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書評『ことばの番人』髙橋秀実著
校正者は筆者の意図を読む
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このSNS時代、大量のことばがネット上を流れては消えていきます。〈目を覆うばかりの誤字脱字の氾濫〉という著者の嘆きに共感する人も多いはずです。
ベテランの校正者たちはどう考えるか。著者は取材を試みます。「ことばの番人」とも呼ばれる彼らは、正誤に厳しい姿勢を持つのでは。そう思った読者は、予想を裏切られるかもしれません。
山﨑良子(やまざきりょうこ)さんは時代小説の校正をするにあたり、江戸時代の本当...