生み出される強化能力。この仙術チャクラを練り上げた状態は「仙人モード」と呼ばれ、瞳孔が由来する口寄せ動物と同じものに変わり、隈取が出現する。上手く利用できれば忍術・幻術・体術が大幅に強化される他、チャクラ感知が広範囲かつ迅速になる等の特徴がある。ただし自然エネルギーは取り込む量が少なすぎると仙術が使用できず、逆に多すぎると姿が元となった動物に変わり、悪い場合は石像と化してしまうため、三者のバランスの緻密なコントロールが要求される高難易度の術である。 自然エネルギーは動きながらでは集められないという、戦闘に使用するためには非常に厳しい制約がある。そのため戦闘中の仙術チャクラの錬成法としては、戦線離脱して直接練るか、蝦蟇仙術の場合はフカサクかシマ、もしくは両者を口寄せし、両肩に乗せて融合(仙法・両生の術)をして供給してもらう必要がある。ナルトの場合は後者を試みたものの、体内の九喇嘛が融合を拒絶したため失敗し、代替措置として「予め仙術チャクラを練った影分身体を待機させ、術を解くことで本体にチャクラを還元・供給する」という方法を編み出した。六道仙術(りくどうせんじゅつ) 太古の六道仙人の力を手にした者が行使する事ができる力で、五行陰陽全ての性質変化を含有した術であり後述の「血継網羅」に分類される。開花させた術者は「求道玉(ぐどうだま)」と呼ばれる、複数個の黒い球状のチャクラの塊を、自身の背中に円を描くように纏うようになる。術者は形態変化を利用してその形状を流動的に変化させることができ、攻撃時は細い棒状にしたりや球体として飛ばす、防御時は錫杖・盾・殻・長い布状といった形に変化させる事が可能。さらには陰陽遁を併用すれば、あらゆる忍術をも無効化する事ができる。 血継限界(けっけいげんかい) 特定の血筋に遺伝によってのみ伝えられる、特殊な能力または体質。基本的には血族内で受け継がれるものであるが、覚醒するかどうかは個々の素質による。また、本来資格のない者が特殊な処置により能力を得る場合もあるが、拒絶反応などの負担も抱えることになる。作中では「写輪眼」「白眼」「輪廻眼」などの瞳術と、「木遁」「氷遁」のような2つ以上の性質を一度に組み合わせて創り出された希少な性質変化が、主に「血継限界」として呼称されている。 性質変化の血継限界においては、その上位として3つの性質変化を一度に組み合わせる「血継淘汰(けっけいとうた)」、さらにはその上位の風・火・土・雷・水の五大属性に加え、陰・陽の性質も加えた7つ全ての性質を組み合わせた「血継網羅(けっけいもうら)」が存在する。写輪眼(しゃりんがん) うちは一族の血継限界。使用時にはその瞳には勾玉のような模様が浮かび上がる。開眼の条件はうちは一族の者が「大きな愛の喪失や自分自身の失意にもがき苦しんだ時」であるとされる。その結果として脳内に特殊なチャクラが吹き出し、視神経に反応して眼に変化が現れ写輪眼になる。 開眼した初期の能力は飛躍的に向上した動体視力のみであるが、術者が成長するにつれて相手の体内のチャクラの識別、血継限界を除く他人の「忍術・体術・幻術」の仕組みを看破し自らが模倣・行使する事ができる能力を持つ「観察眼」、目を合わせるだけで対象に幻術・催眠術を掛ける事ができる「催眠眼」など、多くの能力を有するようになる。、万華鏡写輪眼(まんげきょうしゃりんがん) 写輪眼の上位種。うちは一族の長い歴史の中でも開眼し得た者は数人しか存在しない、伝説の瞳であるとされる。全ての面で写輪眼を凌駕する瞳力を誇り、さらには開眼した人物次第で固有の強力な瞳術が宿る。この瞳術は使えば使うほどに失明へと向かっていくリスクを伴うのに加え、一回の発動に膨大なチャクラを必要とし、また術によっては肉体に強い負担が掛かる場合もあるが、それに比してその術の威力は遥かに強大。 