ZHD、ヤフー・LINEと合併へ 社長に出沢氏・会長川辺氏
ヤフーやLINEを傘下に持つZホールディングス(ZHD)は2日、2023年度中をめどにZHDとヤフー、LINEの3社が合併する方針を発表した。合併方式や詳細な日程などは今後詰める。ZHDとLINEは21年3月に経営統合したが、両社間で目立った連携は生まれてこなかった。ZHDを含めた3社合併に踏み切ることで、意思決定権を明確にして立て直しを狙う。
同時に、ZHDの代表取締役でLINE社長の出沢剛氏(49)が4月1日付で社長CEO(最高経営責任者)に昇格する人事を発表した。川辺健太郎社長(48)は代表権のある会長に就く。ZHDの足元の業績は伸び悩んでいる。競合の楽天グループなど国内勢のほか、中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」などの海外勢との競争も激しくなっており、経営体制を刷新して立て直しを図る。
ZHDとLINEの統合直後にはLINE側のずさんな個人情報の管理体制が明るみに出て、個人情報管理の改善策を優先。統合の肝となるはずだったヤフー・LINEによるID連携も23年以降にずれ込んでいる。こうしたなか、業績も主力のヤフーやLINEの広告事業で成長鈍化が鮮明となっており、足元の株価も低迷していた。