I-ne、減資で中小企業に 臨時株主総会で決議
シャンプーや美容家電を手がけるI-ne(アイエヌイー)は22日、大阪市内で臨時株主総会を開いて資本金を5000万円に減らすと決議した。資本金が1億円以下で税制上の「中小企業」になり法人税などの優遇措置が得られる。減資は12月27日に効力が発生する見通しだ。
アイエヌイーは9月に減資を発表。同月末時点の資本金は約33億円だった。減少分は「その他資本剰余金」に振り替える。原義典最高財務責任者(CFO)は今回の減資について「財務の流動性をあげて資金を使える状況にしてM&A(合併・買収)などの投資で成長していく」と説明した。「適切な税効果も見込める」とも語った。
資本金を減らすリスクについては「総資産や現金がしっかりあれば事業成長や銀行からの借り入れに関して大きな影響はない」(原氏)と指摘。アイエヌイーの財務の健全性を示す自己資本比率は2023年12月期末時点で62.4%だ。
24年10月にはスキンケア化粧品のトゥヴェール(大阪府箕面市)を買収すると発表し、買収にかかる費用として三井住友銀行から100億円の借り入れも実施した。