しつ‐りょう〔‐リヤウ〕【質量】
質量
質量
質量(衡)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 17:14 UTC 版)
質量(度量衡の「衡」)は、現代では貫を基本の単位とする。これは明治24年(1891年)公布の度量衡法において、貫は国際キログラム原器の4分の15の質量(すなわち15/4 kg = 3.75 kg)と定められ、旧計量法施行法(昭和26年法律第208号)においても踏襲された。 江戸時代以前は「両」を基本の単位としていた。両替商で用いられた分銅は両が基本単位であり、匁は補助的な単位となっている。この分銅は江戸時代を通じて後藤四郎兵衛家のみ製作が許され、それ以外のものの製作および使用は禁止された。しかしながら、丁銀および豆板銀の通貨単位は量目(質量)の実測値であり、小判の通貨としての単位である「両」と区別する意味で「匁」が用いられることになり、一般的に質量の単位としては匁が広く普及した。 匁は、元々中国で用いられた名称は「銭」であり、銭貨(日本では一文銭)一枚の質量を単位としたものであった。一文銭1000枚分の質量として定められたのが貫である。貫は通貨の単位(1000文。江戸時代には一般的に省陌法と称して960文。明治時代には10銭)としても用いられたので、区別のために質量の方は貫目、通貨の方は貫文と呼んだ。 1貫 = 6.25斤 = 100両 = 1000匁 = 3.75 kg 1斤 = 16両 = 160匁 = 600 g 1両 = 10匁 = 37.5 g 1匁 = 3.75 g キログラムへの換算は計量法施行法(昭和26年法律第208号)に基づく、貫の換算係数に基づくもので、江戸時代はこれよりやや小さい。なお、「両」は、計量法施行法(昭和26年法律第208号)においては定義されていない 斤基準の質量の分量単位として、体積の単位を流用した合(斤の1⁄10、60 g)、勺(合の1⁄10、6 g)が用いられることもあった。 度量衡法における元々の質量の単位の基準は、黍の質量であった。 『漢書律暦志』に「権者銖・両・斤・鈞・石也。所以称物平施知軽重也。本起於黄鍾之重。一龠容千二百黍重十二銖。両之為両。二十四銖為両。十六両為斤。三十金為鈞。四鈞為石」との記述があり、これは黍1200粒を12銖(後に「朱」と略記された)とし、これが2つで1両とするものである。「両」には「二つ」という意味がある。これから24銖が1両、16両が1斤、30斤が1鈞、4鈞が1石となる。 漢の度量衡では嘉量の質量が『漢書律暦志』に「重二鈞」と記載されており、これに基づくと1両は3.8銭(匁)程度であったが、隋代にこれの約3倍の大両と呼ばれる制度ができ、唐代になるとその質量が11 %ほど縮小している。中国の学者が算出した嘉量による単位と、呉承洛の『中国度量衡史』による隋代および唐代の単位をグラムに換算したものを以下に示す。 単位(g)一石一鈞一斤一両一銖嘉量27200 6800.1 226.67 14.167 0.59029 隋代80183 20046 668.19 41.762 1.7401 唐代71618 17905 596.82 37.301 1.5542 質量の単位の銭(匁)は、この系統とは独立して発生したものである。すなわち開元通寳は10枚で24銖すなわち1両をいう基準でつくられた。この一枚の質量は1/10両で、これを1銭(匁)とした。ただし鋳造貨幣というものは質量を均一に作成することは困難で、質量の1銭(匁)の基準が開元通寳というわけではない。 金貨・銀貨は鎌倉時代以前の発足時はその質量によって価値が定められ、当初は一両の質量の砂金が金一両であったが、次第に質量と額面が乖離するようになり、室町時代には既に京目金一両は4.5匁となり、安土桃山時代は京目金一両は4.4匁、田舎目金一両は4匁前後へと変化した。江戸時代初期の慶長小判は京目一両を基準として量目が定められたが、後の貨幣改鋳により含有率や質量の劣る小判が発行されるようになり、質量単位と通貨単位との乖離はさらに拡大した。 ちなみに、一番新しい五円硬貨は3.75g(一匁)である。
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質量
出典:『Wiktionary』 (2021/06/12 12:39 UTC 版)
名詞
発音(?)
- し↗つ↘りょー
- (語義3はまた)し↗つりょ↘ー
用法
語義3は、「質量」+「ともに」という表現で用いられることが多い。
関連語
語義1および2
翻訳
語義1および2
- アフリカーンス語: massa
- アラビア語: كتلة
- アストゥリアス語: masa
- ボスニア語: masa
- ブルガリア語: маса
- カタルーニャ語: massa
- チェコ語: hmotnost
- デンマーク語: masse
- ドイツ語: Masse f
- ギリシア語: μάζα
- 英語: mass
- エスペラント: maso
- バスク語: masa
- フィンランド語: massa
- フランス語: masse
- ガリシア語: masa
- グジャラート語: દળ
- ヘブライ語: מסה
- クロアチア語: masa
- ハンガリー語: tömeg
- インターリングア: massa
- インドネシア語: massa
- イド語: maso
- イタリア語: massa
- グルジア語: მასა
- ラテン語: massa
- ラトヴィア語: masa
- リンガラ語: libóndó
- リトアニア語: masė
- ルクセンブルク語: mass
- マレー語: jisim
- マケドニア語: маса
- 低地ドイツ語: masse
- オランダ語: massa
- ノルウェー語(ニーノシュク): masse
- ノルウェー語: masse
- ポーランド語: masa
- ポルトガル語: massa
- ケチュア語: wisnu
- ルーマニア語: masă
- ロシア語: масса
- スロヴァキア語: hmotnosť
- スロヴェニア語: masa
- スペイン語: masa
- セルビア語: маса
- スウェーデン語: massa
- タイ語: มวล
- トルコ語: kütle
- ウクライナ語: маса
- ベトナム語: khối lượng
- イディッシュ語: מאסע
「質量」の例文・使い方・用例・文例
- 無質量電子
- 質量が小さい。
- 質量中心.
- 質量保存.
- 質量不変の定律
- 小さな荷電粒子の質量を決定する分光学の使用
- 特性または現象が特に連鎖反応を継続するのに十分な質量がある突然の変化で苦しむ点で、または、それの
- 限界質量
- 大きな質量と重量と扱いにくさを持つさま
- 平均的原子質量または重さよりも大きな同位体を含むまたはそれ自体になる
- 質量名詞と共に使用でき、『the』によって先行されている『much(多く)』の最上級
- 質量名詞と共に使用でき、通常、『the』によって先行されている『little』の最上級
- 質量分光を関するものであるか、含むさま
- 質量分析計に関する、または、質量分析計にかかわる
- 質量スペクトルを画像で表現する質量分析計
- 物質の主な質量
- 連鎖反応を継続することができる核分裂性物質の最小限の質量
- 本体がその本体の本質的特性である観察者に比較して静止しているときに測られる本体の質量
- 観察者に対して相対的に運動している物体の質量:1より大きく、速度が速くなるにつれて大きくなる因子でかけた静止質量に等しい
- 大きな質量のある特性
質量と同じ種類の言葉
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