ソニー系、PS5を国内で19%値上げ 9月から7万9980円

ソニーグループ傘下のゲーム子会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は27日、9月2日から国内で家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」を値上げすると発表した。ゲームディスクでも遊べるタイプの本体価格は7万9980円と、従来から19%引き上げる。部材価格や製造費用の上昇を価格に転嫁した。
値上げは国内が対象になる。SIEは「部材価格や製造・物流コストの高騰などの世界的な経済情勢の変動を受けた」と説明する。「価格を上げることは困難なビジネス上の決断」とした上で、「価格改定によって国内の顧客に安定的に商品を届けることができる」とした。
PS5本体の国内での値上げは3度目だ。2020年11月の発売当初の価格は5万4978円で、22年9月に6万478円に引き上げ、23年11月に6万6980円に再値上げした。今回の値上げで当初と比べて約2万5000円高くなる。前世代のゲーム機「PS4」は、国内では発売後に値上げはしていない。
半導体やメモリーなどの部材の値上がりが要因と見られる。ソニーグループの十時裕樹社長は2月の決算説明会で、「PS5はPS4以前の世代と異なり、コストダウンをするのが難しい点が課題」と指摘。「主にチップやメモリーなどのコストが上昇する中でもユーザーにとって手が届く商品企画を行う」と話していた。
値上げはPS5と組み合わせる周辺機器も対象だ。ワイヤレスコントローラーは9480円から1万1480円に、仮想現実(VR)ゴーグルの「プレイステーションVR2」は7万4980円から8万9980円にそれぞれ引き上げる。PS5は6月末までに、世界で累計6170万台を販売している。
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