かん‐かく【感覚】
感覚
感覚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 10:09 UTC 版)
感覚神経系は、感覚情報の受容と処理に携わっている。感覚情報は、脳神経から、脊髄の神経から、さらには血液に晒される脳の中心から直接に伝えられる。脳はまた、視覚、嗅覚、聴覚、味覚という特殊感覚(英語版)からの情報も受け取り、処理している。感覚運動統合(英語版)も行なわれる。 脳は皮膚から、触覚、圧覚、痛覚、振動覚、温度覚を受け取る。関節からは、その位置に関する情報を受け取る。感覚野(英語版)は中心溝を挟んで運動野のすぐ隣にあり、運動野と同様、体の各部位からの感覚にそれぞれ対応した領域を持つ。皮膚の感覚受容器が受け取った刺激は神経シグナルに変換され、脊髄の中の経路に従って一連の神経を通じ脳へ上ってゆく。内側毛帯は、微細な触覚、振動覚、関節の位置を伝える。経路となる神経線維は脊髄の背側から延髄の背側へ上り、そこで二次ニューロンに接続し、それが直ちに正中線上で左右に交差する。これらの神経線維はさらに上行し、視床の視床腹側基底核(英語版) へ入って三次ニューロンに接続し、それが感覚野へ軸索を延ばす。脊髄視床路は、痛覚、温度覚、大まかな触覚を伝える。この経路の神経線維は脊髄を上行し、痛覚と温度覚を伝える神経線維は脳幹の網様体で二次ニューロンに接続し、大まかな触覚を伝える神経線維は視床の視床腹側基底核まで延びている。 視覚は、目の網膜に当たった光により引き起こされる。網膜の光受容体は、光による刺激を電気的な神経シグナル(活動電位)へ変換し、後頭葉の視覚野へ送る。網膜を出た視覚信号は視神経を通る。眼球の鼻側にある網膜から来た視神経は、もう一方の眼球の耳側からの視神経と視交差で合流し、左右それぞれの視索(英語版)となる。網膜の位置に応じて視神経の経路をこのように配置しているのは、視野の左側は両眼球の網膜それぞれで右側に投影されるため、両方をまとめて右大脳半球の視覚野で処理しているのであり、反対側の視野も同様である。視索は外側膝状体で脳に入り、視放線(英語版)を通じて視覚野に達する。 聴覚と平衡感覚はいずれも内耳で引き起こされる。音は耳小骨の振動となり、それが最終的に聴覚器官へ続く。頭の傾きの変化は内耳の中の液体の動きとなる。これが神経シグナルを生み、内耳神経を伝わる。ここから、蝸牛神経核(英語版)、上オリーブ核(英語版)、内側膝状体(英語版)、聴放線を経て、聴覚野に達する。 嗅覚は鼻腔の嗅粘膜(英語版)の嗅上皮(英語版)にある嗅覚受容神経で引き起こされる。ここから出た神経シグナルは篩骨篩板を貫く嗅神経で脳に入る。嗅神経は嗅球の神経回路につながり、ここから嗅覚野へ情報が伝えられる。 味覚は舌上の味覚受容体(英語版)で引き起こされ、顔面神経と舌咽神経を通じて脳幹の孤束核(英語版)に達する。味覚情報の一部は咽頭から迷走神経を通じてここへ達する。味覚情報はさらに視床下部を経て味覚野(英語版)へ伝えられる。
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感覚
「感覚」の例文・使い方・用例・文例
- いい運動選手は身体の平衡感覚がすぐれている
- 右手の感覚を失った
- 彼は手足の感覚を取り戻した
- 彼には金銭感覚がない
- その殺人犯は悪事に無感覚になっていた
- あなたはユーモアに関していい感覚をしている
- 私はいつもユーモアの感覚を失わないように努めている
- ファッション感覚におけるさらなる自由を追求した動き
- 両足の感覚がすっかりなくなった
- 美的感覚
- 皮膚の感覚
- 感覚に訴える絵
- 彼が金銭感覚をしっかりと持っています
- はっきりとその感覚を覚えている
- 一時のタイムスリップ感覚が味わえる
- そのとき私を初めての感覚が襲いました
- ある種の現象は人間の感覚によっては認識できない。
- 感情的無感覚
- この論文では「ヒューマニゼーション」を、人間の身体感覚をもっと重要視しようという意味で用います。
- 痛みを伴う感覚異常を引き起こす
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