モデルナ接種後2人死亡 異物混入疑い、因果関係は不明
厚生労働省は28日、新型コロナウイルスの米モデルナ製ワクチンをめぐり、異物混入の疑いがあるとして使用の見合わせを決めたロットで、接種後に死亡事例が2件あったと発表した。いずれも基礎疾患やアレルギー歴がない30歳代の男性だった。厚労省はワクチン接種との因果関係は不明だとして、専門家による分析や評価を進めると説明した。
異物混入が報告された製造ナンバー3004667(約57万回分)と、同じラインで製造した3004734(約52万回分)と3004956(約54万回分)の計163万回分について接種を見合わせている。このうち50万回分以上はすでに使用している。死亡事例2件はいずれも3004734のロットだった。
報告されたうち一人は38歳の男性で、15日に2回目を接種した。翌日に発熱して1日で解熱した後、18日に自宅で死亡した。報告者は「現時点では因果関係は評価不能」としている。もう一人は30歳の男性で22日に2回目を接種した。発熱し回復した後、25日朝に死亡が確認された。
厚生科学審議会部会の森尾友宏部会長は「死亡例が偶然に生じた可能性もあり、現時点ではワクチンとの因果関係は不明だ。今後、情報収集に努め、慎重に評価を行っていく必要がある」と指摘している。
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