開眼条件はイタチの口から「最も親しい友を殺すこと」であると語られているが、オビト曰く「最も親しい者の死(を経験すること)」と若干の差異がある。これは、両者が自分の開眼した状況から述べているだけであり、シスイの語った開眼条件は「写輪眼の開眼者が家族や友人など近しい者の死を体験し、それに対する深い悔恨や悲しみを抱くこと」である。 「永遠の」万華鏡写輪眼(「えいえんの」まんげきょうしゃりんがん) 一族の他の万華鏡写輪眼の開眼者の目を自分の目に取り込むことで、視力が低下せず瞳術の使用によるリスクを一切受けない万華鏡写輪眼。文様にも変化が起こり、両者の万華鏡が重なりあった形状となる。マダラは失明したが、イズナの両眼を移植することで回復した。サスケも酷使により失明寸前まで陥ったが、イタチの両眼を移植することで回復している。移植に成功した場合、眼球の提供者が開眼していた瞳術は引き継がれず、眼の文様のみ引き継がれる。そのため、移植した者が使えるのは引き続き自らが開眼した術のみである。 月読(つくよみ) イタチの左目の万華鏡写輪眼に宿った瞳術。瞳力の宿った目を見た対象者を、術者が空間や質量、さらには体感時間などあらゆる物理的要因を支配する自らの精神世界へと引きずり込み、相手に無間地獄を体験させる幻術。月読が一般的な幻術とは違うのは「体感時間をも操作できる精神世界」で影響を与える事ができる点であり、これにより一瞬の間に何十何百時間といくらでも長時間の苦痛の幻覚を体験させる事ができる。一般的な幻術では時間経過は現実のそれに従うため、重篤な状態に陥るまでに解術するという対策が可能だが、月読はこの特性ゆえに術に掛かった者は次の瞬間には、既に術の影響を受けて多大な精神的ダメージを負ってしまうという、あくまで間接的手段に過ぎない幻術としては強力極まりない殺傷力を持つ。 天照(あまてらす) イタチは右の、サスケ・インドラは左の万華鏡写輪眼に宿った瞳術。万華鏡の性質変化である「炎遁(えんとん)」に属する。燃やしたい箇所を視認し、焦点が合うだけでその箇所から黒炎が発生、その炎は対象物が燃え尽きるまで消えない。仮に対象が逃げようとしても、視界に入る限り逃れる事はできない。回避する方法は隠れ身などで視界から消える、燃えている部分だけを体から排除するなどしかない。サスケはもう片方の右目に宿った瞳術「炎遁・加具土命(カグツチ)を使う事で、天照で発生させた黒炎を操り形態変化あるいは消滅させりる事ができる。 神威(カムイ) オビトの右目、および彼から移植されたカカシの左目の万華鏡写輪眼に宿った瞳術。独自の時空間を発生させ、そこに自身や他の物質を転送することができる。 カカシの持つ左眼は遠距離の物質の転送に特化しており、焦点を合わせた部分を中心に一定の範囲を時空間に転送する。ある程度狙いを絞ることも可能で、目標のみをピンポイントで転送することが出来る。自身の転送も可能だが右眼ほど自由自在ではなく、すり抜けも出来ない。 オビトの持つ右眼は自身の転送に特化しており、自身の実体のみを一瞬時空間に転送する事で、自身へのあるゆる物理攻撃をすり抜ける事ができる他、予めマーキングした地点同士であれば異空間を通して短時間で移動する事もできる。物質の出し入れも可能だが距離に比例して時間がかかり、一瞬で対象を吸い込むには直接触れる必要がある。ピンポイントでの転送も不可能。 基本的に、この術で発生する時空間は、神威を宿す万華鏡写輪眼がなければ絶対に出入り出来ないため、敵を吸い込めばその時点で事実上の封印状態となり、飛雷神の術や口寄せの術などの時空間忍術でも脱出不能となる。