「合格歴競争」格差を再生産 難関突破、親の経済力次第
教育岩盤 揺らぐ人材立国(4)
2月1日、私立中学の最難関、開成中(東京・荒川)の入試会場に向かう受験生を小4男児と父母が見つめていた。2年後の本番に向けた「見学」という。小1からの塾通いに月10万円かける母親(41)は「東京大に受かるためなら高くない」と言い切る。
慶応義塾を創始した福沢諭吉が「門閥制度は親の敵(かたき)」と訴えたように、日本の近代教育は身分に関係なく有為な人材を育てる目的で始まった。学校は平等な機会を開く装...
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「岩盤」のように変化を忌避する日本の学校教育。新しい試みに背を向けたままでは、国際化やデジタル技術の進展、新型コロナウイルス禍を経た転換期をけん引する人材は育たない。「教育岩盤」の実態と打破をめざす動きを追った。
連載まとめ読み
第1部「変化を嫌う」 学校教育、変化嫌う体質から脱却できるか
第2部「揺らぐ人材立国」 教育の機能不全、産学の停滞招く
第3部「漂流する入試」 偏差値に代わる評価軸どこに
第4部「迫る学校崩壊」 教員不足・PTA解散・不登校倍増
第5部「子どもが消える」 学生募集停止増加・小学校で遠隔授業