長門とは? わかりやすく解説

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ながと【長門】

読み方:ながと

[一]旧国名の一。今の山口県北西部相当する長州

[二]山口県北西部日本海に臨む市。水産業が盛んで、仙崎かまぼこ産地青海(おうみ)島・湯本温泉など観光地が多い。平成17年20053月大津郡3町と合併人口3.82010)。

[三]旧日本海軍戦艦陸奥(むつ)と同型艦大正9年(1920)八八(はちはち)艦隊の一番艦として竣工排水量32700トン第二次大戦敗戦後ビキニアメリカ原爆実験標的艦とされ沈没


長門

読み方:ナガトnagato

旧国名の一


【長門】(ながと)

八八艦隊計画第一段として1920年代建造された、日本海軍超ド級戦艦
姉妹艦に「陸奥」がある。

列強各国主力戦艦差をつけるため、初め口径41センチという当時世界最大主砲取り付けた
また主砲塔位置も、扶桑型や伊勢型では中央の砲塔前後両方向けられなかった戦訓活かして金剛型同じく船体前後二基ずつの配置になっている
の上列強(特に仮想敵国アメリカ各国海軍主力戦艦より5kt以上速い高速戦艦として設計された。

だが二番艦「陸奥」の竣工直後ワシントン海軍軍縮条約締結されたため八八艦隊計画潰えしばらくの間本艦陸奥世界最大戦艦として君臨することとなった

1940年代大和竣工するまで連合艦隊旗艦をつとめ、数次改装が行われながらもその姿は最も日本国民に親しまれと言える

また、このようなエピソード語られている。
1930年代初頭満州事変により中国大陸への進出強め日本危機感抱いた大統領海軍長官
「いま日本攻めることはできないか?」
諮問したところ、海軍長官
ダメです。日本にはナガトがいます」
答えたという。

しかし大東亜戦争開戦時には既に旧式化しており、また大艦巨砲主義から航空主兵主義へと戦闘思想移り変わっていたため、これと言った活躍無かった

日本海軍戦艦で、大東亜戦争最後まで生き抜いた唯一の艦だったが、終戦に伴いアメリカ軍接収され翌年7月ビキニ岩礁行われたクロスロード作戦」という二度にわたる原子爆弾実験標的艦として使用された。
一度目の空中爆発実験ABLEエイブル)」では致命的損傷受けず爆心地方向装甲表面融解したのみ)、二度目水中爆発実験BAKERベーカー)」で殆どの艦船一瞬轟沈する中、長門はわずかに傾斜する沈没する気配をみせず、抜群の難沈性を示した
そして5日後、誰にも看取られることなく忽然と海中姿を消した

現在、長門沈没地点ダイビングスポットとしてこの地の貴重な観光資源となっている。
沈没態とはいえ、ビッグ7の中で一応形が残っているのは長門だけである。
現状上下逆さま沈没しており、艦橋部分折れている。

略歴

長門
1917年 8月28日呉海軍工廠起工
1919年11月 9日進水
1920年11月15日竣工
1936年 2月26日二・二六事件際し叛乱部隊鎮圧のため東京湾に展開
1941年12月 8日連合艦隊旗艦として、大東亜戦争参加
1942年 2月12日連合艦隊旗艦を「大和」に移し第一艦隊編入
1942年 5月29日ミッドウェー海戦参加
1943年 8月23日トラック島進出
1944年 6月19日マリアナ沖海戦参加
1944年10月23日レイテ沖海戦参加
1945年 6月 1日横須賀の特別警備艦類別
1945年 9月15日終戦のため除籍米軍引き渡される
1946年 7月 1日ビキニ環礁にて原爆実験標的艦として使用
1946年 7月25日原爆実験標的艦として再度使用
1946年 7月29日沈没
陸奥
1918年 6月 1日横須賀海軍工廠起工
1920年 5月31日進水
1921年10月24日竣工
1927年 1月艦首形状変更
1934年 9月 5日改装工事開始
1936年 9月30日改装工事完了
1941年12月 8日「長門」と共に第一戦隊(連合艦隊直属)を組み大東亜戦争参加
1942年 2月12日「長門」と共に第一艦隊編入
1942年 5月29日ミッドウェー海戦参加交戦無し
1942年 6月 6日帰投
1942年 8月17日トラック島進出
1943年 6月 8日広島湾柱島泊地停泊中に後部三番砲塔付近火薬庫にて原因不明爆発沈没
1943年 9月 1日除籍
1948年艦の搭載物資サルベージ作業開始
1970年起重機船使用したサルベージ作業開始艦首部分武装一部など、艦体の約70%が引き上げられた。

スペックデータ

数値新造時1936年(昭和11年)に行われた最終改装後のものである

基準排水量長門:32,720t(新造時)/39,130t(改装後
陸奥32,720t(新造時)/39,050t(改装後
常備排水量33,800t
公試排水量長門:43,580t
陸奥43,400t
全長215.80m(新造時)/224.94m(改装後
全幅28.96m(新造時)/34.6m(改装後
吃水9.08m(新造時)/9.49m(改装後
陸奥:9.46m(改装後
主缶ロ号艦本専焼缶×15基、ロ号艦本混焼缶×6基(新造時
ロ号艦本専焼缶(大型4基+小型6基)×10基(改装後
主機艦本式オールギアードタービン×4基4軸推進
軸馬力80,000shp(新造時)/82,000shp(改装後
燃料搭載量重油3,400t 石炭1,600t(新造時
重油5,600t 石炭57.8t(改装後
最大速力26.5kt(新造時)/24.35kt(改装後
航続距離16ktで5,500海里新造時)/16ktで8,650海里改装後
乗員艦長以下1,333名(新造時)/艦長以下1,368名(改装後
主砲長門:45口径四一式40cm連装砲×4基
陸奥四一式40.6cm連装砲×4基
副砲50口径四一14単装砲×20基(新造時
50口径四一式14cm単装砲×18基(改装後
高角砲8cm単装高角砲×4門(新造時
40口径12.7連装高角砲×4基
機銃新造時
三年式機銃×3
改装後
7.7mm機銃×3
40mm連装機銃×2
25mm連装機銃×10
魚雷53cm水中水上魚雷発射管×8本(新造時改装後撤去
艦載機×3搭載改装後
装備カタパルト×1基(改装後
装甲長門
新造時
水線305mm
甲板70+75mm
主砲前盾305mm
主砲天蓋152mm
副砲廓152mm
改装後
水線305mm
甲板70+127mm
主砲前盾457mm
主砲天蓋250mm
副砲廓152mm
電探21号電探×1基
22号電探×2
13号電探×1基

長門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 11:39 UTC 版)

長門(ながと)




「長門」の続きの解説一覧

長門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 01:06 UTC 版)

ぼくらの」の記事における「長門」の解説

海上国防軍第一艦隊旗艦コモ父親である古茂田一佐艦長務めている。艦名大日本帝国海軍戦艦「長門」由来する

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長門

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 03:27 UTC 版)

固有名詞

  (ながと)

  1. 旧国名山陽道位置する長門国山口県北部西部に相当。
  2. 地名山口県長門市
  3. 長野県存在した長門町
  4. 日本海軍軍艦戦艦陸奥同型艦

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