カグヤとの戦いでは、死亡したオビトの精神がカカシにチャクラを貸与した際にカカシの両目に万華鏡が開眼し、一時的に両目を使用可能となった。 名称は当初『者の書』でのみ公表されていたが、サスケと交戦した際に初めて作中に明記された。 須佐能乎(スサノオ) 両眼に万華鏡写輪眼を揃えた者が宿す瞳術。膨大な量のチャクラでできた巨大な骸骨の像を操る、攻防ともに強大な力を備えた万華鏡写輪眼における最強の術。いくつかの段階に分かれており、最終段階にまで到達したものは「完成体」と呼ばれる。そのサイズは尾獣に迫るほどの巨大さであり、刀の一振りで大地と山を切り裂くほどの攻撃力を持つ。あらゆる忍術に対して強大な防御力を誇るが、チャクラを膨大に消費する術であり、なおかつ全身の細胞に負担がかかるというリスクがあるため、かねてより病に体を蝕まれていたイタチはこの術を使う事により力尽きて命を落とした。 発現者によって骸の色や姿形が異なり、イタチは朱色の女神、サスケとインドラは紫色の陣羽織を纏った武将、マダラは青色で四面の阿修羅のような姿をしている。ものは「完成体」と呼ばれる。完成体は共通して天狗に似た顔を持ち、四腕の鎧武者の姿をしている。サスケはオビトとの戦いでこの段階に至り、カカシはカグヤとの戦いでオビトが死に際に遺した両目の万華鏡によって一時的に発現した。 イザナギ 写輪眼の瞳術の中でも禁術とされる究極の幻術。あくまで「幻」を見せる通常の幻術とは異なり、現実に影響を及ぼす。他者ではなく自分自身に対して掛ける幻術であり、発動後一定の時間に発生した、自身にとって不利な事象を「夢」として存在しなかった事にし、自身にとって有利な事象のみを「現実」としてあった事にする事ができる。ただし一定の時間を過ぎると術を発動した写輪眼は失明する。雨隠れでの戦いでオビトが小南に語ったところによれば、完全なイザナギを発動するには写輪眼の他に、千手一族の力が必須であるという。マダラはこの術を時間差で発動するように自身の右目にあらかじめ仕込んでおり、柱間に敗れ死亡したという現実を書き換えることで復活する事に成功した。 イザナミ 究極の幻術であるイザナギを止めるために作られた瞳術。イザナギと同じく失明のリスクを背負う。瞳力で相手と自分の感覚を写真のように記憶し、それと同じ感覚をもう一度再現して記憶し、その2つをつなげ合わせる(平たく言えば、同じ行動を2回起こしてその2回を記憶、そしてその2つの同じ行動を重ね合わせる)ことで、それまでの時の流れすらをも繋げ、無限ループを作り出してしまう術。その無限ループに相手の精神を捉えることで、相手の動きを封じる。 元々はイザナギの使用者を戒めるため(都合の良い結果の奪い合いを防ぐため)に作られた術で、自らの不利な運命から逃げずに向き合う(受け入れる)と決めた時、自ずとこの術は解けるようになっている。イザナギを使うと、選択肢AとBが発生し、そのどちらかを取り消してもう片方の有利な道を選ぶことが出来るが、イザナミは有利な道を選んだ場合に術者を永久にループに嵌めてしまうため、この術はイザナギへの対抗術とされている。 抜け道がある術は実戦では危険で使えない、という意味で禁術となっている。アニメでは過去にイザナギの効果を巡る争いの最中にうちは一族の女性(うちはナオリ)が発動しているシーンが見られる。 白眼(びゃくがん) 日向一族の血継限界。発動時にはこめかみに血管が浮き出る。自身の周囲360度ほぼ全ての方向を、数キロメートル先に渡って透視し見通す事ができる視界を持つ。視界内の人間の点穴を含めた経絡系の全てを見通すことも可能で、戦闘においてはこの能力を活かした「柔拳(じゅうけん)」と呼ばれる、相手の点穴にチャクラを流し込んで内側から攻撃する体術を使って戦う。個人レベルのチャクラの性質も見分けることが可能で、チャクラの乱れから幻術による洗脳を見破る事ができるため、洞察力なら写輪眼をも上回るとされる。 酷使し過ぎると大きく消耗し、1メートル以内の物体もまともに判別できないほど視力が低下するが、一時的なものであり休息してチャクラを練れば回復する。写輪眼と異なり移植によるリスクなどは特に存在しない。そのため白眼の流出を防ぐために分家の者は「籠の鳥の呪印」を額に刻まれ、死亡した際に白眼を封印される。霧隠れの里の忍である青は、かつての日向一族との戦利品として所持している。 その源流は地球外の存在である大筒木一族にあり、日向一族は大筒木ハムラの末裔にあたること、特定条件を満たすことによって次の段階である「転生眼」に至ることが劇場版『THE LAST』にて明かされた。柔拳・点穴針(じゅうけん・てんけつしん) チャクラを集約した指先で対象の点穴を突き、チャクラの流れを止める。狙う点穴の場所によっては一撃で昏倒させることも可能。外に流れ出すチャクラを止めることも出来る。柔拳の基礎であり、白眼を開眼すれば使える。ヒマワリは白眼の開眼後に、この術で父のナルトを昏倒させた。 柔拳法・八卦六十四掌(じゅうけんほう・はっけろくじゅうよんしょう) 日向宗家のみに伝わる技。ネジはこれを独学で会得した。この技の間合いは「八卦の領域」と呼ばれる。体を横回転させる独特の踏み込みから両手で2本貫手の突きを繰り出す八卦二掌から始まり、四掌・八掌・十六掌と段階的に数を増やし、最終的に64発の突きを打ち込んで64カ所の点穴を閉じる。通常、技を受けた者は経絡系のエネルギーの流れを遮断され、チャクラを練ることや立つことさえできなくなる。点穴を見切る瞳力と、そこに正確な突きを打ち込む体術が要求される柔拳の奥義の一つ。 八卦空掌(はっけくうしょう) 掌底からチャクラの真空の衝撃波を放ち、敵を吹き飛ばす遠距離攻撃。白眼を「スコープ」として用い、急所を射抜く。 八卦掌回天(はっけしょうかいてん) 日向宗家のみに伝わる技。柔拳の技術を極め、全身の点穴からチャクラを放出できる者のみが習得可能。白眼で見切った敵の攻撃を全身から放出したチャクラで受け止め、そのまま全身を高速で横回転させて弾き飛ばす。回転する動きには攻撃をいなして弾くほかに、前述した白眼の小さな死角を補う狙いもある。ネジは分家の者であるが、これを独自で会得した。基本的に防御技ではあるが、チャクラの放出範囲を拡げて能動的に攻撃していくことも可能。ヒアシのものは巨大なクレーターができるほど大きく、攻撃力もあわせ持つ。 転生眼(てんせいがん) 『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』に登場。白眼が最終的に辿り着く第四の瞳術。日向宗家の白眼を持つ者が、劇中では無限の愛を持った時に(正確な開眼条件は不明、移植はできる模様)開眼する。劇中ではハナビの白眼を奪ったトネリが開眼したが開眼条件は映画では不明。煌めきがかかった水色の瞳に万華鏡写輪眼を思わせる模様ができ、中央に瞳孔を思わせる黒い点が特徴で六道仙術に似た力を発揮できる。忍界の忍でこの目の存在を知るものは絶無に等しく、輪廻眼以上に謎が多い。 また、無数の白眼の集合体であるエネルギー体のものも存在する。双方に共通する特徴は大筒木ハムラの直系の子孫、もしくはハムラのチャクラを所持していなければダメージを与えられない、それどころか触れた瞬間にチャクラをすべて吸収されてしまうという特徴がある。作中うずまきナルトはある人物からハムラのチャクラを分けてもらっており、エネルギー体の転生眼の破壊、転生眼を開眼した大筒木トネリとの戦いに勝利している。エネルギー体の転生眼はかつて月に移り住んだのちにハムラが開眼した転生眼を核としており、その瞳力は瞳術の転生眼や輪廻眼すら超えていると思われる描写もある。 輪廻眼(りんねがん) 三大瞳術の中では最も崇高にして最強の瞳術とされ、写輪眼が最終的に辿り着く究極系である。輪廻眼を開眼したのは実質的にカグヤ、ハゴロモ、マダラ、サスケのみで、長門とオビトの輪廻眼はマダラのそれを移植されたものである。輪廻眼を持つものは「六道」と呼ばれ、オビト曰く「うちはと千手、両方の力を持つ者」という意味であるとのこと。輪廻眼を持つ者は創造神とも破壊神とも言われ、忍の始祖である六道仙人が最初に開眼し、伝説上の眼と言われていた。その瞳力は、万華鏡写輪眼ですら解読不可能なうちはの碑文を解読してしまうほど。開眼条件については謎が多く、劇中でも「世が乱れる時に現れる」という伝承や、カカシの述べた「突然変異の一つ」という説が語られていた。 終盤で判明した開眼の条件は、「永遠の万華鏡写輪眼を開眼したインドラの転生者が、アシュラの転生者のチャクラを何らかの形で取り込む」というもの。長門は幼少期にマダラの眼を移植されており、両親の死を引き金に輪廻眼として開眼。彼の死後はオビトが左目を自らに移植した。マダラは、弟のイズナから万華鏡写輪眼を移植した事で永遠の万華鏡写輪眼を得て、初代火影・柱間と激闘を繰り広げた後、入手した柱間の細胞を利用する事で、死亡する直前に「永遠の万華鏡写輪眼」から輪廻眼へと開眼させている。サスケはマダラの攻撃で瀕死に陥った際、カブトによって治療のため柱間細胞を移植されたことで条件が揃ったが、さらにハゴロモから六道の陰の力を授かったことで後述の輪廻写輪眼として左目のみ開眼した。 輪廻眼の状態になると全ての性質変化を操ることが可能であるほか、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道・外道の7つの能力を使いこなすことができる(六道の術)。また輪廻眼を開眼すると固有の瞳術を得られるが、使用できるのは開眼者のみであり、移植された者ではそれを扱えない。加えて尾獣の膨大なチャクラをコントロールする事も可能であり、尾獣チャクラの入れ物である「外道魔像」を口寄せし、人柱力の体内から尾獣のチャクラを引き剥がしその中に封印、さらには六道仙人の血脈という適性と凄まじい精神力を持つ者であれば、それにより復活した十尾を取り込む事で十尾の人柱力と化し、六道仙術を行使する等太古の六道仙人と同等の力を手にする事すらもできる。輪廻写輪眼(りんねしゃりんがん) 輪廻眼の波紋模様に加え、写輪眼の勾玉模様が複数浮かんだ姿。カグヤとマダラは額に第三の眼として開眼し、サスケはハゴロモから六道の陰のチャクラを授けられたことで左の万華鏡が変化している。なお、この名称は作中本編では使われず、通常時同様に「輪廻眼」と呼称されている。 六道・地爆天星(りくどう・ちばくてんせい) 天道の術「地爆天星(ちばくてんせい)」の上位にあたる術で、六道仙術の「陰」と「陽」それぞれのチャクラ印を持った2人が対象に直接触れることでのみ発動し、対象自身を強い引力を持つ核へと化して周囲に岩石を引き集めさせ、その中に閉じ込めた状態で上空へと打ち上げ巨大な天体として封印する。莫大なチャクラがあれば十尾でさえ封印することができ、作中ではナルトとサスケが復活したカグヤをこの術を用いて封印する事に成功した。 口寄せ・外道魔像(くちよせ・げどうまぞう) 輪廻眼による口寄せの術で、尾獣のチャクラの入れ物である「外道魔像」を口寄せして行使する。この像は十尾の素体であると同時に抜け殻でもあり、尾獣全てのチャクラを取り込むことで塞がれた目がひとつずつ開き、全てが揃うと十尾として復活を果たす。かつての六道仙人との戦いを経てその中身は九体の尾獣として分けられ、抜け殻となった外道魔像は月として地球外で岩石の中に封印されていた。 外道・輪廻天生の術(げどう・りんねてんせいのじゅつ) 術者の命を代償として任意の人物を蘇生させる術。本来はマダラが自身を十尾の人柱力にするため蘇生させる「月の眼計画」の要として使用させるつもりだったが、長門は自分が殺めた木ノ葉の忍たちに使用、予備であったオビトは術が完了する前に自ら人柱力になったため一度は失敗したが、ナルトに敗れて十尾を抜かれ、その後改心して自分が殺めた忍連合軍の忍達に使用としていたところを、黒ゼツに取り憑かせて術を発動させ復活を遂げた。 無限月読(むげんつくよみ) 輪廻写輪眼による瞳術。十尾の人柱力としての膨大なチャクラを利用し自らの瞳力を強大化させ、月に神樹の花の中の輪廻写輪眼を投影する大幻術。完全な無限月読の発動には十尾を復活させて最終形態である神樹に変化させ、人間のチャクラを養分として吸収させる事で月に向けて成長させ、そして神樹の先端の花のつぼみを開花させることで、月に輪廻写輪眼を投影するといった手順を踏まなければならない。 発動すると地上全ての人間は月読の幻術世界へと引き込まれ、自身が幸せに過ごしている夢を見せる幻術を掛けられる。この月の光はあらゆる影を通すため、建物等の遮蔽物に隠れてもこの術からは逃れられない。作中では神樹がナルトに切り倒されたため、十尾の人柱力となったマダラは神樹を取り込み、輪廻眼を両目に宿した状態で、額に開眼した輪廻写輪眼を月に投影する事で、この術の発動に成功した。 解術するには尾獣全てのチャクラを持つ人柱力と輪廻眼の開眼者(つまり術者と同じ力を持つ者)が互いに子の印を結ぶことで術を完全に解くことができる。劇中ではナルトとサスケが一騎討ちの末に互いに片腕を失ったため、残った片腕を互いに借りる形で子の印を結んで解術した。 オビトやマダラはうちは一族に伝わる六道仙人の石碑を読んだ結果、全ての者に幸せな幻を見せ続けるこの術を「全ての人間を幸せに導くための術」だと考えていたが、実はカグヤの代行者である黒ゼツの手によって石碑は書き換えられており、この術の真の本旨は「幸せな幻に取り込まれた人間達を忠実な兵士(白ゼツ)に変え、その過程で地上の全てのチャクラを吸い集める事で、大筒木カグヤを復活させるための術」だった。神・樹界降誕(シン・じゅかいこうたん) 無限月読にかかった人々を神樹の生命エネルギーで繭のようにして拘束し、チャクラを吸い続ける。拘束された人は外部から繭を破っても何度でも瞬時に再生してしまう。無限月読の解術がされない限り、拘束が解けることはない。 木遁(もくとん) 初代火影・千手柱間の使用する血継限界。他の性質変化による組み合わせと異なり、木遁は「樹木」すなわち「生命」を生み出す、つまりは形あるものに命を吹き込む「陽遁」の亜種に位置づけられる。水遁と土遁の性質を持つチャクラを組み合わせて使用する千手一族の血継限界とされていた術だが、実際にはそれに加えて「大筒木アシュラのチャクラ」が必要であり、つまりはアシュラの転生者である柱間以外に先天的な使用者は存在しない、柱間固有の術である。ヤマトは大蛇丸の実験により柱間の細胞を埋め込まれた実験体として育ったため、この術を使う事ができる。ダンゾウも大蛇丸との接触により、柱間の細胞を自身に埋め込んでおり使用を可能にしている。この力が結果的に第四次忍界大戦を死闘に発展させた経緯から、七代目火影・ナルトの時代には研究そのものが禁止された。
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